2017.05.15
生後9か月の赤ちゃんの人見知りは葛藤だった!?原因と対処法とは
これまで初めて会う人に抱っこされてもニコニコとかわいらしい笑顔を振りまいていた赤ちゃんが、ある日を境にギャン泣きするようになった…、という経験をしたママは多いのでは?
ある程度成長すると人見知りの時期がくるとわかっていても、おじいちゃん・おばあちゃん、赤ちゃんに会いに来てくれた友だちなどに大泣きされると、「どうすればいいの!?」「いつ終わるの?」とちょっと悩んでしまいますよね。
赤ちゃんはなぜ人見知りをしてしまうのでしょうか、そして、対処法はあるのでしょうか?
人見知りが現れるのは生後半年頃から
赤ちゃんはいつから人見知りするようになるのでしょうか? 一般的には8~9か月ごろが人見知りのピークだとされていますが、実際には個人差がとても大きいようです。
早く人見知りが始まる子もいれば、なかなか人見知りが現れない子もいます。また、赤ちゃんの元々の気質や家庭の環境などによっては人見知り自体があまり現れない場合もあります。
人見知りが現れる時期や期間、人見知りの程度はきょうだいでも差があるくらいなので、周りの子と比べて一喜一憂したり過度に心配したりせず、「人それぞれ!」と割り切って考えるのがよさそうです。
人見知りは赤ちゃんの感情が発達した証!
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そもそもなぜ赤ちゃんが人見知りをするのか、その理由は“ママと他人を区別できるようになったから”だと以前は考えられていました。しかし、赤ちゃんは生後間もない段階で既にママと他人を区別できることが、研究によって明らかになっています。
つまり、人見知りする前の赤ちゃんは、“ママ以外の人に抱っこされている”とわかっていながら、ニコニコ笑っていたということに! なんだか不思議に思えますが、これには赤ちゃんの感情の発達が関係しているんです。
赤ちゃんは、生後2~3か月くらいの早い段階で喜びなど『快』の感情が芽生え、生後半年くらいになると『怖い』などの感情が現れ始めます。
人見知りする前の赤ちゃんには快・不快の感覚はあっても『怖い』という感情はまだ育っていないため、知らない人に抱っこされても、勝手が悪いなど不快だと感じることがなく楽しければ、ニコニコ笑っていられたのですね。
人見知りの現れは、赤ちゃんの感情が育ってきた証! そう思えば、ギャン泣きもかわいく思えてくるかも!?
人見知りの正体は“怖い”けれど“近づきたい”という気持ちの葛藤!
人見知りする赤ちゃんが、相手から見られると顔を背けたり泣いたりするけれど、別のところを向いていると相手の目や顔をじーっと見つめる…そんな場面を見たことはありませんか?
2013年に発表された東京大学や京都大学などの合同研究結果によって、『怖がり』と『接近』両方の気質が強い子に、人見知りの傾向があることがわかりました。つまり、人見知りとは「相手に興味があって近づきたいけれど、怖くて近づけない…」という葛藤の状態なのですね!
ということは、『怖い』という気持ちを和らげてあげられれば、人見知りを緩和できる可能性があります。
「怖い人じゃない」と体感させるのがポイント!人見知り対処法
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赤ちゃんが人見知りするようになったら、初めて会う人に無理に近づけようとはせず、まずはパパやママがその人と仲良く接して「怖がらなくていいんだよ」と態度で示してあげましょう。
人見知りの赤ちゃんは、“怖い”と思っていても相手に興味はある場合が多いので、気が済むまで観察して“怖くない”と思えたら、自分から近づくこともありえます。
早く慣れてもらうためのコツは、正面からじっと見つめないこと! 人見知りの赤ちゃんは正面から見られるのが苦手なので、少し視線や顔の向きをずらしてあげます。すると、赤ちゃんの方からじっと見つめてくる可能性大です。
また、お出かけのときにできるだけ周囲が見えるような体勢にすると、赤ちゃんがより多くのものを観察できます。抱っこ紐の中には前向き抱っこができるタイプもあるので、そういったアイテムを活用するのもおすすめ!
人見知りの対処は、ゆっくり慎重に。赤ちゃんに無理をさせると、余計に“怖い”と感じてしまって悪化するかもしれません。少しずつ慣れていけばOK! 泣き出してしまったときには抱っこなどで安心させてあげてくださいね。
Top Photo/niderlander/shutterstock
参照/
科学技術振興機構「赤ちゃんの「人見知り」行動 単なる怖がりではなく「近づきたいけど怖い」心の葛藤」
ベネッセ教育情報サイト「人見知りする子、しない子って?」
ならいごとキッズ「無理強いは逆効果!? 子供の人見知りと対処法」
mamaPRESS編集部
mamaPRESS編集部です!“「ママ」であることをもっと楽しみたい!輝きたい!”そんなママたちのために「ママ」が知りたい情報だけをお届けしています。mamaPRESSを読むことで、心に...
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