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2016.10.08

同じ部屋でのネイルオフで意識不明に!?子どもを『除光液中毒』から守るためにできること

同じ部屋でのネイルオフで意識不明に!?子どもを『除光液中毒』から守るためにできること

ネイルオフのときに欠かせない『除光液』おしゃれに気をつかうママたちは年中ネイルを楽しんでいるかと思いますが、その一方でこの除光液による“子どものアセトン中毒”が多いということをご存知でしょうか。

中毒の危険性や、ネイルオフのときの注意点、対策法など正しい知識を身につけて、子どもをアセトン中毒から守りましょう。

“ネイルオフ”の15分間で赤ちゃんが意識不明に!?

生後2ヶ月の赤ちゃんに起こったアセトン中毒の症例をご紹介します。

事故現場は自宅の8畳間。母親から1mほど離れた場所に赤ちゃんが寝ていました。除光液をティッシュペーパーに染み込ませながら手足のネイルオフをすること15分。瓶の中には100mlほど除光液が残っており、蓋は空いたままでした。

途中、除光液の匂いが部屋に充満していることにも気づきましたが、換気をすることもなく赤ちゃんはそのまま一晩寝かされていました。就寝中、赤ちゃんは奇声を数回上げて、約12時間以上ぐったりとした様子で寝ており、授乳をしても吸う力が極端に弱く、その後嘔吐を繰り返しながら反応が鈍くなっていきました。

病院で診察した結果、“アセトン中毒”と診断。4日間の入院治療ののち退院することができました。

出典:日本小児科学会HP「InjuryAlert(傷害速報)」No.008マニキュア除光液による中毒

ネイル好きのママにとってこの事故は、決して他人事とは思えないのではないでしょうか。子どもが寝静まって一息ついたタイミングでネイルのお手入れをする、という状況は珍しいことではありません。でも、悲しいことにアセトン中毒は起きてしまいました。

知っておきたい『アセトン』の危険性

除光液の主成分として含まれるツーンとした匂いが特徴の『アセトン(有機溶剤の一種)』は空気より重たいという性質がある為、床付近に蓄積されてしまいます。つまり、布団で寝ている赤ちゃんの枕元は危険地帯!

また、揮発性が高いので常温でも簡単に蒸気になり、毒性も高いのです。そして高濃度の蒸気を吸いこんでしまうと、急性中毒症状が起こり頭痛・めまい・嘔吐・意識障害などが起こります。身近な存在の除光液ですが、実はとっても危険な存在でもあるのです。

小さな子どもの誤飲にも注意!

中毒と同様に注意しておきたいのが“誤飲”です。日本中毒センターでは、マニキュアや除光液の誤飲などに関する問い合わせが年間300件ほどもあるそうです。

こちらも実際に起こった症例をご紹介します。

10ヶ月の男の子が除光液を誤飲したということで救急センターに収容されてきました。誤飲の原因は4歳になるお姉ちゃんが母親のまねをして除光液の蓋をあけてしまったところ、弟がそのまま誤飲してしまったということでした。

母親は“除光液は灯油と同じで誤飲したら良くない”と本で読んだことがあったため、慌てて吐かせようとしたけれど吐かないので、困ってしまって救急車を呼んだそうです。すると、“吐かせずにそのまま待つように”と指示があり、救急センターに搬送されてきました。

実は、救急隊員の指示にもあるように、除光液のように揮発性のあるものを誤飲してしまった場合、消化器からの吸収には大きな問題はないのですが、揮発ガスを吸い込んでしまうと、高い確率で『化学性肺炎』を発症してしまうのです。男の子は少し咳が出ていたため、4日間ほど入院しましたが、特に大事には至らず無事に退院できました。

あんなにキツい匂いなのにまさか飲んでしまうなんて…と思うような事故ですが、そのまさかが現実に起こりえるのです。そして、万が一飲みこんでしまった場合には絶対に吐かせたりしないで、そのまま早急に受診してくださいね。

子どもをアセトンから守る方法

子どもをアセトン中毒にさせないために、できることを知っておきましょう!

  1. 除光液を、子どもが手に届く場所に絶対に置かない
  2. 除光液を使用中、使用後しばらくはしっかり換気をする
  3. 子どものそばで除光液を使用しない。使用後のコットンはしっかり密封して屋外のごみ箱などに捨てる
  4. アセトンフリーの除光液を使用する。はがせるタイプのネイルを使うか、ネイル自体をしない

などが挙げられます。

おすすめのアセトン中毒にならないおすすめの商品としてはこんなものがあります。

『O・P・I アセトンフリーポリッシュリムーバー 120ml』

ネイルブランドの老舗、O・P・Iのアセトン無配合のリムーバー。アロエベラ保湿成分配合で爪にやさしいのがポイントです。

『ひそか美人 ドレスアップネイル』

除光液のいらない“はがせる”タイプのネイル。これなら除光液不要なので、誤飲してしまう心配もありませんね。

アセトン中毒はとても怖いものですが、小さな子に触らせない、近くで使用しないなどよく考えれば当たり前のことさえ守っていればちゃんと防ぐことができます。特に、冷房や暖房で部屋を閉め切っている時期は気を付けて、おしゃれを楽しめるといいですね♪

参照/ (社)安全衛生マネジメント協会「有機溶剤中毒」
国際化学物質安全性カード「アセトン」
たまひよnetプレミアム「『ひよこクラブ』人気掲載!小児救命救急センター24時【揮発油(マニキュア除光液)誤
公益財団法人日本中毒情報センター「マニキュア液、マニキュア除光液について」

mamaPRESS編集部

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