2016.11.01
ペットとの別れは悲しいだけじゃない!『ペットロス』で得られる子どもの成長
いつかはやってくるペットとの別れ。でも、子どもは動物の死を理解できないこともあります。そんなとき、大人はどんな対応をしたらいいのでしょう?
ペットとの別れのときに感じる『ペットロス』とは
ペットとの別れは、大人も子どもも悲しいもの。動物とはいえ、兄弟同然に過ごしてきた子どもも多いでしょう。そんなときに起こるのが、『ペットロス』という症状です。
直訳すると“ペットを失う”という意味ですが、これはペットとの別れに遭遇した飼い主の悲しみをとらえた言葉。症状として、やる気喪失・食欲不振・うつなどが挙げられます。
子どもの年齢によっては、『死』ということ自体が理解できず、なぜいきなりペットが動かなくなったのか、不思議そうにしているだけ…ということもあるでしょう。でも、ペットを失った子どもは少なからずその影響を受けていますから、周りの大人がきちんとケアしてあげる必要があります。
ペットとの別れは“悲しいだけ”ではない
ペットが死んだとき、似たような動物を見つけて買ってきたり、子どもが寝ているうちに土に埋めるなど、死んだことがわからないようごまかす大人もいます。子どもが悲しむ姿を見たくないからというのがその理由ですが、ペットとの別れは本当に悲しいだけでしょうか?
一般的に、子どもが死を理解できるようになるのは5~7歳ほどといわれています。しかし、ペットとの別れに遭遇した子どもは、死に対する理解が早まるという結果もあるそうです。悲しい経験を受け入れ、乗り越えることで人間的な成長が得られるという研究者もいるほど!
“生きているものはいつか死ぬ”ということを理解することが、弱いものを気遣う気持ちや責任感、命の大切さを教えてくれるのです。
ペットを失った子どもに、どんな対応をしてあげればいい?
死を理解できない子どもにとって、突然の別れは不安や恐怖そのもの。でも、死をごまかすのではなく、「お空のお星さまになって、○○ちゃんを見守っているんだよ」「天国のおじいちゃんと、一緒に遊んでいるんだよ」という風に、不安を和らげてあげるのが大切です。言葉でわからないときには、絵を描いて教えてあげるのも◎。
「(ハムスターが)ほお袋いっぱいに餌を入れて、ゲージに帰れなくなって笑ってしまったよね」「(犬の)散歩中、田んぼに入ってしまって泥だらけになったことがあったね」など、楽しかった思い出や面白かったエピソードをまとめて、家族でお葬式をしてあげるのもいいでしょう。
悲しみを十分に味わうことで命の大切さを知り、他人の悲しみや苦しみを共感できるようになります。
ペットを失うことは悲しいことではありますが、それを乗り越えた先には必ず成長があります。死をごまかすのではなく、一緒に悲しみ、楽しかった時間を振り返ってみましょう。
参照/
dog actually「動物飼育が子どもの成長に与える影響とは(2)」
ペットのお墓ドットコム「ペットロスの方へ 家族の一員であるペットが死んでしまったら?家族でするペットロスへの対処方法」