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子ども

2017.06.03

“本嫌い”の原因はママ?読み聞かせでママがやりがちな失敗とは?

“本嫌い”の原因はママ?読み聞かせでママがやりがちな失敗とは?

小学校入学前の子どもが本に興味を持つきっかけは、なんといってもママにあるものです。同時に、本がキライになってしまうきっかけを作ってしまうのも、ママであることがとても多いようです。

進学塾講師や家庭教師の経験から、多くの本嫌いの子どもたちの話を聞いてきた経験から、子どもを本嫌いにしてしまった“読み聞かせ失敗例”をご紹介させていただきたいと思います。

文章が読めなきゃ始まらない!

読み聞かせでママがやりがちな失敗

Photo/Creativa Images/shutterstock

いきなりお勉強の話になってしまいますが、読解力はすべての教科の柱となります。そして、本を読まずに読解力を身に着けることはできません。

また、読書量に比例して高い文章力を持つ生徒が多いことも教育現場では定説となっているくらい、『本』の力は大きなものなのです。

塾講師・家庭教師をしていた私は、本が嫌いで文章を読むこと自体に拒否反応を起こしていたり、極度の読解力不足に苦しむ多くの生徒を見てきました。そして、その生徒たちの多くが「小さな頃(小学校入学前)から本がキライだった!」と言うのです。

よくよく話を聞いてみると、そこには”ママの読み聞かせ”が影響している生徒が少なからずいることに驚きました。

大好きなママと一緒に楽しめるはずの読み聞かせなのに…子どもが本嫌いになってしまうかもしれない読み聞かせとは、どのようなものなのでしょうか。

本ギライになる?読み聞かせでママがやってはいけないこととは?

読み聞かせでママがやりがちな失敗

Photo/VGstockstudio/shutterstock

子どもが本嫌いになってしまうのにはさまざまな原因があるものです。その中で、幼少期の読み聞かせが原因となってしまった生徒たちの声をまとめてみましたのでご覧ください。

NG例1.『物語』本を強要する

「名作童話を毎晩読んでくれていた。長いし間延びしているしつまらなかった。かわいそうな場面で悲しそうにしない自分を見てくる母親の視線が、子どもながらにプレッシャーだった。」(当時17歳男子生徒など)

小学校の推薦図書はすべてが物語本といってもよいくらい、本と聞いて思い浮かべるのは『物語』ではないでしょうか。読み聞かせ用の本も、つい物語を選んでしまうものですよね。

けれども、物語が好きではない・興味がない子どもは思いのほか多くいます。(特に男の子に多いようです。)このような子どもに、物語を毎日読み聞かせてあげても退屈するばかりです。

物語が苦手な子どもには、他のものを読んであげればよいのです。図鑑や写真集、マンガに雑誌、テーマパークのパンフレットでも大丈夫です。ママが読んであげたい物語本があるなら、その挿絵を見ながらおしゃべりするだけでも良いと思います。

とにかく、子どもが興味を持って楽しいと感じられるものを一緒に読んで(見て)あげてください。ママが楽しく読んでくれれば、子どもにとってそれは『物語』になるのですから。

NG例2.何が何でも最後まで読む

「この本おもしろくないね、と言うと、飽きっぽい!と怒られた。お母さんが選ぶ本はつまらなかったから、聞いているフリをしていた。」(当時16歳男子生徒など)

読破にこだわり、子ども相手に“読みきる”ことを強いるママはとても多いです。(私もこのタイプです…。)

途中で投げ出したくない!というお気持ちはわかりますが、興味がない本をたとえ最後まで読みきってあげたとしても、子どもにとっては完全なBGMです。内容はひとつも頭に入っていません。

大人だって、つまらない話は聞いているフリをしつつ聞き流してしまいますよね。ママが読み聞かせる場合も同様に、子どもが興味のない内容の本は、たとえ大好きなママが読んでくれようとも、つまらないのです。

それどころか、つまらない・興味がない本を読んでもらっている時間は、子どもにとって(大人でもそうですが)苦痛でしかないかもしれません。

本は、読み始めるまで面白いか否かがわからないものです。読み進めるうちに子どもがつまらなそうにし始めた、と感じたら本を変えてしまってもいいと思います。

NG例3.『お勉強』に持ちこもうとする

「『7匹の子ヤギ』とか、途中で数とかアルファベットが出てくるとすかさず、10まで数えてみよう、とかABCの歌とか差し込んできた。がんばって覚えましょうね感が見え見えで嫌だった。」(当時17歳女子生徒など)

どうせ読み聞かせをするなら…とひらがなや数字、ちょっとがんばって英語なんかも自然に覚えてほしい!と思ってしまうものですが、これも要注意なんです。

子どもが本心から楽しんでいる場合は問題ないのですが、ママに秘められた熱意を敏感に感じ取り、拒否反応をおこす子どもは多いものです。(ママを喜ばせようと、楽しいフリをしている子どももいるので注意!)

強要されると反発したくなりますよね。それは子どもであっても同じことです。

筆者の長女は、私が20まで数えさせようとたくらんだ本自体を拒否するようになってしまいました…。読み聞かせとお勉強をまとめようとすると、両方ダメになってしまうことがあるようですね。

本が好き!になってほしいなら、まずは楽しんで!

本好きな子になってほしいならば、何よりも”楽しんでもらうこと”が重要です。

「本を開くと楽しいことが待っているんだ!」と子どもに思ってもらうことが “本好き”への第一歩です。そこで大切になるのが、”楽しい”読み聞かせの時間をもつことなんです。

大好きなママが、楽しく本を読んでくれる! すると、子どもにとって本が楽しい存在になり、自ら手を伸ばす対象となっていくものです。

一緒に本を楽しめるのは、子どもが小さい時期のほんのひとときです。このかけがえのない時間を大切にしたいものですよね。

たっぷりコミュニケーションを取りながら、親子で読み聞かせを大いに楽しみながら、おまけとして、子どもに“本の楽しさ”を教えてあげられたらとても素晴らしいですよね。

TOP PHOTO/Rawpixel.com/shutterstock

山上あめ

山上あめ

中学生女子・小学生男子・幼児男子のリケジョママです。女子の口の達者さと男子の底抜けの体力についていくべく日々奮闘中。教員免許を所有し、進学塾や家庭教師の経験アリ。教育...

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