ご褒美作戦は逆効果！子どものやる気を起こすご褒美の与え方とは？

“お片付けができない”“お勉強をしない”“きょうだいゲンカばかりする”…など、子育てに悩みはつきものですよね。そんなとき、手っ取り早くいうことをきかせる手段として、利用されるのが『ご褒美作戦』ではないでしょうか。

ただ、このご褒美作戦、使い方に注意しないと、逆に子どもたちのやる気を奪ってしまうこともあるようなのです。

ご褒美を頻繁に与えたら、子どもにどんな影響がでるの？

「お部屋をキレイに片付けられたら、おもちゃを買ってあげる」「苦手なにんじんを食べたら、大好きなケーキを買ってあげる」「テストで100点を取ったら、ご褒美はゲームソフト」など、子どもたちはご褒美作戦により、さまざまなものを手に入れることができます。

しかし、ちょっと待ってください。部屋をキレイにしたり、にんじんを食べたり、テストで100点を取るのは“子どものため”ですよね。それなのにさらにご褒美をあげるって、何だか矛盾していませんか。

最近の研究結果では、親がご褒美などの“物に頼った子育て”をすると、子どもは将来物に依存した生き方をしやすいことが分かっています。中でも、「○○点とったら、△△を買ってあげる」などの“物事の達成と関連付けたご褒美”や、「ひとりにさせていることが多いから」というような“親の愛情の証”として物を買ってあげる場合は、物質依存に発展しやすいそう。

例えば、夢中になってお絵描きしている子どもに、「もっと、うまくかけたらご褒美をあげる」と言ったところ、お絵描きへの興味が失せてしまったということもあるようです。このように、ご褒美は使い方次第では、もともとあった子どもたちのやる気を失わせる原因にもなってしまいます。

効果的なご褒美のあげかたとは？

宿題やお手伝いに意欲的に取り組んでくれる子もいれば、そうでない子が多いのも事実。だからといって、叱って無理強いするのも逆効果ですよね。やる気を出すために理想的なのは、“サプライズでご褒美を出す方法”です。

特に子どもの学力を上げたい場合は、“テストの点数が良かった”ことに対してご褒美を用意するよりも、その過程である“宿題や本読みをする”ことに対してご褒美をあげたほうが効果的だった、との実験データも出ています。

ただし、サプライズに慣れてくると、子どもの方から「夏休みの宿題を早く終わらせたら、ゲームソフト買ってくれる？」なんて言い出すこともあるかもしれませんね。その場合は、「ううん、ご褒美は特にないけれど、○○ちゃんならきっとがんばれるよ」などとしっかり励まし、特にご褒美を与える約束はしないようにしましょう。

子どものモチベーションアップにはママの褒め言葉を！

できることなら、お手伝い、勉強、お片付けなどは言われなくても、自発的にやってほしいもの。そんな子どもたちのやる気を引き出してくれるのは、実はご褒美ではなく、“ママの褒め言葉や、温かい励ましの言葉”です。大人だって、褒められるとやる気がアップするように、ママからの褒め言葉は子どもにとって、最大のやる気アップアイテムです。

特に子どものやる気を出すために意識したいのは、“できなかったことを叱る”よりも、“できたことを褒めること”。それを実践するためには、ママにもより多くの“できたこと探し”をする努力が必要かもしれませんね。

ママならきっと、一度は利用したことのある“ご褒美作戦”。しかし、使い方次第では子どもたちのやる気を失わせる結果になってしまうようです。

実は間違いなく子どものやる気を引き出せるのは、ママの温かい励ましと褒め言葉。毎日の子育ては大変ですが、少し余裕をもって子どもに接することで、良いところはたくさん見えてくるはずです。子どものいいところをたくさん見つけて、しっかり褒めて、やる気を伸ばしてあげてくださいね。

参照／ SHINGA FARM　『ご褒美作戦「○○ができたら△△を買ってあげる！」を続けると何が起こる？』
All　About　ご褒美を子供のやる気アップに使っていいの？
NEWS PICKS　ご褒美で子どもを釣ってもいいのですか？