2017.08.13
帰り際の“かんしゃく”どうすれば…?子どもの『切り替える力』を育てるコツ
うまくいかないときはママの“お芝居”が効くことも…!
Photo/Evgeny Bakharev/ShutterStock
これまでの内容は、最もスムーズにことが運んだ想定でした。うまくいくこともありますが、子どもが抵抗することもあります。そんなときにやってほしいのが“ママのお芝居”です。
例えば、15分、5分前の予告の段階で、「もっと遊びたいーーーっ!」となった場合。
つい、「約束でしょ」とか「もういっぱい遊んだじゃない」と言ってしまいそうですが、それまでの見通しと予告をしてきた場合、子どもも、もうすぐで遊びは終わりだということをわかっていて、当然ママはダメって言うことも想定内で言っているので、そんな場合は裏をかいて、こんな風に言ってみてください。
「ママももっと遊びたいーーーっ!」
そして、一旦子どもにはきょとんとしてもらい、そのうえで予定表を取り出し、「でも、スーパーで〇〇(子どもの好きなお菓子)も買いたいし、ワンワンも見たいし、どうしようーーっ」と困ってみるといいかもしれません。
子どもは予告の段階で先の予定も確認でき、無理やり終わらされるのではなく、「ママは気持ちを分かってくれてる」、「ママも遊びたいんだ」と少し気持ちが落ち着くかもしれません。
そのうえで、「でもまだあと○分遊べるから、思いっきり遊んじゃおう!」とママから子どもを遊びに誘って思い切り楽しむというのはどうでしょうか。
もうひとつ、これは奥の手ですが、予定の段階で、ママが実際に帰りたい時間よりも30分くらい時間を早めに伝えておく方法があります。
確認も予告も、その30分前倒しでやっておき、そのまま帰れれば30分得をしたことになり、抵抗にあった場合にも、30分まだママには時間があるわけです。
「本当はもう帰る時間だけど、さっきお友達に優しく“どうぞ”ができたから、特別大サービスで、15分延長!」なんて大盤振る舞いをしてみましょう。
子どもは当然ダメと言われると思っていたのに、気持ちを伝えたらママはわかってくれて、しかももっと遊んでいいと言ってくれた!と感動するかもしれませんよ。
子どもを気持ちよく切り替えさせるためのお芝居なら、お互いのためいいでしょう。
それでもダメな場合は練習しながら成長を見守るように
これまでお伝えした、見通し、予告、お芝居、すべてをしても、がんともしない思いの強い子どもがいたならば、私ならば、残念だけど成長を待ちます。
「ママも公園が大好きだけど、帰りにこうなっちゃうんじゃもう来れないね。」と残念そうに言いながら。
もちろんただ待っているのではなく、家の中でも見通し、予告、お芝居作戦は続けて、切り替えの練習は続けていきます。
家でできるようになったら、おばあちゃんの家、お友達の家と少しずつ切り替えられる場所を増やしていき、上手に切り替えられるといいことがある、1回終わってもまた次があることを経験させていきます。
楽しい時間はいつまでも続いてほしいのは、子どもも大人も変わりません。大人は、あとにやらなきゃいけないことが待っているので諦められますが、子どもにはそれはわかりません。
子どものわかる形で、楽しい時間には限りがあること、その先の予定を伝えること、事前にアラームをかけてあげることで、子どもにとっての突然の悲劇は随分やわらぎます。
少し事前の手間がかかりますが、そうすることで、公園でもめて嫌な気持ちで時間を費やすことが減るかもしれません。いきなりすべてではなく、ひとつからでもいいと思うので、ぜひ試してみてくださいね。
TOP PHOTO/Anna Grigorjeva/ShutterStock