乳幼児期の子どもの食欲不振…食べないときの心構えや対処法
乳幼児期に子どもの食が進まなくなると、不安になりますよね。また、周りの子どもと比べて、食が細いなと心配になることはありませんか。
今回は、乳幼児期の子どもが食欲不振になったときの心構えや対処法について、ご紹介します。
大人が思う「食欲不振」
子どもが「食べたくない」と思う一方で、「食べさせなければいけない」、「食べてくれなくてイライラする」と感じるのは、大人側の感覚です。イヤイヤ期と重なってしまい、こちらも嫌になってしまったりしますが、食事に嫌な印象を与えて余計食べなくなることの方が親として辛いですよね。
参照:写真AC
子どもは小さな体を少しずつ成長させるので、大人が思っているほどたくさん食べさせなくて大丈夫なんです。 でも、成長に必要だから、大きくしたいから、という思いで食べさせようとすると、子どもはそのプレッシャーに負けて嫌になってしまう…そういったお互いの思いがズレて、食欲がないことを問題がある、と大人側が捉えてしまうことがあります。
風邪をひいているときや暑いときなど、大人でも食欲のないときはありますよね。
今食べなくてもあとで食べたり、お腹がすいたら自然と食べるようになるので、重く捉えすぎないようにするのも大切です。
そしゃく(咀嚼)、かみ合わせの問題
食欲不振の中には、「かめない」とか「飲めない」という、そしゃくやかみ合わせの問題も考えられます。
かみ合わせでは、上の歯よりも下の歯が外側に出た状態の反対咬合(はんたいこうごう)、歯並びやかみ合わせの状態が良くない不正咬合(ふせいこうごう)が非常に多くなっているとのこと。
そういう場合は、歯科医などに相談するのも一つかもしれません。
噛めない、飲めない子どもの場合は咀嚼のやり方がわからないことが原因な場合もあります。子どもは親のやり方を真似して成長していきます。自分たちがお手本となるようによく噛んで食べると、子どもも噛んでたべるようになるのではないでしょうか。
また、そしゃくに慣れていないから飲み込んでしまうので、固めの食事を与えると良いです。噛むということがどういうことなのか実感できる固さまで戻してあげると、徐々に噛むことに慣れていくと考えられます。グミやガムで慣れさせるのも一つの手です。
子どもの食欲がないときの心構え・対処法
そしゃくやかみ合わせの問題がなさそうな場合で、子どもに食欲がないときは、どのような心構え・対処法があるでしょうか。
まずは、食事に悪い印象を持たせないようにすることが大事です。そのためには子どもが食べないときは無理に食べさせない、一旦食事を切り上げて次の食事まで食べ物をあげずに空腹になるのを待つ、といったことをすると良いでしょう。間食を控えるのも大切です。
また食事だけでなく生活習慣を見直すことも大切です。身体を動かす遊びを積極的に行うと自然にお腹もすきますし、しっかりと眠れているとよく食べるようになると思います。
子どもだからといって、「成長のために」と無理に食べさせる必要はありません。夏バテであったり、体調があまりよくない、運動不足などといったことが原因で食欲がない場合もあるので、しっかりと見極めていきましょう。
参照:写真AC食欲不振の原因としては、本来食べさせるべきではない時に、食べさせるべきではないものを食べているから、食べられなくなってしまっている、ということがあるかもしれません。
子どもの様子を見ながら、思い当たるものに関して、対処法を取り入れてみてはいかがでしょうか。
参照/公益財団法人母子健康協会「第25回母子健康協会シンポジウム 保育と食育『食の問題行動と対応』」(https://jp.glico.com/boshi/futaba/no69/con05_15.htm)
厚生労働省「e-ヘルスネット 歯・口腔の健康」
(https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionaries/teeth)