2017.05.29
笑わない子どもは病気なの?『愛着障害』は3歳までの親の接し方で決まる

笑わない、目を合わさない、抱っこされたがらない…そんな子どもは一見なんだかクールでおとなしいだけのようですが、もしかしたら『愛着障害』なのかもしれません。
どんな子どもに起こるものでしょうか? また改善する方法はあるのでしょうか?
親からの愛情不足が原因…!?『愛着障害』とは

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愛着障害とは、生後3歳くらいまでの間に、十分な愛情をかけてもらえずに育った子どもに起こる障害です。
子どもは生まれてから3歳くらいまでの間は、親とのスキンシップを通して、信頼感や安心感を覚えるもの。でも、それまでの間に親から十分な愛情をかけてもらえないと、子どもは感情表現ができなくなったり、自尊心が傷ついたりしてしまうのです。それがだんだんと『愛着障害』として表れてくるようになります。
愛着障害の原因は、親とのスキンシップ不足。抱っこをしてあげない、泣かれてもあやさない、笑いかけない、などを繰り返すと、子どもは自分を否定されているように感じてしまいます。
最近では、スマホが原因になってしまうケースもあるようです。スマホに夢中になって、子どもからの欲求を無視していると、子どもは感情を伝えるのをやめてしまうので注意しましょう。
『笑わない』だけではない!こんな様子が見られたら要注意!

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幼児の愛着障害には2種類のタイプがあります。
親であっても警戒してしまうタイプと、誰にでも馴れ馴れしくしてしまうタイプ。人への接し方が正反対で、愛着障害かどうかを見抜くことは難しいですが、共通する特徴もあります。
それは、“笑わない”“目を合わせない”“抱っこ、スキンシップを嫌がる”ということ。これらの特徴を見逃さないことが、愛着障害の予防につながります。
しかし、この症状は、発達障害で有名な『ADHD』とも似ているため、間違えられやすいんだそう。
でも、ADHDが先天的な障害なのに対し、この『愛着障害』は脳の発達が著しい3歳くらいまでの親との関わりが影響して起こる後天的なもの。症状も、ADHDは人に心を開くのに対し、愛着障害はうわべだけの愛嬌で、心を開かないなど、しっかりと観察していると違いが出てくるのだそうです。
まだ0歳の赤ちゃんの場合は、先天的な障害ということも有り得ますし、ママ自身で判断ができない場合は、医師に相談してみるといいでしょう。
『愛着障害』はきちんとケアすれば改善する!

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愛着障害を克服せずに大きくなると、まわりとのコミュニケーションの取り方がわからないなど、学校生活や社会で生きていく上で困難な状況になりかねません。
後天的障害は、改善が見込める場合が多く、できるだけ子どもが小さいうちに取りかかることが重要です! そして、根気よく、あきらめないで向き合うことが大事なのです。
具体的な対策方法は、下のとおり。
- ママなどの養育者が1対1で世話をして、充分なスキンシップを図る
- 絶対的な愛情を見せてあげる(わざと怒らせることをしても、怒ったり、手をあげたりすることは絶対にしない)
- 子どもをちゃんと見ていること、何かをできたらよく褒めてあげること
- 規則正しい生活をする
とにかく子どもが安心感や信頼感を持てるように、規則正しい生活の中で愛情を注いであげるようにしましょう。
子どもがおとなしいことは、親にとってはいいことかもしれませんが、愛着障害のサインの可能性もあります。「頭をなでてほしい」「手をつないでほしい」など、できるだけ、子どもの欲求に耳を傾けてあげましょう。
また、それまで足りていなかったスキンシップや愛情を取り戻すことは簡単ではないですが、愛着障害は改善できると信じて、子どもとしっかりと向き合ってあげましょう。
TOP PHOTO/Sean Bolt/Shutterstock
参照/
HEALTH PRESS「”スマホに夢中”が「愛着障害」を招き「サイレントベビー」を生む?」
パピマミ「大人になっても治らない!? 子供が“愛着障害”を発症する原因とケア方法」
【LITALICO発達ナビ】「愛着障害とは? 愛着障害の症状・治療法・愛着を築く方法をご紹介します!」

mamaPRESS編集部
mamaPRESS編集部です!“「ママ」であることをもっと楽しみたい!輝きたい!”そんなママたちのために「ママ」が知りたい情報だけをお届けしています。mamaPRESSを読むことで、心に...
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