2023.12.07
【解説】『クッキー』と『ビスケット』の違いってなに?
ウインナーとソーセージの違いってなに?ヒラメとカレイの見分け方がわからない・・・。
私たちの身の回りには知っているような気がしても、よく考えてみたら違いが分からない・・・なんてものが多いですよね。
そこで今回は、普段なんとなく使い分けているけど厳密な違いとなると区別が難しい、『クッキー』と『ビスケット』についてご紹介します!
アメリカとイギリスではそれぞれ異なる意味を表す
参照:Canva甘くて美味しいクッキーやビスケットは、子どもみんなが大好きなおやつの定番ですよね。それぞれ元の言語を比較してみると、どちらも『英語』なんですが、アメリカとイギリスで微妙に使い方が違っているようなんです。
アメリカでは、サクッとしたお菓子を全て『クッキー』と呼んでおり、日本人がビスケットと言っているお菓子も実はすべてクッキーと呼ばれるそうです。
『ビスケット』についてはもう少し狭い意味になっており、アメリカではスコーンに似た厚みのあるパンに近い焼き菓子のことを指すそうです。そういえば、アメリカが本家のケンタッキー・フライド・チキンの人気メニューである『ビスケット』も、スコーンに似た形状ですね!
一方でイギリスには『クッキー』という言葉はなく、小麦粉を使ったお菓子の総称が『ビスケット』と呼ばれるそうです。
日本での使い分けはどんな感じ?
参照:写真ACあの甘くてサクサクした薄い焼き菓子全般のことを、アメリカでは『クッキー』、イギリスでは『ビスケット』と呼んでいることがわかりました。しかしそこで疑問に思うのが、日本では薄いサクサクの焼き菓子を『ビスケット』と『クッキー』で何となく使い分けているということ。ではなぜそのような違いが生まれてしまったのでしょうか?
2017年8月2日に放送された『チコちゃんに叱られる!』で紹介された情報によると、実は日本では最初に『ビスケット』という言葉が定着していて、クラッカーや乾パン、パイもビスケットと呼ばれていたそうです。今でいうクッキーも『ソフト・ビスケット』の呼び名で親しまれていました。
その後1927年に実業家の泉伊助・園子夫妻が、アメリカ人宣教師の婦人から教えてもらったレシピを参考にして、日本で初めて『クッキー』と名付けた焼き菓子を販売します。ただ当時はクッキーとビスケットの区別が曖昧だったため、「違いが分からない!」と苦情が殺到したそうです。
今から約40年前の1971年になってようやく、菓子業界で「糖分と脂肪分の合計が40%以上含まれていて、手作り風の外観をもつものをクッキーと呼んでもよい」という決まりができました。
すでに当時はクッキーもビスケットも広く知れ渡っていたのですが、クッキーはビスケットよりも高級品という位置付けだったため、安物のビスケットまでクッキーと呼ばれてしまうと購入する人に誤解を与えてしまう恐れがありました。そのため、クッキーの明確な定義付けが行われたそうです。
今回は『クッキー』と『ビスケット』の違いについてご紹介しました。『クッキー』と『ビスケット』の言語は、アメリカ・イギリス由来の外来語であるものの、それぞれ異なる時期に日本に入ってきた言葉のため、日本独自の使い分けがされるようになったのですね。
子どものおやつタイムのクイズとしてなど、ぜひ楽しく豆知識を活用してみてください♪
参照:Hankyu Food おいしい読み物「ビスケットとクッキーの違いとは?定義や由来を詳しく解説!」ロッテ「ビスケットとクッキーの違い」
mamaPRESS編集部
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