2019.01.23
早ければ小学校3年生前後で発症!『パニック障害』は幼少期の経験が原因になることも!?
昨年、ジャニーズ事務所に所属するアイドルグループ『king&Prince』のメンバー、岩橋玄樹さんや『Sexy Zone』のメンバー、松島聡さんが『パニック障害』の治療のため休養すると発表。
立て続けとなる人気アイドルの活動休止に注目が集まったのはもちろん、その原因となった『パニック障害』についても関心を寄せる人が増えているようです。
病名は聞いたことがあっても、具体的な症状などはそこまで知られていない『パニック障害』。でも実は、早ければ小学校3年生前後で発症するともいわれており、子育て中のママたちにとっても他人事ではない病気なのです。
そこで今回はパパやママにも知ってほしい、パニック障害について解説します。
パニック障害とは?
パニック障害とは、強い不安に駆られたときに発作的に動悸や息切れといった症状を起こしてしまう病気のこと。不安障害のひとつであり、その中で最も重症な病とされています。
『医療法人和楽会』のホームページには、発作時の具体的な症状として以下のような例があげられています。
(1)心悸亢進、心臓がどきどきする、または心拍数が増加する
(2)発汗
(3)身震い、手足の震え
(4)呼吸が早くなる、息苦しい
(5)息が詰まる
(6)胸の痛みまたは不快感
(7)吐き気、腹部のいやな感じ
(8)めまい、不安定感、頭が軽くなる、ふらつき
(9)非現実感、自分が自分でない感じ
(10)常軌を逸してしまう、狂ってしまうのではないかと感じる
(11)死ぬのではないかと恐れる
(12)知覚異常(しびれ感、うずき感)
(13)寒気または、ほてり
パニック障害の発作では、恐怖感や不安感とともに上記の症状が4つ以上現れるとのこと。
症状は比較的すぐにおさまるようですが、同じような場面に遭遇すると再び発作が起こる…というパターンが繰り返され、「またあの発作に襲われるのではないか」という予期不安が強くなります。
このような症状が続くと、まだ起こってもいないことに不安感を覚えたり、大勢の人がいる場所や人前に立つという場面に遭遇したりするだけで発作を起こしてしまうなど、日常生活にも支障をきたす恐れがあるのです。
また、パニック障害は早い場合、小学校3年生前後に発症することがあり、一度おさまっても20歳過ぎに再発する例も多くみられます。
パニック障害は『うつ病』や『強迫性障害』などの他の精神障害を合併することもあるので、症状が認められたら早めに治療することが大切です。
パニック障害の要因とは
パニック障害には“遺伝的な要因”と“環境的な要因”のふたつが関係しているともいわれています。
気をつけたいのは“環境的な要因”で、たとえ家族に既往歴がなかったとしても、幼少期の親との離別、虐待、幼児教育や受験勉強などで強いストレスやプレッシャーを受けて、パニック障害に陥ることもあるそうです。
また、パニック障害は性格によるところも大きく、“繊細”、”小心“、”こだわりが強い“など、もともと不安や恐怖心が強い人がなりやすいともいわれています。さらに、他人の気持ちに敏感で、自分よりも他の人を優先するようなやさしい人が多いと指摘する医師もいます。
早期発見・早期治療が大切
パニック発作は突然起こるケースが多いようですが、ある研究によると、パニック障害となった人のうちの約30%は発症前に以下のような特性が3つ以上見られたといいます。
・突発性の自律神経症状
・病気に対する著明な恐れ
・別離に敏感
・慣れ親しんだものや状況からの別離が難しい
・安全の再確認を要求する
・刺激性の飲み物や食品に過敏
必ずしも発症前にこのような特性が出るとも限りませんし、また、これらの特性が出たからといって確実にパニック障害になるとも言い切れません。
ですが、もし自分の子どもに思い当たるふしがあったら、パパやママはしっかり様子や変化を気にかけ、必要に応じて専門家に相談することが大切です。
パニック障害は、早期発見・早期治療でしっかり治してあげれば、不自由なく日常生活を送れるようになる病気です。
そのためにも今回ご紹介したような環境要因や性格、発症前に見られる特性などを知っておき、もし子どもに当てはまるようなことがあった場合、できるだけ早く気付いて、早期に対策することが重要なのではないでしょうか。
PHOTO/Aaron Amat/Shutterstock
参照/
病気スコープ「パニック障害ってどのような病気?」
医療法人和楽会「子どもの不安障害とパニック障害」
医療法人和楽会「パニック障害の原因と症状」
医療法人社団ハートクリニック「心の病気の種類」
mamaPRESS編集部
mamaPRESS編集部です!“「ママ」であることをもっと楽しみたい!輝きたい!”そんなママたちのために「ママ」が知りたい情報だけをお届けしています。mamaPRESSを読むことで、心に...
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