2016.11.01
乳酸菌が豊富で健康に◎『ザワークラウト』を手作りしてみよう
ドイツ料理の定番『ザワークラウト』はキャベツを乳酸発酵させたお漬物のようなものですが、実は今、美容や健康にいいと注目を浴びています。そのままはもちろん、煮込み料理などといったアレンジも豊富です。
そんなすばらしい食材『ザワークラウト』が、お家でも簡単に作れちゃうって知っていましたか? その拍子抜けするほどの簡単さとおいしさにハマる人続出! そんな『ザワークラウト』の魅力をご紹介します。
『ザワークラウト』って美容と健康にいいらしい!
『ザワークラウト(sauerkraut)』とはドイツ語で『酸っぱいキャベツ』という意味。その名の通り酸っぱいキャベツで、即席にお酢などを使って作られることもあります。
もともとはドイツの伝統的なお料理ですが、その歴史は古く大航海時代には壊血病というビタミンC不足で起こる病気の予防に用いられたことで、欧米諸国に広く普及したようです。
そんな歴史が古く欧米諸国でなじみ深い『ザワークラウト』は、キャベツを乳酸発酵させたものなので、キャベツの栄養と乳酸菌の健康作用が一度に摂れちゃうんです。
ザワークラウトに含まれる乳酸菌は、キムチやぬか漬けに含まれる『植物性』乳酸菌というもの。植物性乳酸菌は胃酸に強く、腸まで届きやすいという特長があります。
そのため、ザワークラウトには
- 腸のバランスをよくしておなかの調子を整える
- アレルギー症状の改善
- 免疫力アップ
といった効果が期待できるんですよ。
さらに乳酸菌には皮膚などの働きを整えるビタミンB群、骨を丈夫に保つ働きをもつビタミンKなどを体内で生成する作用も。
またキャベツ自体には風邪予防や美容に欠かせないビタミンCや、胃を健康に保ってくれるビタミンUも含まれています。ザワークラウトは生のままキャベツを食べられるので、とても栄養素を豊富に含んだ食品であることがわかりますね。
ただ、『ザワークラウト』をお酢などを使って即席で作る場合、残念ながらこの乳酸菌の効果が得られません。できれば乳酸発酵した本格的な『ザワークラウト』をおすすめします。
とっても簡単に作れちゃう!『ザワークラウト』
健康にも美容にも効果的な『ザワークラウト』。ぜひ食べてみたいですよね! 市販のものはビン詰が一般的ですが、6~700gで400円程度とやはりお高め。圧倒的に作ったほうがお安いです♪ 香辛料なども必要ですが、一度に使い切るものでもないので、お家で手作りするのがおすすめです。
ただし、夏に常温で作ると傷みやすく、冷蔵庫では発酵が進まないので、涼しい季節に作るようにしましょう。
ザワークラウトの基本レシピ
材料(4人分)
- キャベツ…1/2個(500g)
- 粗塩…キャベツの重量の2%(10g)
- たかの爪…1~2本(種は除く)
- ローリエ…1~2枚
- ハーブ類…ひとふり
作り方
- キャベツは表面をさっと洗って粗めの千切りにする。熱湯消毒したボウルでしんなりするまで塩もみする。(水気は捨てない)
- たかの爪、ちぎったローリエ、ハーブ類を合わせ、消毒した保存ビンに詰めてラップなどで表面をおおって軽く重石をする。(表面まで水がしっかり上がってくるようになるまで)
- 室温で3日~1週間程度置き、黄色っぽくなってきたら完成です。冷蔵庫に移し保管しましょう。冷蔵庫で1カ月は保存可能です。
キャベツ自体に発酵の素になる乳酸菌がいるので、キャベツは洗いすぎないようにします。表面の葉を取るだけでもOKです。ただし、使用する道具や手などは他の雑菌が入らないように、熱湯殺菌やポリ手袋を使うなどして注意しましょう。
保存ビンがない場合はジッパー付き保存袋でもOK! その場合は切ったキャベツを袋に入れ、塩を入れたら袋の上からモミモミするだけでいいので楽チンです。バットなどに入れ、袋の上に水を入れたペットボトルなどを重石にしましょう。
乳酸菌は嫌気性菌で酸素のある状態を嫌いますので、保存容器で漬ける場合は上がってきた水がキャベツをおおうように、ジッパー付き保存袋を使う場合は空気をしっかり抜くのがポイントです。
ハーブ類は一般的に粒コショウ、キャラウェイシード、ジュニパーベリー、ディルシードなどが使われるようです。お好みのもので作ってみてくださいね! おすすめはキャラウェイシード。若干甘みのある香辛料でさわやかな香りが特徴です。
たかの爪は雑菌を抑える役目を果たしますので入れた方がいいです。また、白ワインを使う場合もあります。
注意点として漬けているうちに漬物とは違った匂いがしたり、味や色が変だなと思ったら雑菌が繁殖している可能性が高いですので食べないようにしましょう。
『ザワークラウト』はいろんな場面でアレンジ自由自在!
