2013.07.01
6人に1人と米国が発表!増加する『発達障害キッズ』
それは発達障害のサイン?
歩きはじめやおしゃべりが遅い、もしくは早いけどオウム返しが多く異常に落ち着きがない…、などこれらの子どもの発育には“ただ成長が遅いだけ”ではない場合があります。「どうしてできないの!?」と叱り過ぎる前に、昨今急増しているという『発達障害』の可能性を考えてみてもいいかもしれません。発達障害とは、幼児期は親も気付かないほど、あいまいな症状ですが、早く気付くほど、適切な対応が取れます。
結論まで簡潔に言うと!
1★周囲と違う成長の仕方、
1☆発達障害のサインかも!?
2★放っておくと、うつ病や
2☆いじめ被害につながることも!
発達障害は
大きく分けて3つ
☆これらは先天性の脳機能障害が原因で生じる、生まれつきの特性です。病気ではなく、もちろん親の育て方は一切関係ありません。障害がある一方で、一般の子よりはるかに秀でた才能をもち、成功する人も多いです。
・広汎性発達障害
空気を読み、その場にあった行動を取ることができない、会話を上手につなげることができないといった、対人関係やコミュニケーション障害があげられます。ほかの子どもへの関心が薄く、一人遊びが好きといった傾向がみられますが、知的障害と合併していない限り、気付きにくいです。ただ、友達や人間関係を構築することが苦手なので、障害とは関係なく〝周囲に理解を得られにくい〟ことが原因で、不安症状やうつに発展することがあります。
・学習障害
知的発達に問題はないのに、読む、書く、計算するなど特定の事柄をこなすことが難しい状態をいいます。例えば、〝足し算はできるけど、引き算の概念はどうしても理解できない〟など。これらは小学校2~4年生ごろに成績不振などから明らかになります。その結果として、学業に意欲を失い、自信をなくしてしまうことも。中には、紙に文字を書くのがどうしてもできないのに、iPadでは難しい文章を構成できるという子もいます。ハリウッドスターのトム・クルーズは、自身の学習障害を公表しており、彼は台本を読んで覚えることができないので、スタッフに読んでもらい、その音声を暗記し、理解するそうです。
・注意欠陥多動性障害
集中力がない、じっとすることができない、しゃべりすぎる、他人の会話やゲームに割り込む等、善悪の判断をせずに行動してしまうなどがあります。7歳までにこのような多動や不注意といった症状が現れますが、成長とともに軽くなる場合が多いとされています。
6人に1人が発達障害と
米国が発表!
米国では小児の発達障害が過去10年で17%増加した事が政府の調査で明らかに。その背景として早産や高齢出産の増加に加え、発達障害への認知度向上が患者数の増加に拍車にかけたと考えられています。日本にも適切な教育を受けられないがために、「生きづらい」と感じている発達障害キッズがたくさんいると思われます。まずは私たちママが“知ること”が大切です。
「わが子が発達障害かも…」
その時ママにできること♥
わが子の障害は受け入れがたいものですが、「個性」として放っておくのではなく、将来社会に出て不便を感じることのないよう『早期発見・早期療育』を心がけましょう。療育とは【医療+保育】から生まれた言葉で、発達障害の傾向のある子に対して、適切な指導や訓練を行ってくれます。
オススメの相談先は、地域の保険センター、子育て支援センター、児童相談所、発達障害者支援センターなど。スムーズに発育状況を伝えるために、人見知りはあったか、どんな遊びが好きだったのかなど、生まれてからの様子を思い出してメモしておくといいでしょう。
育児がうまくいかないことがあったとしても、むやみやたらに叱るのではなく、生まれ持っての特性として受け入れ、サポートしていくことが「発達障害キッズ」の健やかな成長の鍵となりそうです。“もしかして…”と思うことがあればなるべく早く専門機関で相談しましょう。
(取材・文/大野えりか)