2017.09.08
早期発見がカギ!赤ちゃんの『股関節脱臼』の見分け方
赤ちゃんが発症する病気の中で“関節に関わるもの”は多く存在しますが、その中でも『股関節脱臼』は特に症例が多いとされています。
早期に発見してきちんと治療を開始することでその後の生活も問題なく送れるようになるのですが、発見が遅れてしまうとその後の治療が困難になってしまうことも…。
正しい見分け方を知って早期発見できるかどうかが大きなカギを握っています。
9割が後天性!『股関節脱臼』ってどんな症状?
赤ちゃんの股関節脱臼を『先天性股関節脱臼』と呼びますが、その9割が実は“後天性”で、ほとんどは私生活の範囲で起こるものでいわゆる“遺伝性”のものは本当にわずかといわれています。
ちなみに、1,000人に1人の割合で発症するものなので決して珍しいというわけではなく多くは生後3~4ヶ月の健診で発見され、性別でいうと女の子が9割を占めているという特徴があります。
中でも赤ちゃんに発症しやすいのは以下の3種類です。
- 『股関節完全脱臼』…股関節がずれたり、関節から大腿部の骨頭部分の球関節が外れる
- 『股関節亜脱臼』…関節が外れかかって不安定になっている状態
- 『臼蓋形成不全』…股関節と大腿骨の間にある臼蓋(きゅうがい)という部分が不完全な状態
うちの子は大丈夫!?セルフチェックリスト
股関節脱臼かどうかは自宅でママがチェックしてあげることである程度判断できます。以下のチェックリストに当てはまる項目がないかどうか確認してみましょう。
- 床に寝かせて足をM字に広げたときに、開きが不十分(膝が床から20度以上離れる)
- 太もも部分を中心に、左右で足のしわの数や深さが異なる
- 股関節からポキポキと音がする
- おむつを履かせるときに左右どちらかの足だけ履かせにくい感じがする
気になることがあれば病院で相談してみましょう。
原因と治療法
赤ちゃんが股関節脱臼を起こしやすい原因として考えられるのは
- 大人と比べて股関節が柔らかく脱臼しやすい
- 厚着などで足が無理な体勢を取っている(本来はM字に開いた状態が自然)
- おむつの履かせ方が間違っている
などが挙げられます。治療法に関しては、まずは生後3~4ヶ月から『リーメンビューゲル』というバンド状の器具を使って矯正するのが一般的な方法です。この方法によって8割は治癒できますが、残りの2割の子どもに関しては手術が必要となります。
股関節脱臼は早期に発見できて適切な治療を開始すれば十分に治癒が見込める病気です。なので、ママは必要以上に不安になることはありません。
ただし、見逃してしまうことのないように普段から注意深く観察しておくことはとても大切。特に発見されやすい生後3~4ヶ月くらいまでは念のため注意深く見てあげてくださいね。
PHOTO/EvgeniiAnd/shutterstock
参照/
Gooヘルスケア「先天性股関節脱臼<子どもの病気>の症状や原因・診断・治療方法とk関連Q&A」
赤ちゃんの股関節脱臼の基礎知識
mamaPRESS編集部
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