2015.09.11
初めてのお留守番は何歳から?子どもの留守番に潜む危険と対処法
用事があって、「子どもがひとりでお留守番してくれたら助かるな」と思うこと、ありますよね。でも、何歳からさせるか、どれくらいの時間させるのか。その家庭によって判断が違うし、悩んでしまうもの。みんなは一体どうしているのでしょうか?
はじめてのお留守番は、『10歳』が最も多い
ボイスノートマガジンの調査によれば、はじめてお留守番をした年齢は、10歳が11.7%と最多。その次に多いのが6歳の8.3%です。
また、アイ・オー・データ機器の調査を見ると、小学生の7割以上がお留守番を経験しているという結果が出ています。大体、小学生ではじめてのお留守番を経験する子が多いようですね。
小学生になれば、基本的に一人で歩いて学校に通います。それをきっかけにして、『お留守番も解禁』とする家庭もあるでしょう。
また、保育園より学童保育のほうが預かり時間が短いケースが多いですし、学童保育が小学校3年生までで打ち切り、というところもあります。働くママにとっては「やむを得ずお留守番させなくてはいけない」という状況もありますね。
乳幼児のお留守番の危険性を知っておこう
こういった事情から小学生でお留守番をさせる人が多いのですが、実はボイスノートマガジンの調査では、0歳でお留守番させた家庭も2.2%あります。また、5歳以下でお留守番させた家庭は合計17.2%と、2割弱にのぼるのです。
「子どもが小さくても、みんな結構お留守番させているんだな」と思うかもしれません。でも、やはり乳幼児のお留守番の危険性はしっかり認識しておいたほうがいいでしょう。
たとえば、乳児はお留守番中に次のような危険が考えられます。
- 近くにあったおもちゃのパーツなどを誤飲する
- ベビーベッドやソファなどから落下してケガをする、頭を打つ
- 寝ているときにうつぶせになる、布団を深くかぶってしまうなどして窒息する
- 地震が起きて物が倒れてくる
- 地震による火事、近隣の火事にまきこまれる
「寝ているから平気」「動けないから大丈夫」と思ってしまいがちですが、突然思いがけない成長を見せるのが0歳児です。また、災害に巻き込まれる危険性もしっかり認識しておきたいところですね。
幼児の場合も災害に巻き込まれる危険性は同じですが、加えて次のようなことが考えられます。
- ママを探してベランダから覗き、落下する
- 玄関から出てどこかに行ってしまう
- ガスコンロなどの火をいじってやけどを負ってしまう
- お風呂の浴槽に落下しておぼれる
- 不審者が訪ねてきて、玄関をあけてしまう
- 誰もいないことに突然さびしくなり、パニックになってしまう
物心がついていて、ある程度自分で動けるからこその危険もあります。ベランダからの落下事故のニュースは、見るたびに心が痛みますよね。小さい子のお留守番には危険が伴うので、「少しだけなら大丈夫」と過信せず、安心できるようになってからお留守番させたほうがいいでしょう。
年齢に関わらず、『危険を察知し回避行動がとれるか』が肝心
具体的に「何歳からOKなのか」というのは、子どもの自主性によって異なります。『さまざまな危険を理解できるのかどうか』『その危険から自分で逃れることができるか』という点が重要です。
ご家庭で決めたルールをしっかり覚えて実行できること。電話をかける、ご近所や近くの店に助けを求めるなど、自分から逃げるための行動ができるといいでしょう。
年齢が上がっても、普段と違うことが起きるとパニックになってしまう子はいます。その場合は、やはりしっかり身の危険に対して冷静に対処できるようになってからのほうが安心です。
とはいえ、共働きの家庭の場合はただ成長を待っているわけにはいきません……。親のほうから子どもの自主性を育てる働きかけが必要です。
災害対策、不審者対策、危険回避行動について、できるだけ早いうちから子どもと話しておくといいでしょう。また、近隣の人たちとよくコミュニケーションをとり、何かあったときに向こうが気にかけてくれる環境、子どもが助けを求めやすい環境を作っておくことも重要です。
子どものお留守番については、『何歳からならOK』という明確な回答はありませんが、子どもに無理をさせるのはよくありませんよね。子どもの成長を待つ、もしくは親から働きかけて子どもの自主性を育てることで、お互いに安心できる状態でお留守番にチャレンジしたいものです。
参照/
セコム「子どもの安全ブログ」
アイ・オー・データ機器「育児に関する意識調査」
ボイスノートマガジン「子供のはじめての留守番、施錠をしっかりしているだけで、大丈夫?」
村山明日香
神奈川県在住。三十路に突入しました。元雑誌編集者で、現在はフリーライター&エディター。やんちゃすぎる2人の子どもたちの育児をしながら、合間に執筆やチェック作業。おカタい...
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