2016.09.07
赤ちゃんにも旬の野菜を!初めてでも簡単な『かぼちゃ』の離乳食レシピ
夏に収穫され、数か月熟成させた秋~冬が旬となる『かぼちゃ』。甘くてとろっとおいしい旬の味をぜひ赤ちゃんにも味わってもらいたいですよね。かぼちゃは火を通すと軟らかくなり、甘く食べやすいので、離乳食初期から使えます。
かぼちゃの栄養や下ごしらえのポイント、離乳食の時期に合わせたレシピをご紹介します!
カロチンや食物繊維がたっぷり『かぼちゃ』の栄養と保存方法
かぼちゃの収穫時期は7~8月ですが、収穫したてのものより2~3か月寝かせると水分が抜け、デンプンが糖分に変化するため甘くおいしいといわれています。保存性が高く、今では輸入のものなども安定して入ってきているので、いつでもおいしいかぼちゃが手に入るようになりました。
かぼちゃの栄養と効果
かぼちゃにはカロチンが豊富に含まれていて、体内でビタミンAに変化し、視力や皮膚、粘膜の健康維持、風邪予防の効果があります。食物繊維も豊富で、便秘予防や改善にも効果があります。他にカリウムやビタミン類が豊富で高血圧予防、アンチエイジング効果もあるようです。
離乳食を始めると急に便秘になる赤ちゃんもいますが、そんな赤ちゃんにもおすすめの食材ですね。
おいしいかぼちゃの選び方
かぼちゃは熟成したもののほうがおいしいため、鮮度ではなく熟成度で選びましょう。皮につやがあり、ヘタの部分が乾燥しコルク状になっていて、手に持ったときずっしりとして、見た目以上に重いと感じるものを選びましょう。
かぼちゃの中身の色が濃いオレンジ色をしているほどカロチンが多く、甘みも強いです。
皮が一部黄色くなっているものもありますが、それは地面などと接して日陰になっていた部分です。皮に出ている色が中身の色ですので、濃いオレンジ色のものを選ぶといいですよ。
かぼちゃの保存方法とポイント
カットしていないかぼちゃであれば、涼しく風通しの良い場所で2か月ほど保存が可能です。
カットしたものは中のワタ部分をきれいに取り除き、ぴったりラップをして冷蔵庫へ。生のまま冷凍も可能です。冷凍する場合は使いたい大きさにカットして冷凍保存袋などに入れ冷凍しましょう。
使う際は解凍せずにそのまま沸騰したお湯で茹でればOKです。離乳食に使う場合はカットして茹でたものや裏ごししたものを、そのまま使いやすい量に分けて冷凍すればいつでも使えますよ。
離乳食用『かぼちゃ』の下ごしらえ方法
離乳食を毎回少量作るのは大変ですよね。調理中に取り分けて使うのがおすすめです。
加熱方法
<茹でる場合>
- かぼちゃを一口大に切る。
- 水から茹で、沸騰したら弱火にし、軟らかくなるまで煮る。
<電子レンジの場合>
- かぼちゃを一口大に切る。
- 洗ってラップに包み、600Wの電子レンジで5分加熱する。
茹でると簡単に皮を取り除けます。軟らかく茹でると、フォークなどでも簡単につぶせて便利です。若干繊維が残るため、離乳食に慣れるまではすりつぶすか、裏ごししたものの方が食べやすいです。ブレンダーを使うとあっという間にペースト状になり便利ですよ。
冷凍保存は小分けにして
離乳食で赤ちゃんが食べる量は少量ですので、冷凍保存しておくと使いやすいです。
初期の場合はつぶして裏ごししたものを1回分ずつ小分けして冷凍しましょう。中期であればフォークなどでマッシュしただけで十分です。同様に1回分ずつ小分けし冷凍しましょう。後期以降になれば一口大のまま冷凍し、赤ちゃんの一口大になるようその場でつぶしながら与えればOKです。
初期、中期の場合も一口大のまま冷凍したかぼちゃをレンジで加熱しマッシュしてもOK。
初期から完了期まで使える『かぼちゃ』の離乳食レシピ
