2014.07.03
産後クライシスの次に夫婦を襲う4年目の破局!
結婚4年目は夫婦の危機!人間にひっそりと残されていた動物本能がもたらしていた!
産後クライシスが話題になって久しいですが、最近周囲から聞こえてくるのが、家族の生活が落ち着いたはずの結婚4年目に訪れる夫婦の危機。子どもが幼稚園に入園するころのカップルです。いままで気にならなかった夫のクセや習慣が許せなくなったり、互いの考え方の違いが際立って離婚寸前までもめてしまう人たちも。子育ても第一段階がやっと落ち着いたころに、なぜ?
- 健康な子孫を残すために本能的にパートナーを選んでいた!
- 結婚後3年だけはパートナーを愛するシステムが組み込まれている
- お互いの違いを理解すれば最強の夫婦になれる!?
夫婦はもともと正反対!?
調べてみると、どうやらこの危機は人間の「生物」としての本能が深く関わっているようす。というのも、「生物」が生きる第一の目的は子孫を残すことで、人間もこの例に漏れず、発情期を迎えた「人」は、健康な子孫を残すために自分の免疫抗体と正反対の性質を持った異性のフェロモンに反応するのだそう。
お互いの生体的な弱点を補い合うことで生命力の強い子どもが生まれ、種の生存可能性が上がるというわけ。
魅惑の匂いが実験で明らかに
<pこのメカニズムは、スイスの学者、マンフレッド・ミリンスキー博士とクラウス・ヴェーデキント博士による「Tシャツ実験」で証明されています。この実験は、男性44人に2日間同じTシャツを着てもらい、その臭いを49人の女性に嗅がせ、どのTシャツの臭いに最も魅力を感じるかを調べたというもの。その結果、女性たちは自分の免疫抗体から一番遠い抗体を持つ男性の匂いに魅力を感じ、惹かれていたというのです。
免疫抗体が逆ということは、1つの現象に対して正反対の反応を見せることを意味します。暑がりの夫に、寒がりの妻。無神経な夫に、神経質な妻…。さて、あなたとパートナーの間には、どんな違いがありますか?
メスは「警戒バリア」でムダな異性を寄せ付けない
結婚当初はおもしろく、頼もしく見えたそんなパートナーの真逆の性格が、結婚してしばらくすると不快に思い始めるのはどうしてでしょう?
それにも人間の動物的な本能が関連しているみたい。動物のメスには、相性の悪いオスとの無駄な生殖活動を避けるため、常に張り巡らせている「警戒バリア」があるらしいのですが、結婚を決めた相手が現れて子どもができると、その相手に対して一定の期間だけバリアを解くそう。これが相手のクセを愛おしく感じるハネムーン期間。
この期間の長さは動物の種類によって異なるそうですが、人間の場合は約3年、妊娠、出産、授乳の期間。その後は、夫に対して開いていたバリアが再び閉じられてしまうのです。
4年目の破局は統計でも明らか!
イギリスの国家統計では、結婚4~5年目の夫婦の離婚率が高い事が明らかになっており、また日本の厚生労働省の調査でも、結婚5年目未満の夫婦の離婚が一番多いことが分かっています。
「言葉はなくても夫婦は分かり合える」という理想にとらわれてしまうと、4年目の危機はますます深まるばかり。「夫と自分は真逆」という現実を受け止めることが大事かも。子どもが元気なのは夫との相性の悪さのおかげと思えば4年目の危機は乗り越えられるはず!?
【参考】黒川伊保子著『夫婦脳 夫心と妻心は、なぜこうも相容れないのか』