できあがった『ザワークラウト』はそのまま食べるのもおいしいですが、本場ドイツではさまざまなお料理の付け合せや煮込み料理にも使われます。
一番有名なものはソーセージ、ドイツ語でヴルスト(Wurst)にたっぷりと添えられる食べ方。ビールにぴったりです! また、ソーセージと共にパンにはさんで食べるホットドッグも定番。酸味が食欲を掻き立てます。
ドイツの定番『ザワークラウトとソーセージ煮込み』
材料(2人分)
- ザワークラウト…100g
- バター…大さじ1/2
- ソーセージ…1~2本
- 玉ねぎ…1/3個
- 水…300cc
- コンソメ…1個
- ローリエ…1枚
- 塩こしょう…少々
- 粒マスタード…たっぷり
作り方
- ソーセージは食べやすい大きさに切り、玉ねぎは薄切りにする。
- 鍋にバターを熱しソーセージ、玉ねぎを炒め、ソーセージに焼き色がついたらザワークラウトを入れてさらに炒める。
- 油がなじんだら水、コンソメ、ローリエを加えて20分ほど煮込み、塩こしょうで味をととのえる。粒マスタードを添える。
ドイツでは温めて食べるのが定番の食べ方です。煮込むことでザワークラウトの酸味がマイルドになり、子どもにも食べやすくなります。ソーセージは切らなくてもOK。厚切りベーコンなどで作るのもおすすめです。
ザワークラウトやソーセージの量はお好みで増減も可能です。酸味の苦手な方はザワークラウトを軽く水で洗って使うといいですよ。マッシュポテトを添えたらさらにドイツ気分が味わえちゃいます♪
ちょっと手の込んだおもてなし料理に『シュークルート』
出典:楽天レシピ@楽天出店店舗「4senses interior scope version.R」
材料(6~8人分)
- 豚肩ロース肉かたまり(2つに切る)…600g
- 豚スペアリブ…600g
- 塩…18g
- ベーコンかたまり(2つに切る)…600g
- ソーセージ…大6本
- 玉ねぎ…2個
- にんじん…1本
- セロリ…1本
- オリーブオイル…適量
- じゃがいも…5個ぐらい
- ザワークラウト…800g
- タイム…3本
- 白ワイン…300cc
- 水…お肉が浸る量
- 塩、こしょう…少々
- マスタード…お好みで
作り方
- 豚肩ロース肉、豚スペアリブに塩をまぶし1晩冷蔵庫で寝かせておく。
- 玉ねぎ、にんじん、セロリを小さめに切り、オリーブオイルで野菜がしんなりするまで炒める。
- 豚肉2種とベーコンに焼き色をつけ、2の鍋に加える。
- 白ワインとタイム、お肉が浸る程度の水を入れ、中火から弱火で1時間半から2時間煮込む。じゃがいもを下ゆでする。
- お肉が柔らかくなったらソーセージを入れ5分ほど煮て、お肉、ベーコン、ソーセージを取り出しておく。
- ザワークラウトを軽く水で洗いざるにあげたら水気を絞りお鍋に加える。塩こしょうで味をととのえ、じゃがいもを加え10分ほど煮る。
- 6を盛り付け、取り出しておいたお肉、ベーコン、ソーセージを盛り付ける。お好みでマスタードを添えて。
まるでジブリ映画に出てきそうな一品です! シュークルートはフランスのアルザス地方の郷土料理で見た目以上に簡単に作れちゃいますので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。豚肉やソーセージのうまみとザワークラウトの酸味が程よくマッチして最高です。
