2016.12.30
年末年始、おせち作りの前に要チェック!意外と知らない醤油の豆知識
毎日のように使う醤油。でも、一言に醤油といっても種類はたくさんで意外と奥が深いんです。
年末年始のごちそう作りの前に、醤油の使い分けや豆知識を見ておきましょう!
『刺身醤油』と普通の醤油はどう違う?
スーパーでよく目にする『刺身醤油』。実は製法や材料によって2つに分けられるんです。
『たまり醤油』
一般的な醤油が大豆と小麦で作られるのに対して、たまり醤油ほとんどの原料が大豆。とろみと旨味の強い醤油で、独自の香りが特徴です。熱を加えると赤みがかかったきれいな色が出るので、照り焼き・せんべい・佃煮に使うのにピッタリ。
『再仕込み醤油』
できあがった生醤油にもう一度麹を入れて、再び仕込むという製法から、この名前がつきました。一般的な醤油よりも、倍の時間と材料をかけているのでちょっと贅沢な醤油です。刺身はもちろん、焼肉やステーキ、チャーハンにも合うんです!
醤油の違いを意識しながらお刺身を食べると、普段よりも贅沢な気持ちになれそう!
生醤油って何?
『生醤油』って、“きじょうゆ”なのか“なましょうゆ”なのか…読み方に迷いますよね。一般的には、“なましょうゆ”と読むそうです!
生醤油とは、加熱処理をしていない醤油のこと。軽やかな風味で、色が鮮やかだといわれています。また、料理する際に加熱すると、香ばしい香りがたつんです。そのままでも加熱調理してもOK。さまざまな料理に使えます!
ちなみに、“きじょうゆ”という読み方がないわけではありません。料理人さんたちが、何も手を加えていない市販品の醤油のことを“きじょうゆ”と呼ぶことがあるそうですよ。
ぽん酢はどんなときに使う?
家庭でもよく使われる『ぽん酢』はぽん酢醤油を略したもので、醤油をベースにかんきつ系の果汁をバランスよく調合して作られています。
そのままサラダにかけてもさっぱりとしておいしく、煮物に使っても酸味のある仕上がりになります♪
どうして原材料にアルコールが入った醤油があるの?
スーパーなどで醤油の原材料をみてみると、アルコールが含まれたものがあります。醤油にアルコール? いったいなぜ入っているのでしょうか?
実は、醤油が作られる過程で自然とアルコールが発生するものなのだとか! このアルコールは長期に保存するために必要な成分で、自然に発生するアルコールが少ない場合は添加することもあるようです。
薄口醤油は、濃口醤油で代用可能?
薄口醤油は、関西地方でよく使われる醤油です。
醤油のように発酵・熟成させる食品は、色が濃くなりやすいといわれています。しかし、薄口醤油は、濃口醤油(一般によく出回っている醤油)よりも発酵時間を短くすることで色味を抑え、塩分濃度を少し高めにしているんです。
薄口醤油には、素材そのものの味をいかしやすいというメリットがあります。また、醤油の濃い色があまり出て欲しくないような、例えば茶碗蒸しや色の薄い色の野菜(大根など)の煮物を作る際にきれいに仕上がるんです。
できれば薄口醤油も自宅にあったほうが便利なのですが、代用も不可能ではありません。濃口醤油を薄口醤油で指定されている量の半量使い、塩を入れて味をととのえるという方法もありますよ。
高い醤油と安い醤油は何が違う?
大きく違うのは、原材料の大豆。当然、大豆の産地・質などは関わってきますね。
『脱脂加工大豆』が使われていれば、コストを抑えることができ、安い醤油として販売できます。脱脂加工大豆というのは、丸大豆から大豆油が採られたあとの大豆のことです。
そして、安価な醤油のなかには、添加物が使われているものもあります。良質な醤油は添加物が少なく、原材料もシンプルに『大豆、小麦、食塩』となっているケースが多いでしょう。
また、製造方法についても、本醸造方式で時間をかけてじっくりと熟成されたものは、高価になる傾向があるようです。
醤油のように身近な調味料でも、意外とわからずに使っていることが多いですよね。違いを知っていれば、料理をするときにきっと役立ちます! 参考にしてみてくださいね♪
村山明日香
神奈川県在住。三十路に突入しました。元雑誌編集者で、現在はフリーライター&エディター。やんちゃすぎる2人の子どもたちの育児をしながら、合間に執筆やチェック作業。おカタい...
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