2015.06.08
子どもの9割が足トラブル・・・0歳からの『足育(あしいく)』の重要性
頬ずりしたくなるようなすべすべでフカフカの赤ちゃんのあんよ。
かわいい足にはかわいい靴を選びたくなりますが、ちょっと待って!! その靴選びが、大切な赤ちゃんの人生を支える足のトラブルを招いてしまうかも……。
子どもの足をトラブルから守るには?
写真/Donnie Ray Jones
現代の子どもたちは、外反母趾や浮指など何かしらのトラブルを抱えている子がなんと9割もいるそうです。
その原因の中には、幼い時期に親が「すぐに大きくなるから」と大きめの靴を履かせてしまっている事もあるのだとか。
それが将来、背中の歪みにつながったり、自律神経に影響を与えたりすると考えると、靴を選ぶ親の責任は大きいですよね。
そこで日本足育プロジェクト協会代表でフットケアセラピストの玉島麻理さんに、赤ちゃんの靴選びについて教えていただきました。
1. ネンネの時期から「足育」(あしいく)を意識して!
「足育」とは、足について正しい知識を得て、いつまでもトラブルのない足を育てるということ。
「ネンネの時期は足を使ってないし…」と思いがちですが、実は“親の抱き癖”でも足が変わってくるそうです。
例えばいつも同じ方の手で腰に引っ掛けるように片手抱っこをしていると、赤ちゃんも同じ方向ばかり向くことになり、体の片側だけが緊張してしまう原因に。
また、抱っこひもでいつも蛙のような大股開きの姿勢でいると、リンパの流れが悪くなってしまうそう。
仰向けで寝ているとき、赤ちゃんの足がちゃんと左右対称の形になっているかチェックしてみてください。そして抱っこのときはなるべく足がだらんとした姿勢になるのが理想的。
胸の前で腕を交差させて、赤ちゃんのお尻の部分で支える抱っこなどで、左右のバランスを心掛けましょう。
2.ファーストシューズの先取りはNG!
初めての靴選びは、お家で10歩以上歩けるようになってから。そのとき、その子に合った靴を選んであげることがポイントだそうです。
歩き出す前でもかわいい靴を見つけたらつい用意したくなってしまいますが、その靴が合う時期に歩き出すかどうかもわかりません。
無駄にしないためにも、歩き出してから子どもと一緒に買いに行きましょう。
3.2歳までは3か月に1回の計測を
2歳までの子どもの足は1年でおよそ2㎝、それ以降も年間1㎝サイズアップするそうです。
そのため、2歳までは3か月に一度、それ以降も半年に一度はお店で足の縦の長さ(立った状態のかかとから一番長い指先まで)と、脚の幅を測ってもらい、そのサイズにぴったり合った靴を選びましょう。
子どもの足は軟骨でできているため痛みを感じにくく、サイズの合わない靴を履いていると親も本人も気づかない間に変形してしまうのだとか。
また、幅が合っていないと足が靴の中で泳いでしまい、外反母趾の原因にも……。
中敷きが外せる靴を選ぶと、サイズが本当に合っているのか親の目で見ても確かめられるのでオススメだそうです。
4.かかとのしっかりした靴を選ぶ
かかとが歪むと、将来膝や腰を痛める原因のひとつになってしまうという問題も。
かかとがしっかりとしていて、つま先が上を向いているか、靴底は柔らかすぎないが、つま先だけはしなやかに曲がるか、ということが重要なポイント。
夏場のサンダルも、つま先は開いていてもかかとは固定される物がベストだそうです。
ただし、例外は『草履』。かかとがなくても足には良いそうですが、草履ばかり履いているとすり足になってしまうそうなので、ほどほどに!
5.脱ぎ履き“しにくい”靴がベスト
スポッと履ける靴は、スポッと脱げやすい。面倒でもマジックテープのように、固定もできて、足に合わせて調整もできるものが良いそうです。
足育にとって6歳までが一番大事な時期になるそうですが、やはりできる限り早く足の変化に気づいてあげることが大切です。
家の中ではなるべく裸足で過ごし、土や芝生などのようにぼこぼこして不安定な場所で足を踏ん張って遊ぶことが足を育ててくれるそうです。
また足にはたくさんのツボが集まっているため、マッサージしてあげる事ももちろん良いですが、ただ触れてあげるだけでも筋肉の緊張をほぐしてあげることができるのだとか。
足は一生涯、人生を支えてくれる大切なもの。
プロにしっかりとサイズを確認してもらって、子どもの成長にぴったり合った靴を見つけてあげましょう!
文/みやざき
PHOTO/Christine Szeto
協力/
日本足育プロジェクト協会
フットケアセラピスト 玉島麻理
みやざき
2014年待望の息子を出産した新米ママです。せめて両親は越えて欲しいと、子供の習い事や子育てに興味津々。また希望してからなかなか妊娠できなかった経験から、女性の健康にも日...
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