2017.09.23
子どもは必ず一度はかかる!?早めに知っておきたい子どもの胃腸炎症状とその対処法
嘔吐と下痢をともなう病気の代表格『感染性胃腸炎』。冬に流行するイメージがありますが、夏や秋でも発症の可能性はあり、流行する前に症状や対処法をおさらいしておくと、いざ周りで感染者が出てきたときにも心強いですよ。
今回は、子どもの胃腸炎症状、対処法などをご紹介します。
胃腸炎の原因は2種類ある!
ウイルスや細菌などの病原体が原因で、吐き気・嘔吐・下痢・腹痛などの症状が起き、その結果、脱水や発熱などの全身症状が加わるものを感染性胃腸炎といいます。原因は、大きく分けて2種類あります。
ウイルス性
ノロウイルス、ロタウイルス、アデノウイルスに代表されるウイルス性の胃腸炎。冬場に多く感染します。特に乳幼児が多く、1歳以下の乳児は進行が早いです。
細菌性
サルモネラ菌などによる細菌感染が原因の胃腸炎です。食中毒などはこれに分類されます。ウイルス性のものに比べ、症状が重いことが多いです。
もしかして胃腸炎?特徴的な症状をおさらい
いきなりはじまることが多い胃腸炎症状。症状は先に嘔吐から出てくるため、夜寝ていた子どもが急に起き上がり嘔吐してしまう、ということもあるようです。
嘔吐は発症後2~4時間程度がもっとも強く、おおむね12時間以内におさまるようです。発熱や腹痛、咳・鼻水をともなう場合もあります。
嘔吐がおさまる半日後くらいから、下痢症状が出てくることが多いようです。下痢は数日から長くて1週間程度でおさまります。便が白っぽくなった場合は、ロタウイルスが原因の可能性が高いそうです。
また、便に血がまじるようなことがあれば、ウイルス性ではなく細菌性の可能性が高いようです。便に特徴がある場合は、受診時に医師へ伝えましょう。
乳児の場合は下痢がさらに長引くことがあるようです。便が酸っぱいようなにおいがする場合、乳糖不耐症が疑われます。乳児の場合で下痢が長く続くようなら、受診をした方がよいでしょう。
対処法は?
対処法は原因によって異なります。
細菌性の場合は、抗生物質などの抗菌薬が使われることが多いです。ウイルス性の場合はインフルエンザなどとは違い、抗ウイルス剤がないので、症状に合わせた対処療法が一般的。基本的には症状が落ち着くまで安静にしておくことです。
胃腸炎でもっとも気をつけるべきは水分補給!
子どもの胃腸炎でもっとも気をつけなければいけないのは、脱水症状です。嘔吐が強く胃腸の動きが悪い時間は発症後2~4時間と短いので、無理にたくさん水分を摂らせない方が良いようです。
嘔吐や下痢が強い場合は、脱水症状になっていないかを気にかけておきましょう。
胃腸炎時の水分の摂り方
- 経口補水液(常温)を少しずつ
脱水症状の特徴
- おしっこの量が減る
- 口や唇が渇く
- 手足が冷たくなる
- 皮膚のはりがなくなる、など
脱水症状が進むと、ショック状態になることも考えられます。水分補給が難しい場合は、点滴などで水分を補給することもできますので、脱水症状がみられた場合は受診をおすすめします。
特に、小さな子どもは体内の水分の割合が多いので脱水症状を起こしやすいので、要注意です。
回復期は食事に気をつけて!
嘔吐がおさまっても、胃腸の動きが悪い状態が続いていますので無理にたくさん食べ物を食べてしまうと消化できず、気持ち悪くなってしまうことが多いです。様子を見ながら、消化に良いものをゆっくり少しずつ、がポイントです。
おもゆやすりおろしたリンゴ、野菜スープなどから、おかゆやうどんなどの炭水化物を中心にしましょう。量を減らして食事の回数を増やしたり、食材を小さくしたり柔らかく煮込んだりして、できるだけ胃腸への負担を減らすことが重要です。
乳製品や脂質・糖分の多いメニューなどは消化に悪く下痢をおこしやすいので、控えましょう。
他の家族に感染させないために!
細菌性はヒトからヒトへの感染力は比較的弱いですが、ウイルス性胃腸炎の場合は、経口感染で感染力が強いことが特徴です。特にノロウイルスやロタウイルスは感染力が高いので、子どもが発症すると家族全員に感染するという事態も珍しくありません。
過去の記事も参考にしてくださいね!
嘔吐物の処理や消毒などの方法も合わせてチェックしておくと、さらに安心ですよ。
▼ママも感染注意!今冬は新型ノロウイルスが流行の兆し?!
▼アルコール消毒は効かない!ノロウイルス対策に有効な消毒法は2つ
子どもも大人も感染するとツラい胃腸炎。流行する前に、情報を整理して心構えをしておくといいですね。
PHOTO/alexjey/shutterstock
参照/
まなこどもクリニック
菊池医院「感染性胃腸炎について」
いしゃまち「子供における感染性胃腸炎、その原因と特徴とは!?」
mamaPRESS「身をもって知った『ノロウイルス』『ロタウイルス』の怖さ!」
mamaPRESS編集部
mamaPRESS編集部です!“「ママ」であることをもっと楽しみたい!輝きたい!”そんなママたちのために「ママ」が知りたい情報だけをお届けしています。mamaPRESSを読むことで、心に...
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