2017.06.22
がみがみ・イライラママからの脱却!“怒らない技術”を知って、穏やかママを目指そう。
怒らない秘訣は?
嶋津氏は、脳の機能には“思考系”と“感情系”があるといいます。
出来事に直接反射する“感情系”が優位になったときに、イライラや怒りは起こるそうで、逆に、すぐに反射せずに“思考系”が優位になれば、怒らないで済みそうです。
すぐに怒らない秘訣として、“現場での対処法”と、“怒らない体質づくり”の2つに分けてそれぞれコツを述べています。
実際に怒りそうになったときに使える5つのコツ
1.ストップシンキング
すぐに話し出さずに、1、2、3と心の中で数えることで間を置く。
2.タイムアウト
トイレに行くなどその場を離れることで、一旦冷静になる。
3.コーピングマントラ
自分の口ぐせ「ま、いっか」「なるほど」など魔法の呪文を唱えることで、脳を思考系に切り替え、子どもの行動の理由を考え始めるきっかけに。
4.ポジティブフォーカス
良いところを思い出す。例えば、子どもが気遣うことばをかけてくれたこととか、生まれたころの写真を目の届くところにはっておいてその頃の喜びや感謝を思い出すなど。
5.クロスポジション
子どもの立場に立って考えてみる。例えば自分が、「早く仕事探しなよ」、「もっとおいしいご飯作れないの?」などと言われ続けたらどんな気持ちになるか、では何と言えば伝わりそうかを考えていく。
こうしてみると、1、2、3に関しては、条件反射のように自分に叩き込むのもいいかもしれません。そこに気持ちは挟まない。とにかく、爆発しそうな感情を違うこと、思考系に置き換えるんですね。
ただ、4と5に関しては、それができるなら苦労はしない、というか、いつも落ち着いたときに思い浮かべては自己嫌悪に陥っている気がします。
「この前危うく車にひかれそうになったときに、生きてるだけでありがたいって思ったんだよな。」とか、「まだランドセルの扱いだけでいっぱいいっぱいなのに、その上忘れ物まで責められてもなあ」なんて、あとになれば思えるのです。
なので、私の場合は、怒りすぎてしまった場合はあとで、その過ぎた部分のみ(しつこくがみがみいってしまった、言い方がきつかった、あなたの気持ちを考えられなかったなど)謝ります。
今のところは、それで許してくれていますが、子どもとの“信頼の器”にまた負の財産を蓄積させてしまったなと、やはり後悔が残ってしまいます。こうならないために、普段から次に紹介する“怒らない体質作り”が必要そうです。
PHOTO/Olena Yakobchuk/ShutterStock
普段から怒らない体質作りのための5つのコツ
1.キープメンター
子育ての悩みを話せる相談相手をもつこと。イライラの蓄積を軽減できる。
2.リロケーションアイ
普段と違うことをして気分を変える。例えば一人で深夜にドライブに出る、いつもと違う道を歩くなど。
3.アクトカーム
〇〇しないと決める。例えば、今日の朝は「早くしなさい」とは言わない、など。
4.リフレーム
イライラの原因になっている自分の心の枠について考え直してみる。「わかっているのになんでできないの?」と思うことがイライラの原因ならば、「わかっていてもできないのが子どもというもの」と自分の考えを変えてみる。
5.ファーストファクター
イライラの元となる初めの感情に気づく。子どものゆっくりな行動にイライラしているときに、なぜイライラするのかを考えると、遅刻すると待ち合わせしている友だちを待たせることが一番の大元だと気づく。それなら、子どもへの伝え方も変わってきそうです。
こんなにたくさんできるわけないと思いきや、気に入ったもの、できそうなものを一つ心がけるだけでも、効果は現れるそうです。
1はついつい自然とやっています。
初めは「こんなにうちの子ひどいんだよ」「だから私はこんなに大変」という気持ちで話し始めるのですが、大らかに聞いてくれる友人に話していると、徐々に自分のつまらないこだわりや短気さ加減が見えてきて、次のアイデアが湧いてきたりします。
また、こうやって“書く”ことも自分の気持ちを整理するのに役立っています。
3は、実際筆者も怒り続けて月、火、水と3日が経ったとき、藁をもすがる思いで“今日は「早くしなさい」を言わない”をやってみました。
いきなり1日は無理だと思ったので、朝の1時間と決めて。すると、怒らなかった自分にうれしくなり、なんだかんだ2日乗り切り、余裕のある土日へ突入することができました。
これだけでも、子どもと自分、家族にとっては平和な時間になったようです。
怒りの8割は、相手のためを思ってのことではなく、怒りを相手にぶつけたいという自己満足のためとのことです。感情をぶつけてしまったあとで後悔すること、ありますよね。
もちろん怒るべきときには伝わる怒り方をする、自己満足のための怒りなら、上手にそらしていけるといいですね。
PHOTO/Tatyana Dzemileva/shutterstock
参照/
PRESIDENT Online「実はカンタン! 「怒らない技術」10のコツ」
「こころのふしぎ なぜ?どうして?」監修:村山 哲哉(高橋書店)