かぼちゃは甘く、いろいろな食材とも相性がいいので離乳食におすすめの食材です。初期から使えますので常備しておきましょう。離乳食開始時期は目安ですので、それより遅くても大丈夫。赤ちゃんの様子に合わせてゆっくり進めてあげましょう。
離乳食初期ゴックン期(5~6か月ごろ)
離乳食スタート時期です。1日1回赤ちゃんの機嫌や体調の良いときにはじめましょう。なるべく午前中からお昼過ぎまでの間にあげると、急な体調変化にも対応できます。1か月過ぎたら2回に増やします。味付けも不要です。素材の味をそのまま与えましょう。
やわらかさの目安は、はじめはポタージュ状でとろみのある状態に。慣れたらぽたっと落ちても少し形が残るくらい。初期の終わりにはマッシュポテト程度になるようにします。
かぼちゃヨーグルト
出典:楽天レシピ@愛也花ママ
材料(1人分)
- 裏ごししたかぼちゃ…小さじ2
- プレーンヨーグルト…小さじ1
作り方
- 裏ごししたかぼちゃを湯冷ましで溶いて食べやすくする。
- ヨーグルトとともに器に盛る。
裏ごししたかぼちゃのままだと、はじめは上手にごっくんできません。サラサラ過ぎでもあげづらいです。適度なとろみが残ったポタージュ状になるくらいに湯冷ましで溶きましょう。
まず素材そのものをそれぞれ食べさせてから、混ぜてあげると飽きずに最後まで食べられます。また、酸味のあるヨーグルトが苦手な赤ちゃんでもかぼちゃの甘みで食べやすくなるのでおすすめですよ。
かぼちゃとにんじんのすりつぶし
材料(1人分)
- かぼちゃ…1口大1個分
- にんじん…1cm角2個
作り方
- かぼちゃ、にんじんは軟らかくなるまで煮て、それぞれすりつぶす。(あらかじめ裏ごしておいたものでもOK)
- かぼちゃ大さじ1、にんじん大さじ1/2程度を混ぜる。
にんじんも赤ちゃんに人気の食材ですが、ちょっとくせのあるにんじんもかぼちゃと合わせれば食べやすくなります。大人用にお味噌汁や煮物などを作る途中で取り分けて作ると楽ですよ。
他にはおかゆやミルク、お豆腐に混ぜたりしてもOK! 初期はできる限り素材のままの味で。食べづらそうにしているものにかぼちゃを混ぜてあげると、食べやすくなります。
離乳食中期モグモグ期(7~8か月ごろ)
離乳食が上手に飲みこめるようになってきたらモグモグ期に進めましょう。1日2回できる限り毎日同じタイミングであげられるといいですね。
豆腐くらいの固さのものなら、粒状で与えます。かぼちゃの場合はマッシュして与えるようにしましょう。中期の終わりごろには粗つぶし程度で大丈夫です。
鶏ひき肉とかぼちゃの甘煮
出典:楽天レシピ@Mまなみん
材料(1人分)
- かぼちゃ…2cm角1個
- 鶏ひき肉…大さじ1
- だし汁…大さじ1
作り方
- かぼちゃは軟らかく茹でて、4~5mm角に切る。
- 鶏ひき肉は茶こしに入れて軽く茹で、すりつぶす。かぼちゃとだし汁を加えレンジで10秒加熱する。
かぼちゃの水分量によって軟らかさが変わるので、だし汁は様子を見ながら加減してください。軟らかすぎたら片栗粉などでとろみをつけましょう。そのままでもおいしく食べてくれますが、お豆腐にかけてもおいしいです。
かぼちゃとブロッコリーのおうどん
材料(1人分)
- 細かく切ったうどん…1/8玉
- かぼちゃ…適量
- ブロッコリー…適量
- だし汁…大さじ1
作り方
- かぼちゃはペースト状に、ブロッコリーは茹でて、みじん切りにする。(うどんと一緒に茹でてもOK)
- うどんを10~15分軟らかく茹であげ、器に移し、だし汁をかける。
だしは赤ちゃん用か無添加だしを使いましょう。少しとろみをつけると食べやすいです。うどんと一緒にかぼちゃやブロッコリーを茹でれば時間短縮で洗い物も減りますよ。もちろん野菜はあらかじめ冷凍しておいたものでもOK。湯飲みなどに入れて一緒にお鍋に入れれば同時に解凍もできちゃいます!
