2016.04.25
家計にプラス?マイナス?マイナス金利の影響を考えよう
最近ニュースなどでも耳にすることが多くなった『マイナス金利』。家計にも影響があるとニュースでもいわれていますが、「マイナス金利がいまいちわからない」という人も多いのでは? 中にはマイナス金利政策が導入されると私たちの銀行預金金利がマイナスになって、お金を預けていると損をすると思っている人もいるはずです。
そこで今回は、マイナス金利が家計にどのような影響があるのかを解説しましょう。
そもそもマイナス金利ってなに?
マイナス金利は、私たちが銀行に預けているお金の金利がマイナスになるというわけではありません。一般の銀行が日本銀行に預けているお金に対し、金利がマイナスになるということなのです。
つまり、今までは一般の銀行が日本銀行にお金を預けると0.1%の金利を受け取れていたのが、反対にお金を預けると0.1%の金利を一般の銀行が日本銀行に支払わなければならなくなったのです。日本銀行にお金を預ければ、それだけ一般の銀行が損をすることになります。
なぜマイナス金利をはじめるの?
マイナス金利は金融緩和策の一環として導入されました。日本銀行は以前から金融緩和をしてきましたが、さらにその金融緩和策を強化するものとなっています。
日本銀行に預けると逆にお金が減ってしまうので、一般の銀行は企業など他のところにお金を貸し出そうとするようになります。そうなれば企業はもっと投資を行うことができ、ビジネスを拡大することができます。さらに企業の業績が良くなれば、その企業で働く社員の給料もアップし、消費が増えるので景気が良くなることが期待できるというわけです。
また、マイナス金利は『自国の通貨売り=外貨買い』を増やして通貨安をもたらします。円安になれば日本の輸出産業が潤うことになるのです。
家計に及ぼすメリット・デメリット
では、マイナス金利で私たちの家計にはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか?
メリット
住宅ローンの金利が非常に安くなり、低金利でローンを組んで住宅を購入しやすくなると考えられています。マイナス金利の影響で一般銀行が軒並み住宅ローンの金利を引き下げました。今後住宅を購入する予定がある人はもちろんのこと、現在すでに住宅ローンを組んでいる人も、借り換えすることで金利を下げることもできるのです。
ただしマイナス金利によって銀行の利益は圧迫されることから、住宅ローンの審査はより厳しくなるだろうともいわれています。
デメリット
定期預金の利息が普通預金並みの利息になるといわれています。ちなみに『ゆうちょ銀行』の普通預金の金利は0.03%から0.02%に引き下げられたほか、『定額貯金』や『定期貯金』の金利も引き下げられています。
他にもATM手数料の増加や、配当金の減少も考えられます。今後、預金の金利は期待しない方がよいでしょう。さらに、円安が進めば輸入品は値上がりするため、今後家庭にも何かしら影響が現れる可能性があります。
マイナス金利で得をする人、損をする人
マイナス金利により、住宅や車を買う人は金利が下がるのでお得にローンが組めるようになります。今ローンを組んでいる人でも、変動金利でローンを借りている人は下がる可能性があります。円安になれば、外貨預金をしている人にとってのメリットも大きいといえるでしょう。しかし円を普通預金で銀行に預けている人は、反対に損をしてしまう可能性もあります。
マイナス金利は私たちの貯金が減るわけではありません。とはいえ、家計にも何かしらの影響があると考えられます。マイナス金利の導入により、定期預金を行っていても金利はまったく期待できないと思っておいた方がよいでしょう。
手元にある預金を、金利を期待することなく預けるだけと考えるなら銀行でも問題ありませんが、今後ATM手数料などが上がる可能性もあります。少しでも手元にあるお金を増やしたいと思うのであれば、投資をするのも一つの方法かもしれませんね。
参照/
すべては気づき「マイナス金利とは?預金やローンはどうなる?わかりやすく解説」
経済の読み物「【図解】おどろくほど簡単 たったの5行で分かる「マイナス金利」」
mamaPRESS編集部
mamaPRESS編集部です!“「ママ」であることをもっと楽しみたい!輝きたい!”そんなママたちのために「ママ」が知りたい情報だけをお届けしています。mamaPRESSを読むことで、心に...
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