2013.07.05
妊娠・授乳中のお酒とタバコはなぜいけないの?
お酒もタバコも× は分かっているけど、辞められない人必見!!
妊娠・授乳中のタバコとお酒について、どうしてよくないのか、どうしたらいいのかを池ノ上産婦人科の千代倉由子院長に伺いました!やめられなくて困っているママ&プレママ! ちょっとそのお酒とタバコ、考えてみませんか?
(簡潔にまとめると!)
- 妊娠中に毎日飲み続けるような大量飲酒は赤ちゃんに大きな悪影響を与える
- 妊娠・授乳中の飲酒は「たまに」「適量」であればOK
- 妊娠・授乳中の喫煙は厳禁!!ママの体にも悪いで禁煙を!
~妊娠中の飲酒の影響~
ママが妊娠中に飲酒すると、赤ちゃんにはどんな影響があるのでしょうか。
「妊娠中アルコールとその代謝産物アセトアルデヒドは、胎盤を通過し、母体、胎児の血中濃度が過多になり胎児アルコール症候群FETAL ALCOHOL SYNDROMが生じます」(千代倉先生)
つまり、ママが飲んだアルコールは赤ちゃんに直接影響を与えることになるということ。
そして、その影響とは、妊娠中に慢性的にビール大瓶3本、ウィスキー8杯、日本酒5合を飲み続けると、40%の赤ちゃんに、発育障害や低体重、精神発達障害や知的障害、小頭症などの胎児異常が起こりえると言います。
~授乳中の飲酒~
母子手帳にも「出産後も授乳中の飲酒は控えましょう」とあります。もちろん、飲酒をすることで母乳からはアルコールが検出されます。
だから、禁酒をすることが辛くないママやもともとそれほど飲まないママは、もちろん、飲まない方がいいでしょう。
でも、禁酒がきつくて仕方ない! 育児ストレスでたまには飲みたい! そんなママは、量に気をつけて「たまにの飲酒」を楽しめばいいのです。
通常、飲酒後30~60分で母乳からアルコールが検出されるといいます。
また、血中アルコール濃度が0.06%以下(体重50kgの人がビール500cc程度を飲んだ状態)であれば、赤ちゃんに大きな影響を与えないといもいいます。
禁酒が原因でママがストレスを溜める方が、よっぽど赤ちゃんにとっては悪い環境です。
飲酒は好きなようにどうぞ! とは決して勧められるものではありませんが、ママが楽しく日々を過ごすために、多少はOKなのです。
そして、どうしても気になるという人は、一度搾乳してから母乳を与えるといいでしょう。
~妊娠・授乳中のタバコの影響~
飲酒よりも不安が大きいのは実は喫煙ではないでしょうか?
「1日16本以上の喫煙は、喫煙していない妊婦と比較し、低体重児、早産が、5倍と高くなるというデータがあります。妊娠初期の喫煙も含めから低体重児の出産が生じるため妊娠が判明次第禁煙が重要となります。また、喫煙、たばこの本数に比例して胎児発育が悪くなるといわれています。たばこの成分ニコチンをはじめ、発がん物質もあるため妊娠をきっかけに禁煙して下さい」(千代倉先生)
先生のお話しでは、妊娠中にタバコを吸うことによって、流産、早産、子宮内胎児発育遅延が増加しているとも言われていることもわかりました。
では、授乳中はどうでしょうか。
授乳中にタバコを吸うと、ニコチンが母乳から検出されます。そのため、赤ちゃんはニコチンを体に入れてしまうことになり、不機嫌、不眠、嘔吐といった急性ニコチン中毒の症状が現れてしまうといわれます。そして、受動喫煙の問題もあります。
タバコは、お酒とは違って、なかなか体から成分が抜けにくく、ママにとっての健康を損なうものでもあります。
そして、たばこの数減らしや、低ニコチンたばこも胎児への安全性は確立していないことからも、「辞める」ことを前提に考える必要があります。
【池ノ上産婦人科】
小田急線・京王井の頭線「下北沢」駅から徒歩5分・京王井の頭線「池ノ上」駅から徒歩3分。井の頭線の電車から見える、線路沿いのわかりやすい立地。先進医療機関と連携しているため、いつでも紹介先で高度医療を受けられるという安心感を患者さんには与えている。
(診療科目)
産婦人科*婦人科:一般検診・中絶手術・不妊症治療・乳房検査などのがん検査・STD(性病)検査・ピル処方・肥満外来・更年期障害など*産科:胎児診断・4D超音波検査など※英語での対応可能※中絶手術・4D超音波検査・医療レーザー脱毛は要予約※各種保険取扱
(取材・文/shimada)
mamaPRESS編集部
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