2013.03.04
コミュニケーション力のある子どもに育てる方法!
子どもたちが笑顔で過ごせるよう私たち親がしてあげられること
テレビや新聞、インターネットを見ていると、いろいろなツラいニュースが私たちの目に飛び込んできますね。何が起きてもおかしくないこんな時代だからこそ、コミュニケーション力が必要だと思いませんか?
核家族化が進み、ご近所付き合いもほとんど無い…、なんてママも多いのでは。でも、本当は今の時代だからこそ、みんなで助け合って生きていくことが大事です。自分の子どもも、それができる子に育ててあげたいですよね。
では、子どもたちがコミュニケーション力を身につけるために必要なことって何でしょう? 今日は私たちママが出来ることを提案いたします!
今回は、日本子育て心理カウンセラー協会の中山天先生にお話をうかがいました!
コミュニケーション力アップの育児法のポイントはこれ!
- コミュニケーション力とは、「他人と意志の交換ができるスキル」のこと!
- 幸せな一生を過ごすために他人との関係づくり力は必要不可欠!
- 声かけ、指さし会話など、子どもに良質な言葉をたくさんかけ続けてあげよう
まずは、ママ&パパが育児の正しい知識を身につけて
「コミュニケーション力」とは、「他人と意志の交換ができるスキル」のことで、子育ての中でもとても大切なもの。人間は産まれてから死ぬまで、“対人関係”という基盤の上で営まれるので、この力は生きていくうえで必要不可欠だそうです!
――コミュニケーション力があると、どんな良いことがありますか?
「これは、良い、悪いというものではなくて、勉強や運動など以上に親が子育て中に与えて、備えさせておかなければならない大事な子育てのテーマです。そして重要なことは、子どものコミュニケーションスキルは親が与えなければ身につかないということ!!
大きくなるにつれて自然に身に付くだろうと放っておくと、友達や仲間のいない孤独な人間になってしまいます。このような子は自己否定や自己嫌悪になりやすく、引きこもりや自殺などのリスクが高くなります。あるいは家庭内暴力や非行、犯罪にはしってしまうケースもあるんですよ」
――コミュニケーション力の基盤となるものって何でしょう?
「子どものコミュニケーション力の不足は、適切な子育ての知識が不十分か、偏った知識しかない保護者に原因があります。
コミュニケーションの中心は言語・言語力です。だから、子どもに自分の意志を相手に伝える言葉や言語力が身に付いていなければ“コミュニケーション”が出来ません」
――具体的に、言語力を身に付けさせるために私たち親が出来ることはありますか?
「出産直後から赤ちゃんに声をかけたり、指さし会話、体験会話や応答会話、聞き取り会話や思考会話など、とにかく優しく言葉をかけ続けることです。
もうひとつの方法は、何事もマネをして身に付ける子どもの習性に合わせること。ママとパパの会話、自分の父母兄弟との会話など家族との会話が大きく影響します。良質で豊富な会話が常に飛び交うような家族、家庭にすることが大事ですね。乱暴な言葉や短縮した大声などはNGです」
――例えば子ども同士でケンカをしたとき、子どものために親はどうさせるのが良いでしょうか?
「子ども同士のケンカ体験は大切な“コミュニケーション力”の基盤づくりになります。適切な対処法としては、
- ケンカのいきさつや理由を双方から聞く
- 原因を考えさせる
- 悪いほうに自分が悪かったことを認めさせ、謝り、仲直りさせる
ケンカは“しつけ”のテーマです。でも、しつけとは叱れば良いというものではなく、叱って良いのは“子どもの命を守る”ためと“他人に悪い言動をした”ときだけなのです。子どもに考えさせる叱り方をすることがポイントです。」
――子育てをしていくうえで、親は何をするべきでしょうか?
「子育ては、後戻りも繰り返しも出来ません。なので1つ、2つの対処法では効果が薄い場合が多いんですよ。
お子さんに幸せな一生を歩んでほしければ、まず親が“子育ての基礎知識”、発達段階ごとの育て方の要点など“子育ての基本”を学ぶ・知ることが大事なんです」
穏やかな家庭環境の中で、とにかく子どもに声をかけ続けることが大切なんだそうです。まだ反応がないような赤ちゃんでも「暖かいね」や「美味しいね」など、優しくたくさん声をかけてあげると良いとのことでした。
「子どもの成長は私にかかっている!」とプレッシャーを感じてしまうママもいるかもしれませんが(私もそのひとり)、まずは自分がリラックスして!
ママが毎日笑顔で過ごしていれば、自然と空気も穏やかになり、楽しく子どもと過ごせるんじゃないでしょうか。あまり重く考えず、お子さんと笑って遊んだりお話したりする時間を大切にして、楽しみながら子育てをしていけると良いですね!
取材・文/長谷川佳美