どうか悩まないで!母性本能は最初からあるわけじゃない!
母性本能を最初から持ち備えているママはいない
「子どもを産めば(妊娠すれば)無条件に我が子を可愛いと思うもので、女性は聖母のような母になるものだ」
いわゆる『母性神話』と言われるものですが、実は女性は最初から母性本能を持っているわけではないことが、200年以上も前から立証されていそうです。
母性本能が存在するのならば、虐待などの悲しい事件も起こることはないだろうし、動物だって育児放棄することもないはずです。
しかし「子どもは嫌いだったけど自分の子どもは可愛い」そう思うママが多いのも現実です。これは母性本能ではないのでしょうか?
母性本能はどのように芽生えていくのか?
アメリカではこんな実験が行われました。出産直後からママと子どもの接触を多く持ったグループとそうでないグループに分けて、ママの子どもに対する関心の高さを比較しました。
その結果、子どもとの接触が多かったママの方が、子どもに対する関心も高くなりました。これは産後数日だけの話ではなく、1年後に行った面接でも同じような結果になったそうです。
この実験から、女性は子どもを産めばあたりまえのように愛情が湧くのではなく、子どもと触れあったりお世話をすることで段々と母性が芽生えていくものだということがわかりました。
他人の意見に惑わされず自分らしい育児を
自然分娩と帝王切開、母子同室か分離か、母乳とミルク、子どもを預けて仕事をするかしないかなど…。出産育児にはたくさんの選択肢があります。
ところが先ほどの実験のように、産後すぐから赤ちゃんと触れあいたいと思っても、それが叶わないこともあります。ではそうできなかったママに母性は芽生えないのか?
母性を感じる時期も人それぞれです。妊娠がわかったとき、胎動を感じたとき、産声を聞いたとき、授乳したとき、初めて笑ったとき、歩き出したとき、ママと呼ぶようになったとき…。早い時期に感じる人もいれば、あるときフッと「これが母性かな」と感じる人もいるでしょう。
誰かの何気ない一言に傷つくことがあったとしても、どうか惑わされることなく、自分らしい育児をしていってくださいね。
文/津田マリリン
参考サイト/
LAURIER「「母性本能」は生まれつきではない?」
参考文献:
「そこが知りたい性格の不思議」(雄鶏社・森川洋昭 著)
津田マリリン
1977年愛知県出身。アプリ開発の経験を活かし、All aboutのiPhoneアプリガイドとして執筆中。ママのためのスマホ&アプリ活用術をお伝えしていきたいです。心理カウンセラーの資格...
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