2018.12.20
マタママに朗報!しれっと加算され批判大だった『妊婦加算』が事実上廃止に…!
今年の4月から、妊娠した女性の医療費に、“妊婦税”ともいえる加算がされるようになっていたのをご存知でしょうか? あまり周知されずに始まったこともあり、病院の窓口で初めて知るマタママが続出! あちこちで批判があり、トラブルも多発していました。
しかし、こうした批判を受け、厚生労働省は妊婦加算の制度について見直し、19日ついに妊婦加算が凍結されることに。
来年1月から、妊婦加算は事実上廃止されることになったんです!
妊婦加算とは
妊婦加算とは、今年4月の診察報酬改定時に新設されたものです。 通常、妊婦検診や分娩にかかる医療費は自費なので、妊婦加算が適用されることはありません。しかし、妊婦さんが病気などで内科や皮膚科等の医療機関を受診したときに妊婦加算が上乗せされます。
原則、医療機関での初診料は自己負担3割の場合850円ですが、これに妊婦加算として約230円、再診の場合は、自己負担3割の場合約110円が上乗せされます。 さらに、深夜や休日など診療時間外の場合では650円上乗せとなる場合も!
そもそもなぜ加算が必要だったのでしょうか。妊娠中の診察は、胎児への影響を考えて投薬や診察方法など適切な判断をしなくてはいけません。これには高い診察技術が必要です。しかし医療機関の中には、薬による胎児への影響を恐れ、妊婦への診察を敬遠するところもありました。
このような妊婦への診察敬遠を防ぎ、妊婦を診察するための正しい知識をもって積極的に関わってもらう体制を強化するのが狙いだったのです。つまり、妊娠中でも安心して診療や治療を受けられるようにと設けられたものなのです。
SNSでは批判の声が続出
妊婦さんに手厚い診察をすることが目的だとはいえ、SNSでは妊婦加算への反対意見や怒りの声が続出しました。
ただでさえお金かかるのに…
二人目欲しいけど、入院するのにかねかかるわ、里帰りするにも金かかるわ、子供にも金かかるわ。妊婦でも妊婦加算取られるわで日本最悪やから作らないんですけどね…旦那の仕事も忙しいし??
— もも® (@momooo_ooo) 2018年11月26日
妊娠したら本当にお金かかりますよね。里帰り出産する人はなおさらです。ただでさえお金がかかるのに負担増となると、2人目をどうするか悩む人が増えてもおかしくありません。
妊娠中と申告しなくなる人もいるのでは?
妊婦加算で値上がりすると知ったら、生活費に余裕がない女性が妊娠の可能性があることを告げなくなることもあるでしょうに。
— Joshua Martin??♂️ あたま抱え中 (@JoshuaM2063) 2018年11月26日
そもそも妊婦加算すれば、医者が妊婦について勉強して手間をかけて診察するようになるの?そんなものなのプロフェッショナルは?
妊娠中は診察を受けるときに妊娠中と申告するものですが、妊婦加算を免れるために申告しない人もいるのでは?という心配の声も。 妊娠中も安心して受診するための妊婦加算なのですが、そのようになっては本末転倒ですよね。
母子健康のためにならないのでは?
妊婦加算で検索すると、ほぼ反対意見だね。ただでさえ出産にはお金がかかる。妊婦加算なんて大した金額ではないかもしれないけど、病気の時に診療への敷居を高くしたら、母子健康のためにならないと思う。国として少子化対策を掲げるなら即刻やめるべき。
— ikuchan_IGFC初代会長 (@aokikuchan) 2018年11月26日
数百円だから大した金額でないと思う人もいるでしょうが、妊娠・出産には何かとお金がかかるので、体調が悪くても病院に行くのをやめる妊婦さんもいるかもしれませんよね。
一律に加算されるのはおかしくない?
しれっと始まった「妊婦加算」。妊婦さんがコンタクトレンズを作ると妊婦加算されてしまう。こんなおかしなことやってる安倍政権をまだ支持するんですか女性の方々。
— 青春おかちめんこ (@gogo_smaaaash) 2018年11月26日
妊婦加算は全ての診療科で一律加算されます。つまり、コンタクトレンズを作るなどの、特別妊娠中であることでの配慮が必要ない診察にも加算されるのは、やや納得いかないですよね。これには多くの疑問の声が上がっていました。
ついに“妊婦加算”が事実上廃止に…!
このような状況を受けて、自民党内からも妊婦加算に対して疑問視する声があがり、厚生労働省は制度の見直しを検討することになりました。
そして検討を重ねた結果、ついに19日午前、厚生労働省より中央社会保険医療協議会に対して”妊婦加算を凍結”するよう諮問し、了承されたというわけです。
来年1月より、妊婦への加算も、医療機関への上乗せ分の支払いもなくなるとのことです。
2018年4月からおよそ9ヶ月に渡る短い間ではありましたが、この妊婦加算がなくなることで、妊婦の診察を受け入れてくれる医療機関が減ってしまっては意味がありません。
今後も、妊婦さんたちが安心して医療機関で診療や治療を受けられるよう、みんなが納得する制度が設けられることを願うばかりです。
Photo/Antonio Guillem/Shutterstock
参照/税理士ドットコム「「妊婦加算」が炎上した理由 「事実上の妊婦税」か「周産期医療の充実」か?」
JCASTテレビウォッチ スッキリ!「「妊婦加算」知らないが74%!妊娠してると診療費上乗せ・・・少子化時代に逆行してないか」
東京新聞「妊婦加算なぜ 「少子化対策に逆行」批判噴出」
マネーの達人「今年から導入になった「妊婦加算」って何? どうして始まったの? 「診療明細書」の見方と加算項目について解説します。」
ライブドアニュース「批判受け「妊婦加算」導入9か月で事実上廃止へ」
mamaPRESS編集部
mamaPRESS編集部です!“「ママ」であることをもっと楽しみたい!輝きたい!”そんなママたちのために「ママ」が知りたい情報だけをお届けしています。mamaPRESSを読むことで、心に...
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