2016.11.03
子どもの急な発熱、どうすればいい?小児科に連れて行く前に確認すべきチェックリスト
秋になりだんだん寒くなると子どもの急な熱が心配です。特に1人目のママは、熱が出ると「一刻を争うのでは!?」と不安になるでしょう。我が家の子どもたちは3人とも突然高熱を出すタイプだったので、秋冬はいつもヒヤヒヤしていました。
今回は自身の経験から、子どもが熱を出したときに観察するべき症状と、どんな病気が予測できるかのチェックリストをお伝えします。
【前提】このチェックリストはあくまでも参考程度!持病のない、生後6ケ月以降の子ども対象です!
これからお話しするチェックリストは医学書ではありません。筆者の3人の子育て経験からの判断で、元々持病のない子ども、生後6ケ月以降の子ども限定です。またチェックリスト以外の症状や病気の可能性も十分に考えられます。
あくまでも新米ママたちが、子どもの急な発熱にパニックしないように…と考えてまとめてみました。「先輩ママは、こうしてるんだ」と、参考程度に見てくださいね。
チェック1:まずは髄膜炎の可能性があるかどうかを判断する
子どもの発熱でママたちがパニックするのは髄膜炎の恐怖から。しかし髄膜炎はただ熱が高いだけでは、その可能性は低いそうです。髄膜炎は高熱に加え以下の症状が複数、または顕著に見られた場合にその可能性を疑います。
- 激しい頭痛
- 足をひきずる
- 顎を胸につけられない(髄膜炎では首が強く硬直するため)
- 繰り返しおう吐する
ウィルス性の感染症でもおう吐はありますが、髄膜炎のおう吐はくり返し起こります。これらの症状、当てはまると思ったら即病院へ行きましょう!
チェック2:髄膜炎の可能性がない場合。子どもの様子で緊急性があるかを判断
熱が高くても、お水やミルクを与えれば飲む、あやすと笑う、というような場合、緊急性は低いとみられます。その場合は、夜の発熱でも救急外来に行くよりは家でゆっくり休ませて、翌朝病院に行った方が得策です。
チェック3:熱の程度や他の症状から何の病気かを予測する
緊急性がない場合、他に症状があるかを観察し何の病気の可能性があるかを探ります。ママが子どもの症状を細かく観察しておくと診察の際にも役立ちます。
38.5℃以上の急な発熱のときの病気の可能性
- 1歳前後は突発性発疹 → ビックリしてしまうような高熱が数日続きます。ただ、他の症状はあまり見られません。
- インフルエンザ → 急な高熱、悪心。周囲で流行しているかどうかを確認。
- 夏ならプール熱、ヘルパンギーナ → プール熱は喉の痛み、目の粘膜の充血や痛み。ヘルパンギーナは急な高熱、喉の痛み、口の中に口内炎や水疱。プール熱、ヘルパンギーナともに周囲で流行をしているかどうかを確認。
- 急性中耳炎 → 急な発熱と共に耳を痛がる。鼻水が出ている。
- 夏のウィルス感染症 → おう吐、下痢、不機嫌
- 冬のウィルス感染症 → 鼻水、せき、不機嫌
38.0℃前後の熱が長引くときの病気の可能性
- 溶連菌 → 熱が下がったと思うと上がるのを数日繰り返す。喉の痛み。目や舌が赤い(いちご舌)
- RSウィルス → 鼻水、咳などの風邪症状。39.0℃前後の高熱になることも。
- マイコプラズマ肺炎 → 37℃からひどいときは39℃前後の熱が出る。熱が下がったと思うと上がり、平熱に戻らない。のどの痛み、鼻水、痰のからむ咳。
- 副鼻腔炎 → 高熱ではないが熱が続く。緑色の鼻水が出る。
- 中耳炎 → 耳を痛がる。聞こえにくい。鼻水が出ている。下痢が続く。
RSウィルス、マイコプラズマなどの肺炎は放置すると深刻な事態を招くことがあります。溶連菌感染症は抗生物質を投与しないと完治せず、腎炎、リウマチ熱など重篤な病気を引き起こします。
また上記以外もさまざまな病気の可能性があります。緊急性はなさそうだからと安心せずに、小児科の診察は必ず受けてくださいね。
子ども医学書『小児科へ行く前に』は子どもの病気を知るのにありがたい1冊!
出典:Amazon
『小児科へ行く前に―子どもの症状の見分け方』
著者:アマンダ・ベネット、ジョン・ガーウッド
日本語版監修:山田真
出版社:ジャパンマシニスト社
この著書は、熱、咳、夜泣きなど、症状からどんな病気が考えられ、何をすべきかが具体的に書かれています。筆者も病気への判断力を養うのにとても役立ちました。子育て中の心の支えとなった一冊です。
自治体によっては救急電話相談があるところも
自治体によって、救急車を呼ぼうかどうか迷った時に相談できる電話窓口があります。自分の住む地域に相談窓口があるか、チェックしておくと良いですよ。
▼関連記事
覚えておくと便利!育児に関する電話相談ダイヤル
子どもの救急に関するお役立ちサイト
日本小児科学会監修のサイトにも子どもの病気の症状から緊急性があるかどうかをチェックできるものがありました。活用してみてくださいね。
[こどもの救急] 対象年齢1歳~6歳
子どもの急な病気や発熱、ハラハラしますが、最後に子どもを守るのは、パパとママです。冷静に判断できるよう、いろいろな情報を活用してくださいね。
参照/
ジャパンマシニスト社 アマンダ・ベネット、ジョン・ガーウッド共著『小児科に行く前に 子どもの症状の見分け方』
手ピカジェル「夏かぜ 咽頭結膜熱(プール熱)」
国立感染症研究所「RSウィルス感染症とは」
All About「マイコプラズマ肺炎の症状・治療・予防法」
ウィキペディア「溶連菌感染症」
横浜市救急医療センター
ごとうともこ
高校生の男子を筆頭に小学生の男の子と女の子の3人の子どもを持つ40代。長男は中学受験、高校受験を経験。息子は高校受験で見事リベンジ達成しました。3人の子育てを通し、幼児教...
詳しくはこちら