2015.08.08
暑い夏こそ要注意!子どもは重症化しやすい『食中毒』の予防と対策
高温多湿になる夏は、食中毒が急増! 大人も危険ですが、身体も小さく抵抗力のない子どもは重症化してしまうことも。
「ママが心を込めてつくったお料理が原因で」…なんてことが起こらないように、きちんとした知識をもって子どもたちを守りましょう。
そもそも食中毒って?
食中毒とは、「有毒な微生物や化学物質を含む飲食物を食べた結果生じる健康障害」です。
食品の中に増殖した細菌を食べることで起こる感染型と、増殖した細菌が出した毒素が原因で起こる毒素型があります。
症状としては、まずは腹痛からはじまり、下痢や嘔吐などがおこります。症状は軽いものもありますが、重症化し入院しなければならないもの、さらには死亡してしまう例もあります。
特に子どもは免疫機能や腸内細菌、消化能力など様々な機能が不十分で未発達なので、少量の菌でも発症したり、重症になりやすいので注意が必要なんです!
食虫毒にならないためにやれることは?
□食材の取り扱いについて
魚、肉、野菜などは買い物から帰ったら、すぐに冷蔵庫へ。冷蔵庫も詰めすぎてしまうと冷蔵庫内の温度がさがってしまうのでNGです。
食品を使用するときは賞味期限や消費期限にも注意しましょう。
野菜や卵も利用する際には、流水でしっかりと洗い流してください。肉や魚などの生鮮食品は、買ったその日のうちに使うくらいの気持ちで!
□調理前の準備
まずは手をしっかり洗いましょう。途中で携帯電話や料理本などを別のものを触った場合も、もちろん洗い直しです。
包丁やまな板、ふきんなどの調理器具も清潔であるか、確認してから使用します。
生の肉や魚を切ったまな板のまま、野菜を切るなどは絶対にダメ! 可能であれば食材ごとにまな板をわけてください。
□調理時の注意
菌は熱に弱いため、75度以上で1分以上加熱するようにしましょう。中途半端な加熱は逆にウイルスを繁殖させてしまいます。
お弁当は、冷ましてから詰めるのがベスト! おかずなどもできるだけ火を通したものを入れましょう。
キャラ弁は食品に触れる回数も増えるので、この時期はあまり触らずにシンプルなお弁当を心がけてみてはいかがでしょうか?
□残った食品
とにかく早く食べるようにしましょう! 食品の見た目や味、ニオイに異常がなくても、細菌が繁殖していて食中毒が発生してしまうケースもあります。
どうしても「もったいない…」と思ってしまいがちですが、ここはグッとこらえて破棄してください。
もし食中毒にかかってしまったら?
嘔吐や下痢は、身体から毒を排出しようとしている防御反応です。市販薬などで止めてしまうと毒素を出すことができず逆に危険です。早めに体外に出してしまいましょう。
また、嘔吐や下痢が続く場合は、水分が不足しますので、十分に水分やミネラルを補給し、早めの医師の診断を受けましょう。
その際、思い当たる食品、嘔吐物があれば持参すると診断の際、原因を調べるのに立つ場合があります。
また、二次感染をする可能性があるため、家族に患者がでた場合は、手袋で処理をすることや、洗濯を別にするなど感染拡大させない対策も大切です。
なんだか食材を扱うのが怖くなってしまいそうですが…。
きちんとした知識とちょっとした手間で食中毒のリスクは減らせます! 夏もおいしく元気に過ごしましょう!
文/新津幸
参照/
東京福祉保健局「育児中の方へ(子供が食中毒にかかったら)」
学校たんけん隊「子どもの病気(食中毒)」
健康Salad「食中毒と子どもの衛生教育」
新津幸
1979年生まれ山梨県南アルプス市出身。フリーライター&カメラマン。ママ向け雑誌や新聞、自治体の広報紙などで執筆&連載中。地域で子育て広場運営やママたちのチカラをいかした...
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