2017.03.29
大泣きしたあとのけいれんにびっくり!?子どもの『泣き入りひきつけ』ってどんなもの?
子どもの急な病気やトラブルは数あれど、中でも特に親の方が慌ててしまうのが『けいれん』や『ひきつけ』などの症状。
発熱とともに起こる『熱性けいれん』はママの間でもよく知られていると思いますが、赤ちゃんが大泣きしたときに起こる『泣き入りひきつけ』をご存知ですか?
突然起こったときにパニックにならないよう、症状や対処法をご紹介します。
『泣き入りひきつけ』って?
赤ちゃんが大泣きしたあと、息を吐いた状態のまま一時的に呼吸が止まる、顔色が悪くなり意識が無くなる、小刻みに体がけいれんする、ぐったりと全身が脱力するなどの症状が起こることがあります。これを『泣き入りひきつけ(憤怒けいれん)』といいます。
主に、生後6カ月から2歳くらいまでの子どもの4~5%にみられる症状ですが、生まれたばかりの新生児にも起こる場合があります。
『泣き入りひきつけ』はどうして起こるの?
『泣き入りひきつけ』のきっかけとなる原因は、欲求不満、痛み、恐怖、驚き、怒りなどさまざまですが、強く泣くことで息を吐き出したまま吸えなくなってしまい、脳に酸素が行き渡らず、一過性の無酸素状態に陥ることで起こるといわれています。
たとえば急に転倒したり、何か嫌なことがあったりしてギャン泣きするなど、発作の前には必ず“大泣き”、“ビックリする”といった誘因があり、寝ている間には起こりません。また、熱性けいれんとは違って、発熱に関係なく起こります。
通常の場合はすぐに(1分以内には)呼吸が再開して意識も戻り、後遺症も残りません。脳波やCTスキャンなどの画像検査、血液検査も異常はないことが普通で、成長にともなって発作も無くなっていくので安心してくださいね。
もしも『泣き入りひきつけ』を起こしたら…対処法は?
1分ほどでけいれんは治まるので、とにかく慌てないことが第一です。体を揺さぶったり、強く叩いたりするのはNG! 落ち着いて様子を見守りましょう。
状況に応じて、衣服を緩めて安静にする、倒れてケガをしないように体を支える、万が一吐いたときに窒息しないよう体を横に向かせるなどの配慮を。また、呼吸がしにくくなるので口の中に物が入っていないか確認しておいてくださいね。
優しく声をかけたり、ゆっくりと背中をさするなどして、泣いている子どもに安心感を与えてあげることが一番の対処法です。
ただし、1分以上けいれんが続く場合や1日に何度もけいれんを起こす場合、顔色が蒼白になっている場合は、急いで病院を受診してください。
『泣き入りひきつけ』を起こす子どもに普段からできるケア
Photo/Zurijeta/Shutterstock
『泣き入りひきつけ』は、かんしゃくを起こしやすい子、頑固で要求が多い子に起こりやすいといわれています。そのようなタイプの子には特に、頭ごなしに叱りつけたり、いきなり大声で怒鳴ったりせず、子どもに伝わりやすいようわかりやすい言葉で注意するなど、声がけの仕方や口調などに気をつけるといいようです。
泣き入りひきつけを起こしやすい子が強く泣き出したら、早めに抱き上げてなだめる、声をかけるなどして気を紛らわすと、ひきつけを起こさずに済むこともあります。
とはいえ、泣かせないように神経質になったり、過保護になりすぎるのは考えもの。また、発作後に欲しがる物を与えたり、過度に甘やかしすぎたりすると、今後はそのために泣くようになってしまうこともあるので逆効果です。
気持ちを大らかに子どもに接していれば、自然に発作は無くなっていくそうですよ。
最近出産した友人から、「赤ちゃんが泣いたあとにひきつけを起こしてビックリした!」という話を聞き、初めて泣き入りひきつけというものを知りました。
筆者自身は、子どもが泣き入りひきつけを起こした経験はありませんが、そういえば母から「あんまり泣かせすぎると、息ができなくなるから気をつけて」と言われたことが何度かあったことを思い出しました。
けいれんというと、どうしても慌ててしまいますが、起こりうる症状や対処法を知っておくだけで少し心に余裕ができますよね。いざというとき落ち着けるように、ぜひ頭の片隅に覚えておいてくださいね。
TOP PHOTO/Turcev Dmitry/Shutterstock
参照/
こばやし小児科「泣き入りひきつけ(憤怒けいれん)」
江副クリニック「こどものよくある病気」
日本小児神経学会「泣き入りひきつけは何故起こるのですか?」
水谷 花楓
東京の出版社で雑誌広告営業を7年間、その後、結婚して大阪に移転、リフレクソロジーの資格取得、受付嬢、社長秘書とやりたかった職種はすべてクリア!現在は、パンダで有名な和...
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