2017.01.30
「これってしつけ?それとも虐待?」悩んだときの虐待セルフチェック
「二人目が産まれてから、なんだか上の子をよく叱るようになった」そんな悩みを持つママがいるようです。そろそろ“しつけ”もしなくちゃいけないけど、下の子のお世話をしながらではどうしても口調もやり方もキツくなってしまう…。
これって“しつけ”?それとも“虐待”?そのボーダーラインはどこにあるのでしょうか?
著名人による“しつけ”と“虐待”に関するコメントは…
昨年の6月、小学2年の男児を“しつけ”として山中に置き去りにした事件がありました。この事件に関して世間では賛否両論で、“しつけ”と“虐待”についての著名人のコメントもさまざまでした。
松本人志さん
「私はこの信念で叱っています」があれば全然問題ない
当初「はぐれた」と証言していた父親に対して、しつけのつもりが「うしろめたさがあったのでは?」と指摘しました。
尾木ママ
親は「お仕置き」の愛の躾のつもりです。(中略)強い親の立場を弱い立場の子どもに一方的にふるった。立場の「濫用」=「虐待」と見られるのです。
“虐待”をわかりやすく定義されたコメントで、親自身が立場を濫用していないかよく考える必要があるのですね。
ビッグダディ林下清志さん
子供が成長していく過程で、それを少しずつ理解して「確かにそれはよくないことだ」と身に付けてくれることが躾。(中略)日々の生活の中でそれが実践出来るかというと、それはなかなか難しいのも現実です。
ご自身の豊富な育児経験から、ママの目線に最も近いコメントだと感じました。実際は育児書どおりにはいかず、リアルな生活が目の前にあるものです。
虐待セルフチェックで今の自分の状態を把握しておこう
子どもや家族だけのクローズドな環境で生活していると、“しつけ”や“虐待”に対する感覚が少しずつずれていく可能性もあります。「自分が虐待なんて」と思うものですが、実は虐待は小さなきっかけからエスカレートしていくこともあります。
一線を越えてしまうことのないよう、自分自身の心の状態を把握するためにも定期的なセルフチェックがオススメです。
育児は誰かに“相談する”環境が必須
育児は“相談する”環境が必須だといっても過言ではないでしょう。核家族世帯が多い現代は、身近に育児の話をする人がいないママも多くいます。SNSを活用してみたり、自治体の相談窓口を利用したり、とにかく“誰かに話せる環境”を作っておいてください。
以下は相談窓口の一例です。
最寄りの児童相談所につながり、専門家に匿名で相談することができます。育児相談はもちろん、近くに相談する相手やママ友がいないママが地域の子育て情報などを聞くことができます。
「どうしても誰かに聞いてもらいたい!」そんなときに24時間対応してくれるのがこちらです。育児以外のことも相談に乗ってくれます。
社会福祉法人の『日本保育協会』が主催しているサービスで、育児に関する相談に対応してくれます。子どもの成長度合いや離乳食に関すること、体のことなど、専門的なことを聞きたいときはこちらがオススメ。
森永乳業が提供する無料電話相談です。妊娠中から小学校入学前の子どものママとパパを対象にしています。40年以上の歴史を持つサポートネットワークで、時代と環境による育児の変化を見守ってきました。親世代との育児論の相違に悩んだときなどにいいかもしれませんね。
私も育児中の孤独やツラさを経験しました。「育児の相談をするのは、ダメな母親だと言っているようで恥ずかしい」と思っていた私にとって、匿名や知らない人に話せる環境があったのは救いでした。今では育児の相談は恥ずかしいことではないとわかり、友人や家族にも気軽に話せるようになりました。
もし育児に悩むことがあれば、とにかく育児のことがわかる人に相談してみてくださいね。話すだけで心が軽くなったり、問題の解決にもなるかもしれません。
PHOTO/fernando ruiz díaz
参照/
マイナビニュース「松本人志、しつけと虐待の線引きは“親の信念”-6歳娘に求める2つの教え」
JCASTニュース「北海道男児置き去りは「しつけ」か「虐待」か 芸能人巻き込み論戦「沸騰中」」
尾木ママオフィシャルブログ「金沢でも小2山中に「しつけ置き去り」が発生」
ビッグダディオフィシャルブログ「無題」
津田マリリン
1977年愛知県出身。アプリ開発の経験を活かし、All aboutのiPhoneアプリガイドとして執筆中。ママのためのスマホ&アプリ活用術をお伝えしていきたいです。心理カウンセラーの資格...
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