2016.10.16
妊婦さんに欠かせない『葉酸』がたっぷり!『栗』の栄養価とおすすめ調理法
いよいよ収穫の秋、芋や栗は旬をむかえます。そこで今回は栗の栄養素に注目! あまり知られていませんが、実は妊婦さんに欠かせない『葉酸』をたっぷり含んでいるんです。簡単な食べ方も紹介しますので、ぜひ食卓に取り入れてみてください!
栗は妊婦さんに欠かせない『葉酸』が豊富
出典:日本食品標準成分表2015年版(七訂)「05 種実類」
妊婦になると、葉酸をたくさん摂取するようにお医者さんにいわれたり、雑誌などでも目にしたりする機会が増えますよね。最近は意識してサプリメントで摂取するママも多いのではないでしょうか。
妊娠初期に葉酸が不足すると、胎児が先天性疾患を引き起こしたり、流産のリスクがあがったりするといわれています。また授乳中に不足すると、赤ちゃんの発達が遅れることもあるそうです。
厚生労働省は、妊娠を計画している女性に対して、1日あたり0.4mg(400μg)以上の摂取を推奨しています。今回注目の栗は、100gあたり74ugの葉酸を含むので、おやつなどにも取り入れて日常的に摂取することで、目標値をクリアしやすくなりそうですね。
ちなみに生栗を茹でても、100gあたり76ugと葉酸は減らないので、食べやすく調理して摂取しましょう。
栗には鉄分やカルシウム・食物繊維も豊富!
栗は葉酸以外にも、妊婦さんにうれしい鉄分やカルシウム・カリウムを豊富に含み、栄養バランスがいい食材です。食物繊維はサツマイモより多く含まれているので、便秘予防にも効果的。また栗のビタミンCは、ジャガイモ同様にデンプン質に包まれているため、加熱しても破壊されずに摂取することができますよ。
渋皮には抗酸化作用のある“ポリフェノールが”たっぷり含まれているので、渋皮煮は健康にも美容にもおすすめです。
カロリーが高いので、食べすぎには注意
栗は栄養が豊富な分、カロリーも高めです。生栗は164kcal(100gあたり)もあるので、食べすぎには注意しましょう。多くても、1日あたり5個程度に抑えておくと良いでしょう。
手軽に購入できる中国産の甘栗も、国産栗と同様に栄養価が高いですが、222kcal(100gあたり)と、より高カロリーなので、注意が必要です。
簡単栗レシピ
9月~10月は、国産の生栗の出荷がピークをむかえます。主な産地は、茨城県・熊本県・愛媛県です。この時期しか食べられない、生栗を、ぜひご自分で調理して食べてみてください。
トースターで簡単焼き栗
簡単にトースターで焼き栗を作れるレシピ。皮を剥きやすくするために、前日から水に浸しておくことがコツ。
材料(200g)
- 栗…200g程度
作り方
- 栗は、前日からかぶるくらいの水に浸しておく。できたら途中で1回水を交換する。
- 栗の平らな部分に、包丁のかどで切れ込みを入れる。(加熱後に皮が剥きやすくなります。)
- オーブントースター500Wで15分加熱する。
- 栗が温かいうちに、切れ目から割って渋皮を取る。(ナイフを使うと剥きやすいです。)
炊飯器でらくらく!ホクホク茹で(炊き?)栗
こちらは炊飯器まかせで茹で栗ができてしまうレシピです。ホクホクした食感と、栗本来の甘みを味わうことができますよ。
材料(3~5人分)
- 栗…1kg
- 水…約500cc
作り方
- きれいに洗った生栗を炊飯器に入れて水を加え、炊飯スイッチを押すだけです。
- 炊飯器によってはご飯のように炊き上がりを認識できないことがあるようです。その場合は35分~40分経ったら手動でスイッチを切って取り出してください。蒸らす必要はありません。
- 炊飯器や栗の大きさによって多少水分量は変わると思いますが、栗全体が水にかぶっていなくても大丈夫です。茶色くなった水が底に残るのでできあがったら捨ててください。できたては甘みが強いですが、冷ました方がホクホクになります。
今回は簡単な焼き栗や茹で栗のレシピを紹介いたしましたが、“栗ご飯”もこの時期しか味わえない、子どもに大人気のメニューですよ。多少手間はかかりますが、最近は、栗を簡単に剥くことができる便利グッズも登場しているので、ぜひ挑戦してみてくださいね!
参照/
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2015年版)の概要」
文部科学省/第2章日本食品標準成分表 Excel(日本語版)
東京青果株式会社/産地カレンダー・くり
茨城をたべよう/特集 笠間の栗
しみず
都内の大学を卒業後、青果物業界・金融業界勤務を経て、2010年に男の子を出産しました。現在は、子育ての経験を活かしながらライターをしています。健康オタクで、衣食住はできる...
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