2016.12.18
子どもに姉・兄をなんて呼ばせる?『呼び捨てはNGか』論争!
2人以上の子どもがいる家庭の場合、下の子がおしゃべりできるようになってくると、気になるのが上の子の呼び方。呼び捨てにさせていると、おじいちゃんおばあちゃんに苦言を呈される、なんてことも…?
みんなはどうしているのでしょうか。
15%の人が兄姉を呼び捨てしている?
幼いころのきょうだいの呼び方は変わることも多いですが、成長したあとも呼び捨てにしている人はどれくらいいるのでしょうか?
マイナビが翌年社会人になる学生に行ったアンケート(2013年)によると、お兄さんを呼び捨てしている人は16.7%。お姉さんを呼び捨てしている人は13.6%とのこと。
男女の違いはありますが、約15%の人が呼び捨てにしているようですね。『お兄ちゃん』『お姉ちゃん』がダントツで多いですが、それに次いで2位という結果。意外と多いと感じた人もいるかもしれません。
呼び捨てNG派、OK派、それぞれの言い分
では、呼び捨て“NG派”、“OK派”には、それぞれどんな言い分があるのでしょうか。主に次のような主張が多いようです。
【NG派の言い分】
- 目上の人は敬うべき。きょうだいでも年齢による上下関係があったほうがいい
- 呼び捨てにしている家庭は、単に親が躾をさぼっているだけではないか
- 上の子を呼び捨てにしている子が、他の子のことまで呼び捨てにしていることがあって不快だ
【OK派の言い分】
- 実力主義の世の中になってきているし、年齢は関係ない
- 上下関係は家庭以外でも学べる
- 上の子にも名前があるのだから、名前で呼ばせたい
- 海外では呼び捨てにするケースが多い
NG派の場合は、礼儀を重んじる考えの人が多いようですね。
一方、OK派の人は「きょうだい分け隔てなく育てたい」「上の子のアイデンティティを大事にしたい」という考えの人が多いようですが、なかには「あまり気にしていなかったら結果的にそうなっていた」という家庭もあり、温度差があるようです。
両親が育った家庭や地域の風習にもよっても、呼び方に関する感覚が変わってくるでしょう。
家庭内と外で呼び方を変えてもいい
基本的にはご家庭での考え方がありますし、呼び方は自由です。明らかにひどい呼び方をしているのでなければ、周囲がとやかく言うことではありませんよね。
でも、名前で呼ばせたいけれど、「おじいちゃん、おばあちゃんがいい顔をしない」「周りからおかしいと言われる」などさまざまな事情があるでしょう。それによって悩んでしまう場合は、ケースバイケースで呼び方を変えてもいいかもしれません。
大人も、家での呼び方に関わらず人前では「兄が~」「姉が~」と言いますよね。下の子がある程度成長してきたら、「お外に出たらお兄ちゃん(お姉ちゃん)と呼ぼうね」と指導してもいいでしょう。
上の子のアイデンティティが失われるようで『お兄ちゃん』『お姉ちゃん』呼びに抵抗がある、という家庭もあるようですが、その場合は『(上の子の名前)お兄ちゃん/お姉ちゃん』と呼んでもらうというのもアリ。
また、周囲の人まで呼び捨てにして不快にさせてしまっている場合もあるようですので、そういったことはないように気を付けたいですね。
なかなかお互いに相容れない『呼び捨て論争』。でも、実際のところは、子どもたち自身が成長すると「こう呼ばれたい」「こう呼びたい」という意思を持つようになることもあります。独自のあだ名で呼ぶこともあるでしょう。
親としての意見も大切ですが、当人同士でうまく解決するケースも多いものです。ある程度見守っていくことも必要かもしれませんね。
PHOTO/Philippe Put
参照/
マイナビ学生の窓口フレッシャーズ「妹から「にいにい」と呼ばれたい!? 学生に聞いた、家族の呼び方ランキング」
村山明日香
神奈川県在住。三十路に突入しました。元雑誌編集者で、現在はフリーライター&エディター。やんちゃすぎる2人の子どもたちの育児をしながら、合間に執筆やチェック作業。おカタい...
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