2017.12.31
おせち料理の意味、説明できる?おせちの由来と簡単栗きんとんのつくり方
早いもので、今年も残すところわずかとなりました。そろそろ大掃除やお正月の準備を始める頃ですね。
日本のお正月に欠かせないものに「おせち」料理があります。 近年ではデパートやスーパー、ネットなどでも様々な種類が販売されているので市販品を利用する人も多いのですが、その一方で、そもそもおせち料理を準備しないという家庭も多いようです。
実は簡単?おせちの準備
「準備が大変そう」「作るのが難しそう」と何となくハードルが高く感じてしまうおせちですが、実は作ってみるとそこまで難しいこともなく、子供と一緒でも楽しく料理できるメニューもたくさんあります。
おせちはあまり好きじゃないという子供も、一緒に作ることで好き嫌いを克服するきっかけになるかもしれません。 また、ひとつひとつ意味を教えながら作ることによって日本の伝統の食文化を教える「食育」にもつながり、いいことづくしなのです!
おせちの由来って?
子供に「おせちってなあに?」と聞かれたとき、きちんと答えてあげられますか?
お正月に食べるもので、一つ一つに意味があって……ということは分かっていても、その由来や正確な意味合いを答えられる大人は案外少ないのではないでしょうか。
「おせち=御節料理」とは、元旦と年間の5つの節日(人日・上巳・端午・七夕・重陽)に、神様にお供え物をして宴を開くという宮中行事が由来とされており、お節供料理と呼ばれていました。
これが江戸時代になると、一般の民衆も取り入れ始め全国的に広がっていったということです。そして、お正月に食べる料理のみを「おせち」と呼ぶようになったとされています。
それぞれの料理に込められた意味
一般的におせちは重箱に詰められていますが、これも「いいことが重なりますように」という意味が込められています。また、もともとは五段重が定番でしたが、近年は簡素化した三段重が主流なようです。
それぞれの重に詰められる料理と意味合いは次の通りです。
「一の重(祝い肴)」
- 数の子・・・二親(にしん)からたくさんの子供(卵)が生まれることから子孫繁栄。
- 黒豆・・・黒色で邪気を払うと共に、まめ(まじめ)に働きまめ(健康に)暮らす。
- 田作り・・・イワシの肥料で育てた田んぼが豊作だったことから、稲の豊作などを願って。
- たたきごぼう・・・ごぼうのようにしっかりと地に根を張って、安泰に暮らせるように。
「二の重(口取り)」
- 紅白かまぼこ・・・おめでたい紅白の色と、魔よけの紅・浄化の白色にちなんで。
- 伊達巻・・・見た目が巻きものに似ていることから、文化発展などを祈って。
- 栗きんとん・・・黄金色をしていることから、富や財を得られますようにという意味。
- 紅白なます・・・おめでたい紅白の色にちなんで。
- れんこん・・・見通しがよくなりますように、という願いを込めて。また、極楽の地にあるとされていることから、けがれのない食べ物とされている。
「三の重(焼き物)」
- 鯛・・・めでたいという意味。御祝料理の定番。
- 海老・・・腰が曲がるまで長寿という意味。また、赤色が魔よけの意味も持つ。
- ぶりの照り焼き・・・ぶりが出世魚であることから立身出世を願って。
「四の重(昆布巻きや煮しめ)」
- 昆布巻き・・・よろこぶの語呂合わせに由来。
- 煮しめ・・・色んな具材を一緒に似ていることから、家族が仲良く暮らせますようにという願いを込めて。
- 里芋・・・沢山の子芋が実ることから、子宝に恵まれるように祈って。
- くわい・・・おおきな芽がでることから、出世できますようにという意味。
- たけのこ・・・ぐんぐん成長することから、幸せの伸長を祈って。
「五の重」
基本的には控え(空)にしておきます。空になっているのは、現在が満杯(最高)の状態ではなく将来さらに繁栄し、富が増える余地があることを示しているそうです。