離乳食後期カミカミ期(9~11か月ごろ)
このころになると食べることにも慣れてきて、「もっとちょうだい!」とたくさん欲しがる子も出てきます。そろそろ1日3回できるだけ大人と一緒に食べるようにしましょう。
また、手づかみで食べたがるようになる時期でもあります。メニューを工夫し、手づかみでも周りがあまり汚れないようにするとストレスも減りますよ。
食べられる固さの目安はバナナ程度です。パンやホットケーキなども食べられるようになります。
かぼちゃと豆腐のおやき
材料(1人分)
- かぼちゃペースト…大さじ1
- 絹ごし豆腐…大さじ1
- 片栗粉…小さじ1
作り方
- かぼちゃ、豆腐、片栗粉ダマがなくなるまでよく混ぜる。
- テフロンのフライパンで油をひかずに弱火で焼く。好きな形でOK。焦げないように返しながら両面焼けたら完成。
中期の終わりぐらいから後期にかけ大活躍のメニューです。手で持って食べても汚れにくいため、手づかみ食べに便利ですよ。スティック状にしても持ちやすくなります。
高野豆腐とかぼちゃの煮つけ
出典:楽天レシピ@まいを☆
材料(1人分)
- かぼちゃ…25g
- にんじん…15g
- 高野豆腐…10g
- 和風だし…小さじ1/4
- しょうゆ…4滴
- 水…100cc
作り方
- かぼちゃとにんじんは角切りにする。(茹でて冷凍したものを使うと簡単です)
- 高野豆腐は水で戻し5mm角に切る。
- 鍋にお湯を沸かしかぼちゃ、にんじん、高野豆腐を加えて煮る。
- 和風だし、しょうゆを加え、さっと煮る。
高野豆腐はビタミンEやカルシウム、タンパク質などの栄養が豊富なので、ぜひ赤ちゃんにも食べてもらいたい食材の1つ。かぼちゃやにんじんと一緒に煮ることで野菜の甘みがギュッと染み込み、甘くておいしい高野豆腐になりますよ。
離乳食完了期パクパク期(12~18か月ごろ)
1歳になると大人とほぼ同じようなものを食べられるようになってきます。歯も生えているので、噛みきれる程度の固さならOK。ほとんどの栄養を食事からとるようになりますが、一度に食べられる量が少ないので、1日3回の離乳食に加え、おやつ(補食)なども与えるといいでしょう。
大人の食事を味付け前に取り分け、薄めに味付けをすると簡単に用意できます。
さつまいもとかぼちゃのサンドイッチ
出典:楽天レシピ@★とっこ
材料(1人分)
- かぼちゃマッシュ…大さじ1
- さつまいもマッシュ…大さじ2
- 合いびき肉…小さじ2
- 塩こしょう…少々
- 食パン…1/2枚
作り方
- ひき肉を炒め塩こしょうし、さつまいもとかぼちゃのマッシュを和える。
- 食パンに切れ込みを入れて具をたっぷりはさみ、食べやすい大きさにカットする。
さつまいもの甘みで食べやすく、ボリューム満点のサンドイッチです。ひき肉も入っているのでこれ1つでお食事も完結!
おやつにぴったり★かぼちゃのクッキー
材料(4人分)
- かぼちゃマッシュ…100g
- バター…70g
- 薄力粉…180g
- 塩…少々
- 砂糖…40g
作り方
- 電子レンジで15~30秒バターを加熱して、泡だて器でクリーム状にする。砂糖、塩を入れ、よくすり混ぜる。
- かぼちゃを加えてゴムベラでよく混ぜ、さらに薄力粉を加えて混ぜる。
- ラップにくるみ冷蔵庫で20分寝かせたら、めん棒で3~5mm厚に伸ばし、型抜きする。
- 180度に予熱したオーブンで15分焼く。
完了期のおやつにぴったり。かぼちゃが甘いのでお砂糖は少し控えめでOK。お家にあるものだけで簡単にできるので、いつでも作ってあげられますね。かぼちゃは水分の少ないホクホクしたものの方がさくっとしたクッキーになります。生地は冷凍しておくこともできますよ。
離乳食は赤ちゃんによって進め方が違います。いつでもパクパクとよく食べてくれる赤ちゃんや食べムラがある赤ちゃん、なかなか食べない赤ちゃんもいて、きょうだいでもまったく違うんです。よく食べていた子が急に食べなくなることも。そんなときは固さや温度を変えてみましょう。
赤ちゃんの離乳食は素材の味そのままが基本です。おいしい旬の味で、赤ちゃんに食べる楽しさを伝えられるといいですね。
参照/
旬の食材百科「かぼちゃ(南瓜/かぼちゃ)
和光堂わこちゃんカフェ「離乳食進め方の目安」
こうや豆腐普及委員会「こうや豆腐はアミノ酸の宝庫」
mamaPRESS編集部
mamaPRESS編集部です!“「ママ」であることをもっと楽しみたい!輝きたい!”そんなママたちのために「ママ」が知りたい情報だけをお届けしています。mamaPRESSを読むことで、心に...
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