2016.04.15
深刻な保育士不足!解決のための“保育費アップ”にママから賛否両論
保育園に入りたいけど入れない子どもが続出している“待機児童問題”が多くのママを悩ませていますが、その背景には“保育士不足”というさらに深刻な問題があります。保育士が不足する理由は、給料への不満やハードな労働時間といった過酷な労働環境だと言われています。 ママとしても考えさせられるこの問題について、みんなはどのように思っているのか、SNSなどから意見を集めてみました。
給料への不満を抱えている人が6割!保育士さんの労働の現状
「保育士さんの数が足りない!」と、多くの保育園は人手不足に悩まされているそうです。でも実は、「保育士の資格は持っているけど、退職するなどして今は保育所で働いていない」状態の“潜在保育士”と呼ばれる人たちが、日本にはたくさんいらっしゃいます。
潜在保育士のみなさんは、なぜ保育士をやめてしまったのでしょう? 潜在保育士さん213人に対して行われたアンケートによると、全体の63.4%の人が「給料への不満」を退職理由に挙げたことが分かりました。それもそのはず、保育士さんの半分以上が、「手取りの給料は15万円未満」だったと答えたのです。保育士という職業は、たくさんの小さな子どもを一度にお世話しなければいけない、想像するだけでも大変そうなお仕事なのに、第三者から見ても安すぎる気がしてしまいますね…。
また、労働環境の過酷さは給料以外の面にもあるようです。 アンケートで2位に挙げられた退職理由は「業務量・残業の多さへの不満」、3位は「上司・同僚との人間関係の悩み」でした。
その他にも、「時間外労働手当は100%支払われません」、「責任者になっても時給850円から昇給せず、無資格の人と変わらない給料だった」、「育児や主婦業、仕事に追われ睡眠時間が削られる一方」など、やる気がなくなってしまいそうな労働環境が窺えます。
中でも、「妊娠中に体調を崩しても早退・欠勤は許されず、破水してもすぐに早退できずに結果流産しました」という悲痛な声には、同じママとしてはいたたまれなくなってしまいます。
“保育費アップ”あなたは賛成?反対?みんなの声を紹介
保育士不足を解消するための対策として、「保育士の給料を上げる」という案が上がっています。ここでママたちが気になってしまうのは「じゃあ、保育費が上がるの?」という点ではないでしょうか。
保育士さんの労働環境を改善することはたしかに必要。でも、保育費が高くなることはママや家庭にとって死活問題。まさに板挟みのような状態に陥ってしまった保育士不足問題ですが、ママたちはどんな風に受け止めているのでしょう? Twitterから、この問題への反応を集めてみました。
「保育園が増えるのなら…!」保育費アップ賛成派
求人誌に息子が通う園の求人が出ているのだが、確かにこの待遇でこの仕事内容では応募ないだろうと思うことがしばしば。個人的には認可園の保育費は少し高くてもいいから待遇改善した方がいいと思う。→待機児童解消を阻む"保育士不足"http://bit.ly/wVwSsx #wmjp
— osaosa (@03_osa) 2012年3月16日
子ども一人にかかるコストを考えると、保育費の上限は上げてもいいかもな、とは思ったりします。わりとさっさと上限額いきますから、その辺緩和しつつ、が理想だけど。
— たけみわ (@takemiwa) 2016年3月12日
「これ以上の値上げはやっぱり困る…!」保育費アップ反対派
結果、保育費がアップしては元も子もないので、そこはウオッチしつつ。預けてメリットのある金額で、預けられる体制を。それはやはり、子育てをめぐる再分配の問題で、つまり社会で子育てするって方向。子育ては自己責任みたいな思想の政治は困る。 https://t.co/9Whf3lHqON
— Wanda (@Patrick_Orouet) 2016年3月25日
小樽では無認可保育園への助成が減らされる懸念がある。それは非常に困る。絶対に困る。預ける親として保育費の値上がりにつながることは勘弁していただきたい。誰か助けて!
— 北国 (@watchers001) 2014年6月3日
「やっぱり難しい問題だよね…」中立派も多数
保育士不足関連の呟きを見ると、賃金を上げればいいと言う話を見ます。賃金を上げると保育費を上げざるを得ないでしょうし、据え置きなら国または地方公共団体からとなり、財政や税等の問題が出てきます。と、アレコレ考慮すると、誰かが「損」をする必要が出てくるでしょう。簡単ではないと思います。
— なま卯 (@e_the_dethroner) 2015年12月7日
いろいろな立場から、様々な意見が上がっています。 保育士さんの給料は上がって、なおかつ家庭へのダメージはない。そんな解決策があれば万々歳ですが、そう簡単には片付かない問題のようです。保育園や子どものいる家庭への補助をする政策などが作られれば、また状況が変わってくるかもしれませんね。
mamaPRESS編集部
mamaPRESS編集部です!“「ママ」であることをもっと楽しみたい!輝きたい!”そんなママたちのために「ママ」が知りたい情報だけをお届けしています。mamaPRESSを読むことで、心に...
詳しくはこちら