2017.03.09
スマホ育児を続けるとどうなる?知っておきたい子どもへの影響
最近では、東京で電車に乗ると、座席一列全員がスマホを見ていることは珍しくありませんね。スマホを見ながらベビーカーを押しているママ、ベビーカーでスマホを操作する1~2歳の子どもの口にお菓子を運んでいるママを見かけることも…。どこもかしこもスマホだらけです。
ときに便利で頼りたくもなるけれど、しっかりとメリットとデメリットを踏まえたうえで、賢い使い方をしたいもの。
今回はママであり、健診の相談員でもある筆者が、子育て中のスマホ利用における影響について、みなさんに知っておいてほしいことをまとめます。
便利なスマホ。でも子どもにとっては…?
スマホはさまざまな場面で活躍するし、子育て中のママも、スマホがあって助かっているという方も多いかと思います。でもその一方で失っているものもあるって知っていましたか?
メリットとデメリットについてみてみると、あることに気づきます。
メリット
- 出先でも情報を得られることで次に行く場所をすぐ決めることもできるので、フットワークを軽くすることができる
- 外でもSNSやメールで友だちと連絡がとれることで気軽に会うことができる
- 着信にすぐ気づけるため、緊急事態にも対応できる
- 時間をかけずに情報を得ることができるので、育児に対する知識も広がる
- 家事をしたいとき、外でおとなしくしてほしいときに、子どもに渡すと静かにしてくれて、ママの気持ちの負担が減る
- 知育アプリで子どもが学ぶ機会を作れる
デメリット
- 情報を検索している間、子どもを見ることができないので、その分一緒に遊ぶ時間が減る。また、外では危険を見落とす可能性も…。
- 食事中などに着信があると気になり、スマホの画面を確認してしまう。その親の姿を見た子どもも数年後には同じような行動に…。結果、コミュニケーションの機会が減る
- 子どもが「ママはスマホばかり見て自分のことを見てくれない」と思うようになる
- 子どもに与えている時間と同じ分、親とのコミュニケーションが減る
- 子どもの視力が低下する可能性がある
いかがでしたか? こうやってみると、“スマホがあってうれしいのはママ、ない方が良さそうなのは子ども”の傾向があるような気がしませんか?
日本小児科学会も警鐘を鳴らしています
“スマホに子守をさせないで”という小児科医会のポスターを病院などで目にしたことはありますか? そこには、以下のことが書かれています。
むずがる赤ちゃんに子育てアプリの画面で応えることは、赤ちゃんの育ちをゆがめる可能性があります。
親も子どももメディア機器接触時間のコントロールが大事です。親子の会話や体験を共有する時間を奪われてしまいます。
自分を振り返っても、親と子どもが共有する“今しかない時間”は確かにスマホに奪われているのだと感じます。
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