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ボタン電池は要注意!恐怖の誤飲実体験とその対処法とは

ボタン電池は要注意!恐怖の誤飲実体験とその対処法とは

まさか飲んじゃった?!

誤飲したかも?と思ったら時間との勝負

疑いがあるならすぐ小児外科へ




 
赤ちゃんや子どもが使うおもちゃの中にも多くある『電池』。ママに一番注意してもらいたいのが『ボタン電池』です。


音が鳴る絵本やおもちゃなど、ベビーのおもちゃからボタン電池を使う機会は何かと多いですが、実は誤飲すると死に至るケースもある大変危険なものなんです。

案外その危険性について学習する機会も少なく、消費者庁が乳幼児の保護者を対象に実施したアンケート調査によると、約6割が重症化することを知りませんでした。


 


ボタン電池は要注意!恐怖の誤飲実体験とその対処法とは_1
    元気だったわが子が救急搬送。恐ろしい実体験。

    わずか30分で消化管に穴が開く危険性もある!

    3歳以下が一番怖い。保管場所にも注意して!

誤飲で「最悪を覚悟」

1歳の息子が救急搬送されたママの実体験



ある休日の朝、お兄ちゃんに頼まれていた仮面ライダーのおもちゃの電池交換をしようと、テーブルの上に置いていたボタン電池。家事を一通り済ませ、「さあ替えるよ」と振り返った瞬間、1歳10ヶ月の息子が電池のパッケージを片手に、口を指差していました。



「2個入っていたはずの新品電池が1個しかない」――――



まだ言葉を話せなかった息子に「ごっくんしたの?」と聞くとうなずいたのです。
慌てて家中をひっくり返して探しても出てこない…。「嫌な予感」が走り、すぐさまかかりつけ医に相談し、大きい病院の救急へ連れて行くことになりました。

ここまではことの重大性にあまりピンと来ていなかったママ。でも、レントゲンに写った小さな胃には、ぽつんと電池の影が。緊迫した表情で誤飲したボタン電池の危険性について説明する医師の言葉に、血の気が引くのを覚え、震え始めました。

「腸まで達すると、全身麻酔で開腹手術になるかもしれない。腹膜炎を起こしたらどうなるか分かりません」



さらに専門病院へ救急車で搬送。まさに生きた心地がしないとはこういうこと。わずか4歳のお兄ちゃんも「僕のせいかも」と顔面蒼白…。
少ししてから、診察室から医師に抱きかかえられて出てきた息子。「強い磁石で取れましたよ」。医師の笑顔と言葉に、全身の力が抜け、「ごめんね」と強く抱きしめました。 



誤飲から取り出すまで5時間…。新品でピカピカだったはずの電池は、胃酸で真っ黒に変色。
「ボタン電池がこんな危険なものだとは、知る機会もありませんでした。取り出すまでは、震えが止まりませんでした」。3年前の事件を、ママは目を潤ませながらで鮮明に語ってくれました。



コイン型のリチウム電池が最も危険!
誤飲から30分で食道に穴が開くことも



飲み込んで食道や胃にとどまってしまうと、わずか30分で気道や食道に穴を開けてしまうケースも。最悪の場合は死に至るケースもあるそうです。

ボタン電池はなぜ危険なのでしょうか。その理由は、腐食による中身の流出や、電池自体から放電の影響あります。



ボタン電池と称される電池には酸化銀電池、アルカリボタン電池、リチウムコイン電池の3種類があり、それぞれ放電容量など性能や特徴が違ってきます。

アルカリボタン電池を飲み込むと、電池の金属が胃酸で徐々に腐食してアルカリ性の物質が出てきて胃に穴を開けてしまいます。

一方、携帯ゲーム機、LEDライトなどでよく使われているコインのような形をした薄型のリチウムコイン電池は、放電の電圧力が高く最も危険。体内のどこでも放電し、電気分解されてマイナス側の電池の外側にアルカリ性の液体を作ってしまうのです。

そのため、誤飲から30分〜1時間という短時間で消化管の壁を傷つけてしまいます。コインのような大きさも問題で、薄く平たいので1歳児が誤飲すると食道に留まりやすいのです。



誤飲の6割が1歳児!!

口に入れなくなってきても油断は禁物



ラムネのようなサイズのボタン電池。子どもが口に入れたくなるサイズであることも確か。
消費者庁によると、平成22年4月から同26年3月までに寄せられた誤飲事故は90件以上。

年齢別に見ると、3歳以下が98%を占めていて、中でも1歳児は全体の約60%。1歳も後半になってくると、公園で石などを口に入れることも少なくなり、「もうそろそろ大丈夫かも」と、ついママたちも油断してしまいます。
でも「もしも」のことを想定して、保管、廃棄には十分な注意が必要なんです。



使用済み電池はどうしてる?

保管、廃棄には細心の注意を



子どもから遠ざけたいボタン電池の存在。おもちゃだけでなく、キッチンタイマーや電卓、リモコンといった生活に身近な物にもたくさん使われていて、中には子どもの手で簡単に蓋が開いてしまうものや、落としただけで電池が飛び出してしまうものも。



保管や放置も大きな要因になっています。無造作に置いていたら、ショートして発火の危険性も。
捨てる際は、ボタン電池のプラスマイナス面にセロテープを貼って、必ず絶縁させた状態にすること。

そして、単に高い場所というだけでなく、子どもが椅子に上っても絶対に手が届かないような場所に保管することが大事なんです。



電池工業会では、ボタン電池の回収を積極的に呼びかけています。ボタン電池は大型家電量販店のほか、メガネ店、大手スーパー、ホームセンター、ドラッグストアなど、日常生活に身近な店舗でも回収しています。
おうちに溜め込まないで、「すぐに廃棄」を習慣にするといいですね。



最近事故が増加傾向にあるといい、日本小児外科学会も警告しています。物を口に入れなくなっても、飲むつもりはなくても、子どもは何をしでかすか分かりません。
誤飲の可能性を限りなくゼロにするためにも、収納場所やボタン電池を使用した製品の管理は、ママだけでなく、お兄ちゃんお姉ちゃんやパパにも徹底したいですね。



文/大楽眞衣子


参照/
小児外科学会 リチウム電池に関する警告
国民生活センター 
消費者庁


 


大楽眞衣子

大楽眞衣子

横浜市出身。大学卒業後、大手新聞社の記者として勤務。数年間の記者経験を経てフリーライターに。実家から遠く離れた静岡県で、3歳5歳7歳の男の子3人を子育て中。長男出産か...

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