2017.04.27
「大切なのは子どもに考えさせること」元サッカー日本代表・前園真聖さんがママ・パパからの質問に答えます!
元サッカー日本代表選手であり、小学生までの子どもを対象とした『ZONOサッカースクール』を運営するなど、子どもたちへの指導経験も豊富な前園真聖さん。
先日、3月29、30日に東京・国際フォーラムで開催された『かぞくみらいフェス』にもゲスト登場し、トークショーやリフティングチャレンジには多くの親子連れが詰めかけ、大盛況でした!
そんな前園さんへ聞いてみたいことをmamaPRESSで募集したところ、たくさんの質問をお寄せいただきました。質問を送ってくださったみなさま、ありがとうございました!
今回は寄せられた質問の中からいくつかを、前園さんにインタビューで直撃! サッカーキッズを持つママ、パパはもちろん、普段の子育てにも参考になるお話がたくさん聞けましたよ。
まずは5歳の男の子から寄せられた質問です。
練習をしていてもボールをなかなか強く蹴ることができません。どうしたら力強く蹴ることができますか?(5歳/男の子)
(前園さん)
僕がいつも言っているのはまだ今は「強く蹴れなくてもいい」ということ。僕も小さい頃はそうだったけど、まだ5歳くらいだと体も小さいし、筋力もないから強く蹴れないのは当たり前なんですよ。
強く蹴ることより、小学校低学年くらいまでに練習してほしいことは、狙ったところに蹴ることができる技術を身につけることです。成長して小学校高学年くらいになって、強く蹴れるようになったとしても、自分が狙った場所に蹴られるようになっていないと意味がないですよね。だから、今は近くの友だちにパスするときに、うまく狙ったところにいくように練習をすることが大切ですよ。
続いて、サッカーを習っている子どもたちのママ、パパからの質問をお聞きしました!
うちの子どもたちはシュート練習はすごく好きですが、ドリブルの練習を嫌がってなかなかやろうとしてくれません。どのように教えたら、前園さんのようにドリブルができるようになりますか?(3歳・5歳・7歳/男の子/パパ)
(前園さん)
シュートの練習は好きなんだったら、ドリブルの練習をシュートと一緒にゲームのようにして取り入れたらいいと思いますよ。たとえば、“シュートが決まらなかったら、ドリブルの練習を1回やろう”とか。ゲームでもなんでもいいから、ドリブルが好きになるきっかけを作ってあげることが大切ですね。
あと、僕がドリブルを好きになったのはマラドーナのビデオを見たことがきっかけだったので、ドリブルのうまい選手のプレイを見せてあげるのもいいですね。
ほかのチームメンバーにダメ出しをしてしまうサッカーがうまい子がいるのですが、教える側の大人はそんな子どもにどんな声掛けをしてあげたらいいでしょうか?(小学生/男の子/パパ)
(前園さん)
ダメ出しをしても、うまくいかないんですよね。ダメ出しされたほうは落ち込んじゃって、プレイもマイナスになっていってしまいます。それってチームのメンバーが1人減るようなものですよね。
だから、うまい子どもには、チームメンバーとうまく協力したほうが、自分がもっと良いプレイができるってことを、わかってもらわないといけないんですよ。
小学校くらいだとやっぱりレベルの差があるので、こういうことは起こります。でも指導者が“仲間と協力することはチームが強くなるために必要だ”ってことをちゃんと伝えてあげれば、子どもも周りがちゃんと見えてきますよ。実際に強いチームは、一番うまい子どもが、それをちゃんとできています。
あと、注意したいのは、うまい子どもとそうでない子ども、両方を指導者が強く叱ってしまうこと。これは2人ともやる気をなくしちゃうのでよくないですね。
前園さんが子どもを指導しているときに大切にしていることは何ですか?(5歳/男の子 /ママ)
(前園さん)
一番指導をする上で大切にしているのは“答えを絶対に与えない”ということです。それからもう一つは “ダメ出しをしない”こと。
その子どもができてなかったとしても、僕はそこを指摘する前に一度ほめます。「いいよいいよ、それ!」って。その上で「でもこっちの友だちを見た? その距離だったら、こっちにパスする選択肢はなかったかな?」っていうことを考えさせます。
指導するときは、“考えさせる”ってことが大事だと思っているんです。答えを全部指導者や親が言ってしまうと、「そうなんだ」と思ってそこから考えなくなってしまいますから。
mamaPRESS編集部
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