2016.06.26
ヘルパンギーナってどんな病気?脱水症状対策がポイント
『夏かぜ』の一種で、6月下旬に増え始め、7月にその流行のピークを迎える『ヘルパンギーナ』。5歳以下の子どもに多く、発熱と、口の中に水疱ができることが特徴です。8月には発症数は減少していきますが、これからの時期は特に気をつけたいところですね。
今日はヘルパンギーナについて、具体的な症状や対処法についてご紹介していきます。
『ヘルパンギーナ』と『手足口病』は何が違うの?
ヘルパンギーナとあわせて夏に流行する感染症に、手足口病があります。手足口病はヘルパンギーナと症状がよく似ているため、お医者さんでも判断に迷うことがあるようです。では、ヘルパンギーナと手足口病は一体何が違うのでしょうか。
両者は“夏に流行し、水泡ができ、発熱する”という共通点があります。手足口病は文字どおり、口の中だけでなく手足、場合によっては全身に水泡が広がることがありますが、ヘルパンギーナは口の中にしか水泡ができません。
また、手足口病は発熱しても37~38℃程度で、発熱しないこともあります。一方で、ヘルパンギーナは発症初期に突然38~40℃程度の高熱が出ることが特徴です。
以上のように、ヘルパンギーナと手足口病とでは、水泡の現れる箇所と熱の高さに違いが見られます。
ヘルパンギーナの主な症状と注意すべき期間は?
ヘルパンギーナの発症原因とされるエンテロウイルスの潜伏期間は、一般的には2~5日、長くても1週間程度といわれています。
主な症状は、高熱と口の中の水泡です。具体的には、突然38~40℃の高熱が出て、2~3日続くというケースが多いようです。夏に何の前触れもなく高熱が出た場合には、ヘルパンギーナを発症している可能性を視野に入れましょう。
のどの奥や上あごの粘膜の部分などに小さな水泡や口内炎ができるため、のどが痛くてご飯を食べられなくなったり、ひどいときには水分もとれなくなったりすることがあるので、脱水症状には特に注意が必要です。
また、症状がおさまってからも2~3週間は便からウイルスが検出されることがあるため、おむつ交換や排便の際には手袋を使用してこまめな手洗いを徹底し、二次感染を防ぎましょう。
ヘルパンギーナの治療は対症療法で!食事は刺激の弱いものを
では、実際にヘルパンギーナを発症してしまったらどうすればよいのでしょうか。
ヘルパンギーナのウイルスには特効薬や予防ワクチンなどがないため、高熱や脱水症状への対症療法が中心となります。病院では、高熱の対策として解熱剤を使用することもあります。また、のどの痛みなどでなかなか水分がとれず脱水症状を起こしかけている場合には、点滴を行うこともあります。
家庭では、まずは安静に過ごすことが大切です。高熱の上に、のどの痛みがあるため水分補給もままならないこともあり、脱水症状には十分に注意が必要です。果物ジュースなどは刺激が強いので、イオン飲料や湯冷ましなど刺激の弱いものを少しずつ与えましょう。また、食事はゼリーやプリン、そうめん、流動食など、柔らかくのど越しのいいものを用意しましょう。
ヘルパンギーナが夏に流行るのは、暑さのために体力を消耗して抵抗力が落ちていることが原因です。抵抗力が落ちると細菌やウイルスに感染しやすくなりますので、これから暑い時期に向けて、熱中症予防と合わせて気をつけてあげたいですね。
参照/
認定病児保育スペシャリスト 「【手足口病との違いは?】ヘルパンギーナを知ろう!」
町医者の「家庭の医学」「ヘルパンギーナ」
mamaPRESS編集部
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