2017.11.16
『ペアレントトレーニング』に学ぶ!子供の褒め方・叱り方
『ペアレントトレーニング』という言葉を聞いたことがありますか?
これは子供の行動に注目して、行動療法に基づく効果的な関わり方を親が学ぶプログラムです。親も子供と一緒に学び育っていくものなんですよね。そこで今回はこのペアレントトレーニングについてご紹介していきます。
子供が伸びる、親のストレスも減る!ペアレントトレーニングのメリット
ペアレントトレーニングとは、もともとはアメリカで発達障害(ADHD)や知的障害のある子供のパパやママに向けて開発されたものですが、現在は幅広い目的や方法で展開され、日本でも多様な子供(不登校や非行を繰り返す子供、虐待を受けた子供など)にも役に立つプログラムとして広がりを見せています。
推奨年齢は2歳~12歳、4歳~10歳など、言葉によるコミュニケーションが可能になってから思春期前までの子供と言われています。
ペアレントトレーニングを親が学ぶことは、子供の気になる行動に変化が見られるだけでなく、親子のやりとりがスムーズになる、親のストレスが減るという効果も認められています。このことからも、ペアレントトレーニングは親が子育ての知識とスキルを学ぶトレーニングといえるのです。
ペアレントトレーニングに学ぶ、子供を伸ばす褒め方、叱り方
子供の好ましい行動を伸ばしてあげるためには、褒めることが大切です。でもその褒め方にもコツがあるようです。
まず、結果ではなく“プロセス”を褒めるということです。「頭がいいね」というよりも「よく諦めないで頑張ったね」のほうが、モチベーションが高まり成績アップにも繋がるといいます。
また、「どうやったらそんなに上手にできるの?」と驚いてあげることで、子供自身が「どうして上手くいったのか」に気づくことができ、次の成功につながりやすくなります。
このように努力したことを褒められてきた子供は、何か失敗したときでも「努力が足りなかったのかも」と一層努力をし、チャレンジしていく子供になるそうですよ。
一方、子供を叱るときは、“太く”“短く”“端的に”が重要。長々と叱ったり、嫌味っぽい言い方をしたりしているパパやママがいたら、それはNGです。
また、ママがいつも叱ってばかりいると、叱られる=ママに注目してもらえると子供が思ってしまうケースも。こうならないためにも、好ましい行動をしたときにはたくさん褒めてあげるということが重要なのです。
今日から実践!褒め上手になるための3ステップ
それではここで、上手に褒める習慣を身につけるための、すぐに実践できる3ステップをご紹介します。
ステップ1
子供の行動の中で、パパやママが「好きだな」「こういうところを伸ばしてほしいな」と思っている行動を書き出してみましょう。
“ちゃんと”“しっかり”“きちんと”などの抽象的な表現は使わず、“~する”のような形で具体的にリストアップしましょう。
ステップ2
リストアップされた行動をしている子供の姿をみたら、すぐに褒めてあげましょう。ここでいう“すぐに”とは行動の25%ほどができた時点のことです。
例えば、「自分で着替えをする」という行動では、服のボタンをはずすなど着替えにとりかかったところで「自分で着替えているね」と認めてあげましょう。こういった行動に気づいたり、認めたりといったことはすべて褒めることにつながり、子供のモチベーションがあがります。
100%終わるまで待ってから褒めようとしないのがコツですよ。
ステップ3
ステップ2で子供の行動を褒めたあとは、子供の表情をチェックしましょう。まんざらでもなさそうな様子を見せたり、照れくさそうでも、喜んでいればOKとしましょう。
ペアレントトレーニングは、医療機関、療育センター、保健センター、児童相談所、発達障害関連の団体や、自治体の子育て支援の場などで開催されています。興味を持ったパパ、ママはぜひ足を運んでみてくださいね。
PHOTO/toranosuke/Shutterstock
参照/
ウーマンエキサイト「子どもの行動が変化! ペアレントトレーニングの特徴と褒め方のコツ2つ」
発達情報サイト「【ペアレントトレーニングとは?】今日からできる!褒め上手になる3つのステップ」
LITALICO発達ナビ「ペアレントトレーニングとは?種類と効果、受けられる場所と費用まとめ」
関連コラム
▶子供のためになる褒め方・叱り方って?~みんなが悩む子供の教育~
▶困難に打ち勝つ子に育つためには『ほめ方』が大切!
▶「すごい」「えらい」だけではダメ!?男の子の『ほめ方』で将来が変わる
▶3歳までの褒め方で、その後の学力に差が!?『才能褒め』に要注意!
記事提供:ならいごとキッズ マガジン