2016.09.04
どこが間違っている?意味や使い方を間違えやすい言葉9選
「お客さまがまいられました。」
この言葉使いには間違いがあります。さて、いったいどこが間違っているのでしょう? 答えは「まいられました」の部分。「いらっしゃいました」が正しい敬語の使い方です。
言葉には間違われて使われやすいものがあります。お仕事中にも気付かずに使っている人も多いのではないでしょうか。こちらでは意味や使い方を間違えやすい言葉9つをご紹介していきます。
意味を間違えて使われやすい言葉
煮詰まる
「会議が煮詰まった状態になる」などと使われる言葉です。この本来の意味は、考えたり相談したりした結果、答えが出そうになっている状況をさします。言葉のイメージから、グダグダになったり行き詰まるといったイメージを持たれがちですがそれは誤りだったのです。
役不足
仕事で責任重大な役目を任されたときなどに“私では充分に役目を果たせないかもしれない、私の能力に対して役が大きすぎる”という意味で使われがちな言葉です。しかし本当の意味はその反対。正しくは“私の能力に対して役が小さすぎる”と、役に不満を表した言葉なのです。
小春日和
小春日和と聞くとどんな風景を思い浮かべますか? たんぽぽや桜の花が咲いている風景をイメージした人もいらっしゃるかもしれませんね。しかし、残念ながらそれは間違い。小春日和は秋の終わり頃から冬の初め頃にある、まるで春のような気候の日をいいます。俳句では冬の季語として使われる言葉です。
敬語の使い方で間違えやすい言葉
~様でございますね?
来客時や電話を受けたときに使われやすい「ご予約の~様でございますね?」は、誤った敬語の使い方です。「ございます」は自分自身の行動に対して使う謙譲語なので、正しくは「いらっしゃる」を使います。「ご予約の~様でいらっしゃいますね?」と対応しましょう。
何にいたしますか?
飲食店でよく聞かれる「何にいたしますか?」も実は間違い。“いたす”は自分自身の行動に対して使う謙譲語で、お客さまや目上の人に対しては“なさる”を使います。この場合「何になさいますか?」が正しい聞き方なのです。
どうぞいただいてください
相手に食事をすすめるときに聞かれる言葉ですが、正しくは「召し上がる」を使います。“いただく”は「いただきます」のように自分自身に行動に対して使います。相手には「どうぞ召し上がってください」とお食事をすすめましょう。
言葉そのものの使い方が正しくない
私たちのサービスはこのような形です
「私たちのサービスはこのような形で提供しております」ショップなどのサービス説明で聞かれる言い回しですね。さて、どこが間違っているのでしょうか。
答えは“形”の部分です。“形”は形のあるものに対して使います。サービスには目に見える形がありませんので「私たちのサービスはこのように提供しています」と言うのがスマートです。
~の方をお持ちしました
飲食店でよく聞かれるフレーズですね。間違っているのは“方”の部分です。“方”は方角や方向をさしたり、2つ以上のものを比較したりする場合に使う言葉です。例えば、「あちらの方をご覧ください」「コーヒーの方が好きです」など。
このようなシチュエーションでは 「コーヒーをお持ちしました」とシンプルに言えばOKです。
こちらがご注文の品になります
これもお店でよく聞かれますね。さて、どこが間違っているでしょうか。答えは“なります”の部分。“なる”は変化したり成長したり、結果に対して使う言葉です。例えば「氷が水になります」「私は将来先生になります」など。「こちらがご注文の品です」が正しい言い方です。
よく聞く間違いフレーズを集めてみました。いつも何気なく言ったり聞いたりしていたけれど、言われてみれば確かにおかしいなと感じる言葉もあったのではないでしょうか。
このように、間違って使われている言葉はたくさんあり、日本語の難しさを感じることも多いです。しかし時代の移り変わりとともに、本来とは違った意味での使われ方が定着することもあります。難しさと同時に言葉のおもしろさも感じさせられますね。
子どもに言葉について聞かれたときにちゃんと意味を答えられるように、また、きれいな言葉使いが子どものお手本となるように、正しい言葉を身につけていきたいですね。
参照/
NEXT「誤用率80%?使い方を間違えやすい日本語をピックアップしてみた。」
マイナビ スチューデント「間違って使っていた日本語の表現 気が置けない、奇しくも、確信犯」 – ライブドアニュース
山下 二子
1984年生まれ。大阪在住。学生時代に医療福祉や情報処理・経理について学ぶ。卒業後は銀行に就職したのち、大手コールセンターへ転職。採用・研修・労務管理等を務めたが転居によ...
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