2016.08.18
幼稚園イヤイヤ娘とオロオロママの“笑顔で通園”までの一喜一憂体験記
我が娘は2年保育で、今年の春から幼稚園に通っています。だけど入園前から「幼稚園へ行きたくない」、「ママから離れたくない」と幼稚園の話をするだけで涙目に。
そんな彼女が入園から2カ月が過ぎ、ようやく笑顔で通うようになりました。彼女の心境の変化から、子どもへの接し方について考えさせられました。
“その気になるまで”待てますか?
実は入園前にも<小さな抵抗『幼稚園ボイコット』。そのときママはどうすればいいの?>というテーマで執筆していた私。無理に通園させるのではなく、子ども自身がママとバイバイする決心がつくまでそばにいてあげて、なんて書いたのですが、それはなかなか難しいことでした。
他の子は幼稚園の門が見えると後ろも振り返らずに幼稚園へかけていき、それぞれが下足して教室に入るのに対し、我が子は「靴箱までついてきて…」とか細い声でポツリ。先生の視線を気にしながらも幼稚園へ上がり込む日々が1カ月ほど続きました。
無理に引き離すのはNG、だけどやっちゃいました。
先生に幼稚園での様子を伺ったところ、通園のときはさみしそうにしていても保育が始まるとお友達と楽しく遊んでいるとのこと。「なんだ、バイバイのときだけなのね」とホッとしたのと同時に、「それなら門でバイバイできるんじゃない?」なんて気持ちもムクムクと湧いてきて…。「みんな門でバイバイしてるし、明日からは門でバイバイね!」と突き放してしまったんです。
その日から「バイバイしたくない!」と私の足にしがみついて泣く日々が続きました。そうなると先生が泣いている娘を抱き抱えて無理にバイバイすることになり、幼稚園へ行くこと自体もイヤになってしまったようです。
園長先生の言葉がグサリ。さすが先生です。
そんな頃、ちょうど授業参観がありました。
先生のピアノに合わせて歌を歌ったりお遊戯をしたりする子どもたちの輪の中に娘の姿はありません。なんと私の足にしがみつき、お遊戯ボイコット!「なんでみんなできているのに、うちの子はできないの?」「どうしてこんなに甘えん坊なんだろう?」教室を巡回する園長先生には、私の顔に書いてあるそんな感情が丸見えでした。
帰るとき、園長先生に「気にしちゃダメよ。まだまだ年中さんはママと一緒の時間のほうが楽しくて仕方ない。自分で幼稚園のほうが楽しいと思えるようになれば自然と離れていくから、子どものペースに合わせてあげて。」と声をかけられたとき、「その通りだな…無理させちゃったなぁ」と痛感しました。
そんな彼女にもやってきた、門でバイバイの笑顔の日
入園から1カ月半、そんな私たちを見かねた先生が、娘と約束をしてくれたようです。「門まで先生が迎えに行ってあげるから、明日はママと門でバイバイしようね」と。
そんな約束をしていることを知らない私は、朝決心した面持ちで「今日は門でバイバイする!」と言った娘にビックリ。「どうして?」と聞くと先生との約束の話をしてくれました。ドキドキしながら幼稚園へ向かう私に対し、なんだか誇らしげな表情の娘。約束通り門で、笑顔で、バイバイしていきました。
そのとき目にしたのはガッツポーズの園長先生と、笑顔で手をつないでいてくれる先生、思わず涙目になっていました。
それまでは先生たちの目も気にしつつ、早く1人で通園させないと、と焦っていたところもあったのですが、先生たちも一緒に応援してくれていたんだ、と初めて気付きました。「甘やかしている親と思われているかなぁ」なんて引け目を感じずに、もっと早く相談すればよかったんですね。
今ではすっかり“ママ<幼稚園”。振り向きもせずに門をくぐる朝もあります。もしかすると、気負いせずにもっと気軽に幼稚園に相談していたら良かったかもしれません。いずれは笑顔で行くようになると軽い気持ちで考えていたら、もっとラクだったかもしれません。
だけど育児ってつい視界が狭くなって1人で抱え込んでしまうことはありませんか? もしも今同じように悩むママがいれば、その気持ちを幼稚園でもパパでも、ママ友でも、誰かに打ち明けてみましょう。話を聞いてもらうことでママの気持ちは軽くなるはずです。
そして相談されたあなた、「大丈夫」だけじゃなく、「あなたもがんばってるね」と言ってほしいです。きっと奮闘中のママはもうひと踏ん張りで、子どもを笑顔で送り出せるはずですから。
minami
1984年生まれ。新卒で入社した会社で求人広告の書き方を覚え、人に何かを伝えることの楽しさを知りました。退職後は求人関連のコラムを書いていました。今は4歳と1歳の怪獣2匹に囲...
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