2016.05.29
妊婦は要注意!幼児の脳に影響も。『糖質制限ダイエット』の危険性
世の中には本当にたくさんのダイエット法があります。その中でも、話題の『糖質制限ダイエット』は効果が高いと評判で人気がありますが、その反面で危険性もあることをご存知ですか?
特に妊娠中の女性は母体や胎児に悪影響を及ぼす恐れがあるので、注意が必要なんですよ。
妊娠中のダイエットは要注意
“小さく産んで大きく育てる”という言葉を聞いたことはありませんか? 昔は妊娠すると「赤ちゃんの分までしっかり食べなさい」などと周りから言われ、食事の量を増やしたりして妊婦さん=太っているというイメージがありました。
しかし、今は“妊娠中は必要以上に体重を増やしてはいけない”という指導法が主流に変わりました。その結果、妊娠中でもちょっと体重が基準より増えると「痩せなきゃ!」と焦ってしまう妊婦さんもいるようです。
もちろん、あまりに体重が増えすぎてしまうと妊娠中毒症などの恐れがあるため気を付けなければなりません。だからといって必要以上に体重増加を気にしてダイエットしてしまうとそれも悪影響を及ぼす可能性があります。
『糖質制限ダイエット』と胎児への影響
冒頭でも述べたように、効果が出やすいことで人気の高い『糖質制限ダイエット』ですが、このダイエット法が胎児に及ぼす悪影響とは一体どんなものなのでしょうか。
まず日本女性はそもそも“やせ型”とされる人が多く、さらには妊娠中にも体型を気にしすぎるあまり、必要とされるだけの体重が増えない人がいます。その結果、赤ちゃんが低体重で生まれてしまう可能性が高くなります。
特に妊娠初期の栄養不足(炭水化物不足)により発育不全や低体重で生まれてきた赤ちゃんは、幼児期に肥満体質になりやすい傾向があり、さらにもっと成長すると今度は生活習慣病や心血管疾患、乳がん、総合失調症などにより死亡するリスクが高まるという研究データがあるのです。
また、糖質(炭水化物)は赤ちゃんの脳の成長にとっては欠かせないものです。これを制限してしまうと胎児に悪影響を及ぼしてしまうのは簡単に想像できますよね。
授乳期の『糖質制限ダイエット』も注意が必要
妊娠中だけでなく授乳期にも注意が必要です。授乳中のストレスは、糖質制限ダイエット中の母体の血糖値を高くし、その結果、母子ともにアシドーシス(血液の酸性度が高すぎる状態)になり、吐き気や倦怠感などの症状が現れることがあります。
その他にも、母体の体重減少やストレスが原因で排卵再開が遅れたり、乳児の脳に関しては視床下部や延髄などが大きくなりその他の部分が小さくなるといった傾向がみられます。そうなると、成人後も不安や抗うつに対する感受性が低くなってしまうこともあるといわれています。
普段からダイエットを意識している女性は、妊娠中も同じようにスタイルを気にして過剰なダイエットを行ってしまう危険性があります。妊娠中はまずは胎児に十分な栄養を送ってあげることを第一に考えてあげたいですね。
mamaPRESS編集部
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