2017.01.04
世界72ヶ国の学力テストの結果が発表!気になる日本の順位は…?
経済協力開発機構(OECD)が、昨年世界72ヶ国の15歳、約54万人を対象に行った国際学力テスト『学習到達度調査(PISA)』の結果を発表しました。 …さて、気になる日本の順位は?
『学習到達度調査(PISA)』とは?
学習到達度調査(PISA)とは、日々の学習で得た知識や技能をどれくらい実生活に活かせるか、その応用力を測る調査のこと。
対象となるのは義務教育を修了した15歳の児童。『読解力』『数学的応用力』『科学的応用力』の3つの分野をみます。
今回の調査では72の国や地域に住む約54万人の15歳が参加。日本では全国から無作為に選ばれた高校198校の1年生、約6,600人が国際学力調査を受けました。
科学、数学は過去最高に…!一方で読解力は低下
学習到達度調査の気になる結果ですが、今回、日本の平均点順位は『読解力』8位、『数学』5位、『科学』2位。国際的に見ても上位グループに位置しています!
ちなみに、前回2012年は『読解力』8位、『数学』7位、『科学』4位でした。前回と比較すると数学と科学は順位を上げていますね。
それもそのはず、実は、数学と科学は今回が過去最高順位なんです!
しかし、順位が上がった分野がある一方で、読解力だけが下がっているのが気になりますね…。平均は22点下がっています。これに対し文部科学省では、解答方法が今回からコンピュータ式に変わり、操作などで不慣れな面があったのが原因でないかとみているようです。2012年の調査から落ち込む理由は見当たらないとのこと。
しかし一方で、子どもの活字離れが原因ではないかという専門家の指摘があるのも事実…。
今後の読解力向上のために、文部科学省では小中学校用に『指導改善のポイント』を作成するなどして対策していくのだそうです。
日本は他の国に比べて得点の男女差が激しい!
学習到達度調査によって、児童の成績だけではなく“その国の社会的背景”も明らかになりました。
調査を実施している『経済協力開発機構(OECD)』のレポートに、こんな記述がありました。
日本を含む41の国及び地域において、男子は女子よりも統計的に有意に理科学習者としての自己効力感が高い。日本では、理科学習者としての自己効力感の男女差は、OECD平均の男女差よりも大きなものとなっている。
世界的に見ても、男子のほうが理系の学問に優れている傾向があるようですが、日本では特にそれが顕著だというんです。 ただ、これが単純に男子のほうが頭がいいことを示しているわけではないのかも…。というのも、成績だけではなく、その科目への関心度も男女に違いがあるようなんです。実際に、今回の調査では、「科学についての知識を得ることは楽しい」と回答した男子が63%いるのに対し、女性は46%にとどまったのだそう。 OECD平均では男子69%と女子64%と、男女にほとんど差がないのに対して、日本では科目への関心そのものに男女差があるんです。ひょっとすると就職への考え方も男女の違いが関係しているのかも…?
上記の図は、調査結果の男女差を色分けしたものです。男女の差が小さいほど緑色よりに、男女の差が大きいほど赤色よりになっています。日本を見ると真っ赤ですね。
mamaPRESS編集部
mamaPRESS編集部です!“「ママ」であることをもっと楽しみたい!輝きたい!”そんなママたちのために「ママ」が知りたい情報だけをお届けしています。mamaPRESSを読むことで、心に...
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