2017.03.15
先生が全員変わっちゃう…!?公立保育園の民営化について思うこと
民営化移管を体験した保護者の反応
尼崎市でも待機児童解消、保育環境改善などのために民営化が推進されています。そのなかで民営化した15園に子どもを預けている保護者を対象に、アンケートを実施した結果がこちらです。
“民間移管に不安があったか”という項目に対して約9割の保護者が「はい」(不安があった)と回答しています。しかし、移管後の保育内容に対しては約7割、保育園や保育士に対しては約8割が「満足している」と回答しています。
民営移管を進めていくにあたって、保護者の不安要素を移管後に取り除き、解消していくことが大切だといえそうです。
実際にわが子が通う保育園が民営化するにあたって
Photo/Oksana Kuzmina/Shutterstock
筆者の子どもが通う保育園も、今まさに民営化移管中です。何年も通い慣れ親しんだ園舎から新環境への移行により、精神的な動揺や混乱が心配なところ。
何より、赤ちゃんの頃からお世話をしてもらっていた先生たちが、ある日突然いなくなるのです。子どもはもとより、親の私たちにも不安があります。
また、広い園庭が魅力の保育園なのですが、老朽化により園舎建て替えが同時に行われることになりました。約1年間プレハブで過ごし、新園舎の恩恵も受けることなく、そのままプレハブで卒園を迎えます。
思い入れのないプレハブ園舎で卒園式…と思うと、どうにも子どもが不憫に思えてしまいます。
以前通っていた民間の保育園に比べて、現在の公立保育園はベテラン保育士が多く、保育の質の高さを実感していました。
正直民営化は残念だと思ってしまっているのが本音ですが、子どもたちの適応力は親が思う以上に高いもの。スムーズに、そしてゆるやかに移行でき、新しい保育士さんや保育方法、新園舎に慣れてほしいと願うばかりです。
公立保育園に子どもを通わせている保護者にとって、保育園の民営化は大きな変化です。子どもたちにとっては、大好きな先生も、ときには思い出の園舎さえも変わってしまう大問題…。
保育者の移行や引継ぎは十分な準備期間を設けて、なるべく子どもたちの心の負担がかからないようにしてほしいですね。
国の『保育所保育指針』では、保育所は“入所する子どもの最善の利益を考慮し、その福祉を積極的に増進する”場所であるべきであると明示されています。さまざまな問題がある公立保育園の民営化問題ですが、子どもたちを第一に考えて進めていってほしいと思います。
Photo/NadyaEugene/Shutterstock
参照/
保育園を考える親の会「子どもたちのために 民営化に求められる最低条件10か条」
尼崎市「公立保育所民間移設の取り組みの検証について」
厚生労働省 保育所保育指針解説書
毎日新聞「民間移管手続き停止要請 京都市会合で保護者ら/京都」
伊勢崎市「保育所民営化保護者説明会における代表的な質問事項とそのQ&Aを作成しました」
mamaPRESS編集部
mamaPRESS編集部です!“「ママ」であることをもっと楽しみたい!輝きたい!”そんなママたちのために「ママ」が知りたい情報だけをお届けしています。mamaPRESSを読むことで、心に...
詳しくはこちら