2018.07.05
じわじわきている!?考える力が向上する『囲碁』の魅力
最近、囲碁クラブに通っている子どもが少しずつ増えているそうです。小中学校の授業でも取り入れられることもあり、気になっている方もいるのではないでしょうか?
子供が囲碁をすることには、実は多くのメリットがあるのです。
囲碁ってどんなゲーム?
2,500年以上も昔に誕生した、人類史上、最も古いゲームだといわれる囲碁。日本や中国などアジアではもちろん、欧米を含め全世界で親しまれています。
囲碁は2人で対戦するスタイルで、片方が白、もう片方が黒を自分の石とし、盤に並べていきます。“自分の石で囲んだ陣地の大きさで勝敗が決まる”というシンプルなルールですが、単純に陣地を広げればいいというだけではありません。
自分の石で相手の石を囲めば取ることができるため、駆け引きが複雑になり、頭を使わなければ勝てないのです。
囲碁がもたらす教育的(知育)効果
韓国では囲碁塾がメジャーで、幼児教育の一環に囲碁が含まれているんだとか。囲碁は脳にどのような効果があるのでしょうか。また、囲碁教室などに通うメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。
集中力、考える力が身につく
先を読み、戦略を練るにはじっくり考えることが必要です。囲碁に取り組めば自然と集中する機会が増え、集中力が養われていきます。
創造性を育む
囲碁の対戦では盤上に置く最初の一手からとても重要です。なにもない状態から考えを巡らせて勝つための筋道を作っていく中で、創造力が磨かれていきます。
広く見渡す力を養う
囲碁盤に石を置く場所は、361か所あります。ルール上はどこに置いてもよいのですが、その広い盤面の全体を考えて置いていく必要があるため、広い範囲をバランスよく眺める感覚が育っていきます。
コミュニケーション能力がUPする
幅広い年齢で楽しめる囲碁は、年が離れた相手との交流を深めます。また、相手の心理を読むことが必要になるので、人の心を考えることができるようになると期待されています。
礼儀作法が身につく
囲碁をするには、礼儀の心を持つことがとても大切です。講座に通うと、目上の人にきちんと敬語を使うことや挨拶などが重視されるので、そうした習慣を身につけるのにももってこいです。
囲碁教室に3ヶ月いるだけで認知能力がUPしたという研究結果も!
2006年に、まったく囲碁をしたことがない小学生に3ヶ月間、週に1度の囲碁入門講座を実施する研究が行われました。
そして講座開始時と3ヶ月の講座終了時にテストを行ったところ、“思考力”“短期記憶力”“総合的な作業力”の3つすべてにおいて、成績が向上していたといいます。
文部科学省もおすすめの『ふれあいの囲碁ゲーム』に挑戦してみよう!
さまざまなメリットのある囲碁ですが、幼児には難しすぎるのでは?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。
でも、幼稚園児くらいの子供から楽しめる、ミニサイズのゲームもあります。それが、文部科学省もすすめている『ふれあいの囲碁ゲーム』です。
互いに碁石を置いていき、先に相手の石を囲んで取った方が勝ちというルールです。囲碁をさらに簡単にしたゲームなので、小さな子供でもすぐに遊ぶことができます。
詳しくはこちら 文部科学省「ふれあいの囲碁ゲーム」
また、日本の囲碁団体『日本棋院』のウェブサイトには、基礎的なテクニックを身につけるための、初心者向け練習問題がたくさん用意されています。
コンピューターと対局できるゲームや、ネット対局ができるページもあるので、まずはそこから始めてもいいかもしれませんね。
集中力や創造性、広く見渡す力などを育てることができる囲碁は、子供にとっていいこと尽くし。子供と一緒に始めれば、親子のコミュニケーションにも役立ちそうですね。
まずは簡単なミニゲームから始めてみてはいかがでしょうか?
PHOTO/Banana Walking/Shutterstock
参照/
日本棋院「 囲碁の効能」
やさしい囲碁入門講座「囲碁とは」
シトルリン研究会「囲碁とバランス感覚」
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記事提供:ならいごとキッズ マガジン