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2分が生存率を左右する!命を守るために知っておきたい『AED』の使い方

2分が生存率を左右する!命を守るために知っておきたい『AED』の使い方

街中でよく見かける『AED(自動体外式除細動器)』。その存在は知っていても、使い方は知らない…というママは多いのではないでしょうか。

でも、もしも目の前で心肺停止状態の人が現れたら。子どもが何かの事故で心肺停止になったら。使い方を知っているだけで、目の前の人を、わが子を救えるかもしれません。

突然死は他人事ではありません!

心肺停止というと、何か特別なことがない限り起こらないこと…なんて思ってはいませんか? 心肺停止とは、心臓が止まってしまい、全身に血液が回らなくなってしまう状態のこと。脳に血が行き届かなくなり、わずか数秒で意識・反応がなくなり、息も止まってしまいます。

実は日本では、毎年5万人以上が心臓突然死で亡くなっています。たとえば、子どもが野球をしているときに勢いよく飛んできた打球が胸に当たった、マラソン大会に出場したとき突然胸をおさえて倒れこんでしまった、電化製品などの使用方法を間違えて感電した場合にも、心肺停止になる危険性が十分あるのだそう。

決して特別なことではなく、日常生活の中で起こりうることなのです。

救急車が到着するまでの時間が重要!

心肺蘇生 生存率

Photo/Sajee Rod/Shutterstock

では、実際に心肺停止状態の人に遭遇したら、どうしたらいいのでしょうか?

心肺蘇生を開始する時間が1分遅れるごとに助かる確率は約10%ずつ低下していくそうです。2分以内に心肺蘇生が行われた場合は救命率90%ですが、4分で50%、10分以上経過すると、ほぼ助からない状態に。ここで登場するのが、『AED』です。

総務省消防庁によると “一般市民がAEDを使用して除細動を実施した傷病者は1,030人であり、そのうち1カ月後生存者は519人(1カ月後生存率50.4%)。心肺蘇生を実施しなかった場合の1カ月後生存率8.4%と比較すると、約6倍高くなっている”という報告があります。

救急車を呼んでから到着するまで、全国平均で8分から9分程度かかるといわれているので、救急車が来るまでに、現場にいる人がいかに迅速に心肺蘇生をするか、AEDを使って処置するかが、とても重要なのです!

救命の手順~『AED』の使い方~

では、実際にAEDの使い方をみてみましょう。AEDは、音声や画像で使い方を指示してくれるので、その指示どおりに行えば大丈夫です。

救命の手順

1.意識を確認する

倒れている人がいたら、まずは意識を確認します

2.救急車を呼ぶ、AEDの要請

意識がなければ、119番とAEDの手配を周りの人にお願いします。

3.呼吸を確認

呼吸がない場合は、AEDが到着するまで胸骨圧迫(心臓マッサージ)を。

AEDが到着したら

1.電源を入れる

機種によっては、フタを開けると自動的に電源がオンになるものもあります。

2.電極パッドをはる

袋からパッドを取り出し、イラストに描かれたとおり右胸と左わき腹にはります。すると、電気ショックが必要かをAEDが自動的に解析してくれます。

3.ショックボタンを押す

「電気ショックが必要です」と判断されたら、周囲の人を離れさせて、ショックボタンを押します。

4.AEDの指示に従い、心肺蘇生を行う

パッドを装着したまま、心肺蘇生(心臓マッサージ)を再開、救急車の到着を待ちます。

▼動画はこちら

 

どこにあるの?~AEDの設置場所~

AEDは、駅、空港、新幹線、学校、スポーツ施設、市役所、図書館、商業施設など、人が多く集まる場所に設置されていることが多いです。

今いる場所から一番近いAED設置場所を知るための『日本全国AEDマップ』もあります。スマホ用のアプリもあるので、ダウンロードしておくといざというときに安心ですよ。

日本全国AEDマップ(無料版)
日本全国AEDマップ(無料版)
開発元:Allm Inc.
無料
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講習会に参加をしよう!

AEDの使い方 講習会

Photo/Matej Kastelic/Shutterstock

最近では、さまざまな施設やイベントでAEDの講習会が開かれています。筆者も、以前子育て支援センターのイベントでAED講習を受けたことがあります。わかりやすい動画を見ながら、実際にAEDを使った実践ができたので、とても良い経験になりました。

なんだか使うのが怖いと思う人もいるかもしれませんが、手順はすべてAEDがアナウンスで指示してくれます。音声ガイドに従えば、誰でも使えるんです。

ショックボタンを押さなければ勝手に電流が流れることはなく、“電気ショックは必要なし”と判断された場合は、ショックボタンを押しても放電されません。

まずは一度講習を受けること。できれば、定期的に受講して、いざというときに慌てず実行できるようにしておきたいものですね。

PHOTO/Paul Velgos/Shutterstock
参照/ 総務省 平成27年度版 救急・救助の現況「一般市民が目撃した心原性心肺機能停止傷病者のうち一般市民による心肺蘇生等実施の有無別の生存率」
日本救急医学会「市民のための心肺蘇生「AEDとは何でしょう?」
「心臓突然死の特徴とみなさんの協力が必要な理由」
omron「AEDと心肺蘇生」
日本ACLS協会「心肺停止について」

水谷 花楓

水谷 花楓

東京の出版社で雑誌広告営業を7年間、その後、結婚して大阪に移転、リフレクソロジーの資格取得、受付嬢、社長秘書とやりたかった職種はすべてクリア!現在は、パンダで有名な和...

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