2017.02.28
3歳までが大事!“気持ちを言葉で伝えられる子”に育てる声かけのコツ
こんなときどうする? 場面別・声かけのコツ~生活シーン~
Photo/Andrey_Popov/Shutterstock
遊びから食事、入浴…生活シーンの切り替え場面
2~3歳以降、遊びから食事、入浴、就寝などの場面の切り替え では、子どもにもよると思いますが、険悪な雰囲気になることが多いのはないでしょうか?
例えば、ママが「もうお風呂の時間だからおもちゃ片づけて」と言ったとき、聞こえないふりで遊び続けている子、おもちゃを投げて片づけ始めた子。行動だけ見ると腹が立ちますよね。
でも、子どもはもう遊びをやめなければならないことをわかっているし、本当は投げて片づけなんかしたくないのです。そんなとき、「何度言ったらわかるの!」とか「どうして投げるの!」となると、もう論点はずれていってしまいます。
そこでママは、苛立ちをぐっと抑えて、「もっと遊びたかったね。残念だね」と優しく言ってみましょう。
ママは僕の気持ちをわかってくれている、ということを伝えるだけで、子どもの気持ちは変わります。いつも問答無用で切り替えを断行していたママなら、更に効果があるかもしれません。
子どもの失敗場面
何度言ってもコップの水をひっくり返す子ども。離乳食も終わり、子どもが自分で食べ始めてから、かなり大きくなるまではたびたび出くわす場面ですね。
子どもとはそういうものなので、怒ってもすぐには直りません。逆に「ごめんなさいは?」と言うと更に意固地になってしまうこともあるでしょう。
そんなときはすかさず、「マヨネーズが取りたかったんだよね。わざとじゃないのママわかってるよ。でもパパの服濡れちゃったからごめんね言おうね」と穏やかに言ってみましょう。そうすれば子どもは「(ママわかってくれてる…)パパごめんね」なんてなるかもしれません。
自分がイライラしたときもできるだけ言葉で伝えて!
子どもだけではありません。大人でも気持ちを言葉で表せずに、ついつい行動で示してしまうことがあります。
「私は怒ってます」と言わずにドアをバタン!と閉める。脱ぎ散らかした洋服を拾い集めながら聞こえるように大きなため息を繰り返し「はあ~」。こうなると家庭にいや~な空気が流れ始めます。微妙な行動では誰にも気づいてもらえずに、更にエスカレートしてしまったり…。
言葉にしてみれば、「私は〇〇してほしかった。」となるんでしょうか。行動で示しても何で怒っているのか伝わらない可能性が高いので、言葉で伝えた方がベターであることはわかっているのですが、これがなかなか難しい…。私も反省です。
このように、ママは子どもの行動に隠れている気持ちを代弁することが重要。こうすることで子どもは自分の気持ちの動きに気づき、言葉を知っていきます。
でも、ママも忙しいと、子どもが表した行動につい振り回されたり、イラっときてしまいますよね。逆にママが、言葉ではなく行動で示してしまうこともあるかもしれません(何を隠そう、筆者はたびたびあります)。だからこそ、ママも常に心の余裕を持つよう心がけましょう。
言葉は、特に感情を表すような抽象的な言葉は、いくつもの場面の積み重ねで豊かに育っていきます。子どもの気持ちを一番想像できるママが代弁することで、子どもはママに対する信頼感と安心を感じ、情緒の安定にもつながります。
“子どもの気持ちを考えて代弁できるやさしいママ”を目指したいものです!
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