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2018.12.13

問題はそこ?急増する“落選狙い”の保活に厚労省が動き出した!

問題はそこ?急増する“落選狙い”の保活に厚労省が動き出した!

近年、待機児童の問題が大きく取り上げられている一方で、保育園の入園希望を“落選狙い”で申請するママが急増していると問題視されているのはご存知ですか? 

この問題を受けて、厚労省は対策として入園申込用紙に“入園本気度・復職本気度”を確認する項目を設けることを提案。2022年度の募集を目途に、導入が検討されているようです。

なぜ?“落選狙い”のママが増えるワケ

そもそも、どうしてわざわざ“落選を狙って”保育園を申し込むママが増えているのでしょうか。
その背景には育児休業の延長制度が関係しています。現在育児休業は原則1年間とされていますが、もし保育園に落選するなど子どもの預け先が見つからない場合には、最長で2歳になるまで延長でき、その間は育児休業給付金も支給されます。

しかしこの制度を利用して育休を延長するには、落選したことを証明するいわゆる“落選通知書”の提出が必要。そこで最初から育休を2年取ろうと考えているママは、あえて落選しやすい人気の園にも申し込みをしたり、1つの園にしか希望を出さなかったりと最初から“落選狙い”で申し込みをしているんだそう。実際、世田谷区では2018年度の入園審査で約500人が入園内定に対して辞退しています。

こうしたことから、本当に入園を必要としている子どもが入れないなど、各自治体の入園選考で混乱が生じているのです。

厚生労働省が打ち出した対策とは?

こういった事態を受けて厚労省は対策案を発表。
具体的には、入園の申込用紙に“ただちに復職希望”と“落選の場合には育休延長等も可”という新たなチェック項目を設けることで、後者にチェックした場合には入園の審査により通りにくくなるように工夫するというものです。

これによって、入園選考の早い段階で落選を希望する“保育の必要度が低い家庭”を把握し、選考の混乱を防ぐ狙いがあるとされています。

根本的な問題は他にあるとの指摘も…

一見なるほどと納得できるような対策に思えますが、自治体や育休中の親たちからは「育休の延長に落選通知などの証明書が必要なこと自体がおかしい」という声も上がっています。


“落選狙い”にもかかわらず入園希望を出して競争率を上げられるのは困りものですが、中には子どもの病気や家庭の事情などで、どうしても1年以上の休業を必要とするママもいます。

そういったさまざまな背景を考えずに、“落選狙い”とひとくくりにしてしまうのは少し違う気もしますよね。


この意見のように、育休の期間を一律に決めてしまうのではなく、落選したという証明書がなくてもママたちの希望に応じて自由に育休を延長できるような制度に変われば、今回のような混乱が生じることもなくなりそうです。

それぞれの立場によって色んな意見が出そうなこの問題。ただその背景には、多くの意見にもあるように、育休の延長に落選通知などの証明書が必要なことも一因となっているように思います。

育児休暇の延長は保育園入園の可否に関わらず、将来的には個人の自由で選択できるようになることを期待したいですね。

PHOTO/ChiccoDodiFC/shutterstock
参照/ BLOGOS「「保育園落ちたい」“落選狙い”の申請を書類で識別へ、自治体の苦悩」
BUSINESSINSIDER「保活「落選狙い」と言わないで。育休延長のために「保育園に申し込む」制度がおかしい」
朝日新聞DIGITAL「入園本気度、確かめます 保育園「落選狙い」は順に下に」

mamaPRESS編集部

mamaPRESS編集部

mamaPRESS編集部です!“「ママ」であることをもっと楽しみたい!輝きたい!”そんなママたちのために「ママ」が知りたい情報だけをお届けしています。mamaPRESSを読むことで、心に...

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