2014.08.28
赤ちゃんにはスキンシップを 恐ろしい実験から学ぶこと
ママは、赤ちゃんが泣いたりぐずったりすると、優しく抱き上げてあやしてあげたり、おむつを取り替えてあげたりとお世話をしてあげるのが当たり前になっていますよね。
ところがその昔、赤ちゃんに対してそんな“当たり前”を排除したらどうなるのか、を実験した人がいるそうなのです…。
赤ちゃんに対する二つの恐ろしい実験
その人の名は、神聖ローマ帝国ホーエンシュタウフェン朝の皇帝フリードリヒ2世。
多くの人体実験を行ったといわれる彼は、“教育を受けていない子どもが最初に話す言語を知るため”に、50人もの赤ちゃんを集めて実験を行ったといいます。
その実験とは、赤ちゃんに対して“目を合わせない”“笑いかけない”“語りかけない”といった一切のスキンシップを排除して乳母や看護婦たちがお世話をするというもの。
すると赤ちゃんたちは充分にミルクを与えられていたにもかかわらず、全員亡くなってしまった、という逸話があるのです。
また、第二次世界大戦直後のスイスで、心理学者ルネ・スピッツという人が、戦争孤児55人の乳児を、最高の設備を備えた施設に入れ、ここでもまたよく訓練された乳母や看護婦が赤ちゃんのお世話をするということが行われたそうです。
しかしこの子たちもまた“抱く”などの人間的なスキンシップを一切排除して育てられました。結果として27人の子どもたちは2年以内に死亡。残りの17人も成人前に亡くなってしまわれたそうです。
残りの11人は成人後も生き続けましたが、その多くには知的障害や情緒障害がみられたといわれます。
スキンシップが成長を促進させる
では、赤ちゃんたちにはなぜそんな悲しい結末が待っていたのでしょうか? これは、スキンシップがなかったことによる成長ホルモンの障害だと考えられているようです。
元来、赤ちゃんはスキンシップを受けたことで、愛情ホルモン『オキシトシン』を分泌させます。『オキシトシン』は、副交感神経を刺激し、成長にかかわるホルモンを分泌させるそうなのです。つまり、赤ちゃんにとってはスキンシップこそが成長を促進させる鍵、という訳なのですね。
さらにスキンシップは、ただ成長を促すだけでなく、“愛情が深まる”“社会性が高まる”“IQが高くなる”“ストレスの耐性があがる”など、プラスアルファの効果を多く得られることもできます。
また、ママにとっても情緒の安定やリラックス効果が得られることもわかっています。
赤ちゃんの一番の栄養はママの愛情
スキンシップで大切なことは、“長さ”ではなく“濃さ”だともいわれています。赤ちゃんの目を見つめて話しかけながら、体をなでたりさすってあげたりすると、5分もすればオキシトシンの濃度が高まるそうです。
怖い話をしてしまいましたが、裏を返せばママは特別なことをしなくても日頃のスキンシップで赤ちゃんを健やかに成長させているということがいえますよね。赤ちゃんにとっての一番の栄養は、何よりもママの愛情です!
mamaPRESS編集部
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