将来幸せになれる!『抱っこ』が子どもにもたらす効果とは?
子どもが泣いているときに、抱っこしますか? しませんか?
「抱き癖がつくからやめなさい」「サイレントベビーになっちゃうよ」いろんな意見が巷には溢れています。一体どちらがいいのでしょう?
抱っこは期間限定の愛情行動
親世代の方には「泣くたびに抱っこをしていると抱き癖がつく」とおっしゃる方もいますね。
以前の日本では兄弟が多く便利な家電もないので、一人の子どもに割ける時間が今よりもずっと少なかったです。
さらに戦後から女性も社会進出するようになり、育児になかなか手がまわらなくなりました。そこで採用されたのが、当時のアメリカで流行っていた自立を促す「泣いてもすぐには抱っこしない」という育児法でした。
しかし今は赤ちゃんが泣くことは何かを要求しているであり、それを放っておくのはサイレントベビーの危険があると指摘されるようになりました。現在ではアメリカでもこの考えが主流になっています。
我が子を抱っこできるのは数年間の限られた時間だけ。いつかは「抱っこ~」とせがまれた頃が懐かしく思うときが来るでしょう。
だから赤ちゃんが求めたときは思う存分、抱っこしてあげてください。
抱っこやハグをされているときの子どもの心理
ママに抱っこされた子どもはどんな変化が起こるでしょうか?
泣いている赤ちゃんを抱っこすると、数秒で赤ちゃんはおとなしくなり心拍も下がってリラックスした状態になります。
泣き止んだと思ってまた寝かせたりママが椅子に座ったりすると、泣き出すことってありますよね。
赤ちゃんには『輸送反応』と呼ばれるものがあり、ただ座って抱っこしているときよりも歩き回って抱っこされている方がリラックスできるのです。
どんな効果があるの?
抱っこやハグをしてママと触れ合うことで『幸せホルモン』と呼ばれるオキシトシンというホルモンが分泌されます。
オキシトシンはストレスを軽減したり人間関係を良くするなど、安定した心理状態を維持してくれます。
それには受容体があってこそ効果があり、子どもの頃にたくさんの抱っこやハグをすることで受容体が増えると言われます。
そうして育った子どもは、大人になっても家族や恋人や友人とも安定した関係を築くことができますし、ストレスにも強く精神疾患にもなりにくいと言われます。
いかがでしたでしょうか? なんでも適度は大事で、執拗な抱っこやハグは子どもにも嫌がられてしまいますし、オキシトシンも過剰に分泌されると逆効果になります。
しっかり子どもと向き合って、「今、何をして欲しいのかな?」と子どもの訴えに心と体で寄り添ってみてください。
文/ 津田マリリン
Photo/ Kourtlyn Lott
参考サイト/
ItMama「新事実!ママに「ハグされるのが多い」赤ちゃんに見られる驚きの特徴2つ」
理化学研究所「抱っこして歩くと赤ちゃんがリラックスする仕組みの一端を解明」
オキシトシン情報局「オキシトシンに期待されていること」
ヒプノセラピー研究所「オキシトシンと愛着障害」
津田マリリン
1977年愛知県出身。アプリ開発の経験を活かし、All aboutのiPhoneアプリガイドとして執筆中。ママのためのスマホ&アプリ活用術をお伝えしていきたいです。心理カウンセラーの資格...
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