健康な歯を願って！『抜けた乳歯』はどうするべき？

子どもの抜けた乳歯はどうしていますか？　日本では「屋根に投げる」などと言いますが、最近は欧米の文化にならってとっておく人も増えました。そこで今回は、簡単な乳歯の保管方法を紹介いたします。また各国では抜けた歯はどうしているかも調べてみました！

抜けた乳歯は屋根や縁の下に投げなくても良い!?

日本では昔から抜けた乳歯は「永久歯がしっかり生えてきますように！」と願いを込めて、下の歯は屋根に、上の歯は縁の下に放り投げる習慣がありますね。

一方で、マンションや縁の下のない家に住む家庭も増え、なかなか乳歯を投げる機会がないお子さんも増えました。さらに最近では「乳歯入れ」なども販売されるようになり、欧米にならって乳歯を保存する人が増えました。

祖父母の世代などには「乳歯をとっておくのは気持ち悪い」という考えの方もいますが、自分で判断して保管するかどうかを決めたら良いのではないでしょうか。

乳歯はママの栄養でつくられた歯！

あの小さくてかわいい乳歯は、赤ちゃんがママのお腹の中にいたときに、すでにできていた歯です。そして後から生えてくる永久歯は、子どもが自分で食べた栄養からつくられた歯なのです。ママの栄養でつくられた乳歯だと思うと、愛おしく感じてしまうのは筆者だけではないはず。

福音館書店の『はぬけのはなし』という絵本では、歯が抜けかわるしくみが子どもにもわかりやすく説明されています。そこに「乳歯はママの栄養でつくられた歯だから、抜けたらママに返そうね」という内容の記述がありました。乳歯を保存する方法はとても簡単なので、記念にとっておいてはいかがでしょうか。

保存する前に乳歯を洗浄しよう！

抜けた乳歯は、汚れや血などがついているため、洗浄してから保存しましょう！　簡単な方法はまずペットボトルの蓋に乳歯を入れて、「オキシドール」をひたひたに注ぎます。一晩置いたら乳歯をとり出して、歯ブラシで磨いて自然乾燥させたら完成です。

ほかにもキッチンハイターにつけてから流水で流す方法や、20分以上熱湯消毒する方法もありますが、オキシドールは100円ショップで購入可能なので一番簡単な方法でしょう。

洗浄したら保存ケースに入れよう！

最近はかわいい乳歯の保存ケースがたくさん販売されています。歯並びに合わせて、抜けた順に置いておけるタイプが人気のようです。素材は桐からプラスチックまで、価格も3,500円程度のものから1,000円程度まであります。ぜひチェックしてみてください。

出典：Amazon.co.jp　乳歯入れ　乳歯ケース 《ティース君》 桐の乳歯ボックス (スマイルティース君）

出典：Amazon.co.jp　乳歯ケース【乳歯のお部屋２】ブルー

ちなみに筆者は、紙粘土で乳歯を置く台をつくりました。乳歯の本数分穴をあけてあるので、抜けた順に置いていきます。ときどき思い出して、子どもと「歯の根」が溶けていることを確認したり、大人の歯になった喜びを感じたりして楽しみたいと考えています。

抜けた乳歯、海外ではどうしてる？

欧米のいくつかの国では、抜けた乳歯を枕の下に置いて寝ると、寝ている間に誰かが歯とプレゼントを交換してくれるという言い伝えがあります。妖精がコインを置いていったり、ネズミがキャンディを置いていったりすると言われているので、子どもは楽しみで寝ていられないでしょうね。

イタリアでは、乳歯はへその緒と同じ感覚で、大切に保存します。オーストリアはなんと、上の歯は家の下に、下の歯は屋根に投げるという、日本と同じ風習です！

どの国も抜けた歯に関する風習があり、きちんと永久歯が生えてくるように願いが込められているのが感じられますね。ママの栄養でつくられた乳歯。方法は簡単なので、記念に保存してみてはいかがでしょうか。