ちょっとおいしいソーセージを使って、ビールやワインで乾杯しちゃいましょ♪
和風に変身!『ザワークラウトと塩昆布のサラダ』
出典:楽天レシピ@なっぱーーー
材料(2~4人分)
- ザワークラウト…150g
- キャベツ…1/4個
- 塩昆布…10g
- 顆粒こんぶだし…小さじ1
作り方
- キャベツは千切りにし、ザワークラウトに顆粒こんぶだしを混ぜておく。
- ボウルにすべての材料を入れよく混ぜ、冷蔵庫でしばらく置いて味をなじませる。
ザワークラウトにさらに生のキャベツを追加して、キャベツをたっぷりいただきましょう! 昆布のうまみも加わって箸休めにおつまみにぴったりの一品です。
ザワークラウトの酸味とうまみが決め手!『にんじんとザワークラウトのサラダ』
材料(4人分)
- にんじん…1本
- ザワークラウト…にんじんの半量
- スライスアーモンド…ひとつかみ
- オリーブオイル…大さじ1
- にんにくみじん切り…1かけ弱
- 塩、クレイジーソルト…各適量
作り方
- にんじんは細切り、アーモンドはフライパンなどでローストしておく。
- にんじん、にんにく、塩、オリーブオイルを耐熱容器に入れ電子レンジで2分半ほど加熱する。
- 加熱したにんじんにザワークラウトを入れ混ぜ合わせ、塩こしょうやクレイジーソルトで味をととのえる。
- アーモンドを混ぜて完成。
アーモンドがカリッと香ばしく味のアクセントになります。ザワークラウトの酸味とうまみがおいしいにんじんサラダ。レーズンやクルミなどを入れるのもおすすめです。マヨネーズで和えてもおいしいですよ。
驚きのマリアージュ『かつおとゴーヤのザワークラウト和え』
出典:楽天レシピ@あごまるっち
材料(3人分)
- かつおのたたき…1/2柵
- ゴーヤ…1/2本
- 塩…ひとつまみ
- ザワークラウト…40g
- 長ネギ(白髪ねぎ)…4cm分
- ごま油…小さじ1
- しょうゆ…小さじ1
作り方
- ゴーヤはワタを取り薄切りにして塩をまぶし、熱湯でさっとゆで冷水にさらす。ザワークラウトはざく切りにする。
- ごま油、しょうゆをよく混ぜ、1cm角に切ったかつおを加え混ぜる。ザワークラウト、ゴーヤも混ぜたら器に盛り、白髪ねぎを散らす。
和え物にも大活躍のザワークラウト! ポン酢などの代わりにザワークラウトでうまみと酸味をプラスして。いつもの和え物が格段おいしく仕上がります。しょうゆにも合うなんて驚きですよね! ぜひお試しください。
『ザワークラウト』の酸味がちょっときついと感じたら、さっと水洗いしてから炒めたり煮たりして使うと使いやすいですよ。レンジでチンでもOK! 加熱することで酸味がマイルドになるため食べやすくなります。
実はドイツでもそのまま食べるよりは加熱して食べるのが一般的だそうです。
常備菜にもおすすめのちょっとおしゃれな『ザワークラウト』作りにチャレンジしてみませんか?
参照/
ヘルスケア大学「乳酸菌が持つ整腸作用」
旬の食材百科「キャベツの栄養価と効能」
NHKテキスト「手軽につくれて健康効果も! ザワークラウトってどんなもの?」
mamaPRESS編集部
mamaPRESS編集部です!“「ママ」であることをもっと楽しみたい!輝きたい!”そんなママたちのために「ママ」が知りたい情報だけをお届けしています。mamaPRESSを読むことで、心に...
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